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| d-information | シリーズ/作家 | ペリー・ローダン |

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942 [2016/08/22]


Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りします。

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◆目次
◇ペリー・ローダン近況


◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Heft

2869 . Uwe Anton / Angakkuq / アンガックク
2870 . Leo Lukas / Die Eiris-Kehre / エイリス=カーブ
2871 . Verena Themsen / Die Sextadim-Späher / 6次元斥候
2872 . Michael Marcus Thurner / Leccores Wandlungen / レッコルの変化
2873 . Uwe Anton / Das Atopische Fanal / アトプののろし
2874 . Wim Vandemaan & Christian Montillon / Thez / テズ
2875 . Christian Montillon / Die vereiste Galaxis / 氷結した銀河

□ Perry Rhodan-Heft 2869話「アンガックク」
[ http://www.perry-rhodan.net/band-2869-angakkuq.html ]

 ポリポート駅網――

「憶えて、いるでしょうか?」
「ポリポート駅網は~」
「銀河系と~」
「アンスレスタ銀河――6億3300万光年の彼方――と~」
「両銀河の間の、いくつかの銀河と~」
「各銀河の周辺の、いくつかの銀河を~」
「分単位から、時間単位で接続する、銀河間転送機網」
「ちなみに」
「銀河系を含む局部銀河群は~」
「超知性体〈それ〉の〈力の球形体〉」
「アンスレスタ銀河を含む一群の諸銀河は~」
「超知性体〈それ〉のもうひとつの〈力の球形体〉」
「ちなみに」
「超知性体〈それ〉の分裂によって~」
「前者は、新生〈それ〉の〈力の球形体〉になりました」
「後者は、片割れ〈タリン〉の〈力の球形体〉になりました」
「そんな事情もあって~」
「一説によれば~」
「ポリポート駅システムは~」
「超知性体〈それ〉の〈力の球形体〉の~」
「時空安定エネルギー=エイリスを~」
「基盤にしている、とかいう」
「大昔――」
「超知性体〈それ〉の〈力の球形体〉が発展する頃に~」
「アンスレスタ銀河の、アンスリアン人が~」
「ポリポート駅網を建設」
「新銀河暦1514年――」
「アトピック法廷の関係者が銀河系にあらわれた頃に~」
「ポリポート駅網は~」
「誤作動が増えました」
「当時の説によれば~」
「いうなればゼノクロン=異時間断片の群が~」
「ポリポート駅網の路線を塞いで~」
「ポリポート駅システムの存立を脅かした、とかいう」
「そこで」
「ペリー・ローダンは~」
「所持する特殊な制御装置でもって~」
「ポリポート駅網を封鎖」
「そして、4年の歳月が流れたのです」

 新銀河暦1518年、星系ソル――

「土星の衛星タイタンの周回軌道には~」
「トニオ・ボンザニ指揮下の~」
「ポントン級艦隊テンダー《ガリレオ・ガリレイ》に積んだ~」
「ポリポート駅《ガリレオ》が巡っていました」
「この4年間~」
「科学者エレオノル・パッザさんのチームは~」
「ポリポート駅《ガリレオ》の調査をつづけてきましたが~」
「成果はかんばしくありません」
「……」
「さて」
「10月14日――」
「――平衡感覚が……変?」
「――変な歌が聞こえる……?」
「いあわせた一同は、それぞれ妙な現象に見舞われます」

 土星の衛星タイタン――

「アンガッククは~」
「アトピック法廷の裁判官マタン・アダル・ジャバリムの~」
「裁判官船《233=コルプコル》の操縦士です」
「先般――」
「テフローダー国家〈新タマニウム〉の首惑星テフォルで~」
「重傷を負ったところを保護されて~」
「ペリー・ローダンによって星系ソルに運ばれて~」
「土星の衛星タイタンの北極の~」
「理論実践アンドロイド学研究センターに~」
「収容されたのです」
「調査=診察の結果~」
「――コレは、アンドロイドですが~」
「――知性体みたいにU"BSEF定数がありますね」
「……」
「ペリー・ローダンは~」
「超能力を有するネズミビーバー、グッキーと~」
「理論実践アンドロイド学研究センターへ」
「そこで」
「グッキーが~」
「アンガッククの手を握って~」
「心を読もうとしました」
「が」
「――ちゅうううっ」
「――うぎゃああっ」
「アンガッククは~」
「回復のため、周囲から生命エネルギーを吸うらしい」
「ならば」
「ペリー・ローダンが~」
「アンガッククの手を握って~」
「――ちゅうう」
「グッキーが~」
「ペリー・ローダンの手を握って~」
「――むん」
「アンガッククの心を読んでみましょう」
「――ちゅうう」
「グッキーから先刻たっぷり吸ったので~」
「ペリー・ローダンからはたいして吸わないかんじ」
「なので」
「――むむん」
「両名は~」
「どうにか、こうにか~」
「アンガッククの経歴を読み取るコトに、成功したのでした」

 アンガッククの経歴:GA=ヨマード、暗黒惑星エイヨ――

「現在の銀河系を~」
「アトピック法廷の関係者は、GA=ヨマードといいます」
「以前は、アマンドゥル銀河といいました」
「もっと以前は、ファリスケ=エリゴン銀河といいました」
「……」
「2010万年前――」
「ティウフォル人が~」
「ファリスケ=エリゴン銀河を蹂躙」
「地元の諸種族が~」
「かなりあっさり次々と滅びる中で~」
「〈法典〉同盟は~」
「かなりねばって抗いました」
「〈法典〉同盟の中核は~」
「ラヨン人」
「ジクアマ種族」
「エイリシオニ種族」
「以上の3種族」
「とはいえ」
「この〈法典〉同盟も~」
「やがて滅びてしまったわけで」
「……」
「けっきょく」
「エイリシオニ種族は~」
「ジクアマ種族の超技術〈紫深〉で~」
「母星エイヨを、いつともどこともしれないトコロに転送して~」
「ティウフォル人の手から逃れました」
「で」
「惑星エイヨは~」
「13万2000年前の銀河系の暗黒星雲9191に、再実体化」
「巡る恒星のない暗黒惑星になったのです」
「……」
「ちなみに」
「エイリシオニ種族は~」
「かつて〈法典〉同盟のもとで~」
「医学とか生体工学とかの分野で、貢献してきた種族」
「そうした方面の技術には、定評があります」
「このエイリシオニ種族の~」
「そうした暗黒惑星エイヨで~」
「――はっ」
「アンガッククは、誕生したのでした」

 アンガッククの経歴:誕生以前――

「アトプの裁判官マタン・アダルは~」
「偉大なアトプ、ジュリアン・ティフラーの導きで~」
「アトプの裁判官になって、修行を積んだのです」
「……」
「GA=ウラボンで~」
「ジュリアン・ティフラーと共に~」
「ストレンジネスの揺らぎを調整」
「……」
「GA=ティヘルネンで~」
「はじめての単独任務に失敗」
「マタン・アダルの裁判官船《95=コルプコル》は、大破」
「操縦士のスカウプラウト人ウェクライゼルは、致命傷」
「とはいえ」
「スカウプラウト人は~」
「死亡プロセスがきわめて長い」
「死にはじめてから死ぬまで、数百年かかるのだとか」
「で」
「アトプの裁判官マタン・アダル・レヴタトは~」
「再生した裁判官船《96=コルプコル》に乗って~」
「死にかけのウェクライゼルの操縦で~」
「暗黒惑星エイヨを訪れて~」
「エイリシオニ種族に~」
「――スカウプラウト人ウェクライゼルを雛型にして~」
「――アンドロイドを製造してほしい」
「アンガッククの製造を、依頼したのです」

 アンガッククの経歴:誕生後――

「誕生したアンガッククは~」
「数百年の教育プロセスをうけます」
「スカウプラウト人ウェクライゼルは~」
「数百年の死亡プロセスをへて、死んでいきます」
「最終的に~」
「ウェクライゼルのまだ死んでいない神経系を~」
「アンガッククに移植」
「ウェクライゼルは、死をむかえました」

 アンガッククの経歴:二重環状銀河GA=ディアパート――

「アンガッククは~」
「偉大なアトプの裁判官、ジュリアン・ティフラーに~」
「はじめて出会いました」
「ジュリアン・ティフラーは~」
「先般の~」
「GA=ティヘルネンにおける~」
「マタン・アダルの失敗について、曰く」
「――テズの目に、失敗が映ることはない」
「――失敗は、ひとりひとりのアトプの目にのみあるのだ」
「とはいえ」
「GA=ティヘルネンの件は~」
「けっきょく、別のアトプが担当するコトに」
「……」
「この頃から~」
「マタン・アダルは~」
「――アトピック法廷って~」
「――なんだか胡散臭いかも」
「感じはじめという」

 現在:衛星タイタン――

「ここで~」
「グッキーは~」
「――アンガッククが弱っていて~」
「――コレ以上は、読み取れないよー」
「――ちょっと休もうよー」

 10月19日、ポントン級艦隊テンダー《ガリレオ・ガリレイ》――

「艦長トニオ・ボンザニのもとへ~」
「――ポリポート駅《ガリレオ》から緊急連絡?」
「……」
「艦長トニオ・ボンザニが~」
「ポリポート駅《ガリレオ》に、駆けつけてみると~」
「〈半空間シュプール・チェンジャー〉種族テルス・リチャージの~」
「プロジェクションがあらわれました」
「――誰かポリポート駅のシステムに介入しているのです」
「――フォームエネルギー製の機器類の形が、失われつつあるのです」
「実際~」
「水中の水草のように、あたり一面がユラユラしているかんじ」
「テレス・リチャージは~」
「さらに曰く」
「――エネルギーの繭に包まれているのです」
「――ポリポート駅のアイデンティティが失われて~」
「――書き換えられつつあるのかも、なのです」
「――ポリポート駅周辺のストレンジネス効果の調査を~」
「――頼みたいのです」
「で」
「艦長トニオ・ボンザニは~」
「警戒レベル・イエローを宣言」
「――ポリポート駅の中にいる科学者一同は~」
「――万能宇宙服を着用してください」

 衛星タイタン――

「技術陣は~」
「アンガッククの死亡プロセスの減速に成功」
「神経系に刺激を与えました」
「で」
「グッキーは、経歴の読み取りを再開」

 アンガッククの経歴――

「裁判官船《96=コルプコル》に~」
「マタン・アダル・レヴタトを乗せて~」
「操縦士アンガッククは~」
「はじめて〈共時性の通路〉を抜けて航行」
「――!」
「GA=ヨマードへ」

 アンガッククの経歴:GA=ヨマード――

「2010万年前――」
「ティウフォル人が~」
「ファリスケ=エリゴン銀河を蹂躙」
「〈法典〉同盟の種族の多くが、追いつめられて~」
「〈紫深〉で逃げ出して~」
「〈法典〉同盟という組織がついえた後も~」
「ラヨン人が住む諸惑星は、最後まで抗いました」
「……」
「マタン・アダルの今回の任務は~」
「――当地に残ったラヨン人を救うのだ」
「ラヨン人が惑星ごと〈紫深〉で逃げようと準備しているトコロへ~」
「ティウフォル人の〈星塁〉艦隊が、襲来したトコロへ~」
「マタン・アダルは~」
「裁判官船《96=コルプコル》で介入」
「――どどーん」
「惑星を〈紫深〉で送り出しました」
「……」
「〈星塁〉艦隊を指揮する~」
「〈星塁〉《アッフプク》のカラドック、ブルク・シャクタンは~」
「――許さんっ」
「毎度邪魔する宇宙船に、怒りを燃やしたりして」
「マタン・アダルが~」
「裁判官船《96=コルプコル》で~」
「ラヨン人の惑星を、次々と救っていくトコロを~」
「とある星系の小惑星帯に誘いこんで~」
「〈星塞〉4基による自爆攻撃」
「――ばーん」
「裁判官船《96=コルプコル》は、大破」
「でも」
「すぐに近所の惑星で~」
「――!」
「再生して《97=コルプコル》になりました」
「……」
「このように~」
「アトプの裁判官マタン・アダルは~」
「ティウフォル人と、戦いつづけて~」
「別人のように、やつれはてて~」
「それでも、ついに」
「――コレで最後の1基だっ」
「〈星塞〉《アッフプク》を沈めました」
「――ばーん」
「かくして」
「当時まだ残っていたラヨン人の残党一同は~」
「――アトピック法廷のため、働かせてくださいっ」
「マタン・アダルに仕えるようになったのだとか」

 現在:衛星タイタン――

「ここで~」
「グッキーは~」
「――また休もうよー」
「ペリー・ローダンは~」
「――それにしても~」
「――まさか、マタン・アダルがティウフォル人と戦ったとは……」
「仰天したりするわけですが~」
「そこへ」
「衛星タイタンの周回軌道上で~」
「ポリポート駅《ガリレオ》を積んだ~」
「ポントン級艦隊テンダー《ガリレオ・ガリレイ》の~」
「艦長トニオ・ボンザニから~」
「《ラス・ツバイ》経由で、報告が入りました」
「――ポリポート駅《ガリレオ》で?」
「――オカシナコトがおきている?」

 10月20日、ポリポート駅《ガリレオ》――

「内部の異常は~」
「さらに酷くなりました」

 同じ頃、衛星タイタン――

「グッキーは~」
「経歴の読みこみを再開」

 アンガッククの経歴:GA=シェメド――

「アトプの裁判官マタン・アダル・レヴタトは~」
「レタル=ドゲン種族に対して作戦中に~」
「――うっ」
「重傷を負いました」
「で」
「アンガッククは~」
「かねてより言いつかっていた、非常事態ニュアルにもとづき~」
「《113=コルプコル》を~」
「近所のGA=カスカレンへ向かわせたのです」

 アンガッククの経歴:GA=カスカレン――

「憶えて、いるでしょうか?」
「ポリポート駅網は~」
「銀河系と~」
「アンスレスタ銀河と~」
「両銀河の間の、いくつかの銀河と~」
「各銀河の周辺の、いくつかの銀河を~」
「接続する、銀河間転送機網」
「ポリポート駅網が結ぶ銀河のうち~」
「アンスレスタ銀河に近いひとつを~」
「カスカレン銀河というのです」
「……」
「《113=コルプコル》に乗っていた~」
「スガンスハン人たちは~」
「――アトピック・ヴェステにある手段なくしては~」
「――マタン・アダルを救えません」
「当初は言っていた、のですが」
「GA=カスカレンの、とある惑星の~」
「生命エネルギーが満ちた洞窟〈生気洞〉で~」
「――!」
「マタン・アダル・レヴタトを~」
「マタン・アダル・ムウドルに再生」
「ピカピカにしたのでした」
「……」
「再生後――」
「あらためて〈生気洞〉の周囲を確認してみると~」
「――〈生気洞〉を発見した時は存在しなかったはずの~」
「――翡翠色をした、物質でない都市が見える?」
「――発しているメッセージによると……都市名はノウデュラ?」
「……」
「憶えて、いるでしょうか?」
「アンスレスタ銀河のあたりには~」
「大昔に、何者かの手により~」
「時空航行都市が、いくつも建設されて~」
「時空を超えて、惑星から惑星に渡り歩いて~」
「諸惑星の住民たちを呼びよせては、住まわせながら~」
「さらに渡り歩いていたのです」
「どうやら~」
「カスカレン銀河も~]
「渡り歩いていたのでした」
「……」
「やがて~」
「ノウデュラ市は、物質化」
「入れるようになりました」
「マタン・アダル・ムウドルは~」
「アンガッククを連れて~」
「ノウデュラ市に入って調査」
「博物館で発見したフィクティヴ転送機で~」
「時空航行都市の運転席〈時間センター〉へ」
「――時空航行都市は?」
「――生命エネルギーを原動力にして?」
「――321のアンカー惑星を自在に渡り歩ける?」
「〈生気洞〉は、時空航行都市の関連施設のようです」
「マタン・アダルは~」
「建造者の素性とか~」
「時空航行都市の目的とか~」
「思い巡らして、曰く」
「――複数の超知性体の〈力の球形体〉を相互接続するのかもしれない」
「さらに調べてみると~」
「――時空航行都市は~」
「――アンカー惑星のひとつで?」
「――別の銀河間搬送システムと連絡している?」
「――行ってみるのだ」
「時空航行都市を制御して、到達したのは~」
「砂漠の惑星」
「見上げれば~」
「――宇宙ステーション?」
「ポリポート駅ひとつが周回していたという」
「……」
「マタン・アダルは~」
「単身、ポリポート駅を調査」
「ポリポート駅網システムのアクセス手段を、手に入れたり」

 アンガッククの経歴:それから――

「マタン・アダルは~」
「時空航行都市とポリポート駅を発見したコトを~」
「アトピック法廷に、報告しませんでした」
「――記録を残しては、バレてしまうっ」
「自分の裁判官船を、何度も壊して再生したり」
「……」
「マタン・アダルは~」
「アンガッククだけに明かしました」
「――その昔~」
「――裁判官ヴェイルダンディが~」
「――警告してくれたのだ」
「どのような警告かというと~」
「――遠い未来~」
「――コスモクラートも~」
「――カオタークも~」
「――滅びゆく時空を去って~」
「――それにともなって~」
「――モラル・コードも希薄になったのだ」
「――で」
「――最後に残った高次存在たるテズは~」
「――自分も希薄になることで~」
「――モラル・コードとひとつになったのだ」
「――テズは~」
「――モラル・コードを安定化も再構築もできなかったのだ」
「――でも」
「――過去の、いつ、どこで、どんなコトで~」
「――モラル・コードが傷ついたのか、同定したのだ」
「――テズは~」
「――モラル・コードの傷を、癒やせなかったのだ」
「――でも」
「――アトピック法廷をつかって、傷つくのをとめようとして~」
「――多くの場合、成功したのだ」
「裁判官ヴェイルダンディは~」
「危惧していた、とかいう」
「――いかに希薄になったとしても~」
「――テズというひとつの存在が~」
「――宇宙の歴史を均質化してよいのか?」
「――テズだけが~」
「――倫理の尺度になってよいのか?」
「……」
「ちなみに」
「憶えて、いるでしょうか?」
「ペリー・ローダンは~」
「ラルハトーン銀河に行った時に~」
「アトプの女裁判官サエカエルの裁判官船《ケッマ・ドゥルガ》で~」
「〈究極評議会〉という集まりが~」
「〈究極の3つの謎〉の解明に取り組んでいる、と知りました」
「でも」
「この〈究極の3つの謎〉は~」
「ペリー・ローダンが知る〈究極の3つの謎〉とは別物でした」
「――〈法〉の地平の向こうで何がおきるか?」
「――創造の鏡のどちら側に謎をおいた者はいるか?」
「――時は誰に属するか?」
「とかいうのでした」
「……」
「裁判官ヴェイルダンディによれば~」
「――終末の時代の新たな究極の謎の3つめは~」
「――時は誰に属するか?」
「――であるが~」
「――ある意味で、過ぎ去った時間はすべてテズのものなのだ」
「裁判官ヴェイルダンディは~」
「疑問を提起した、とかいう」
「――コレは大きな過ち、不遜ではないか?」
「マタン・アダルも~」
「――(不遜だよなあ)」
「感じたのでした」
「……」
「さて」
「マタン・アダルとしては~」
「裁判官ヴェイルダンディの警告をうけた後に~」
「――ヴェイルダンディが、罷免された?」
「という話を聞きました」
「――オレも思うトコロを知られたらヤバイかも?」
「――罷免されて~」
「――〈時の彼方の国〉と往来する〈共時性の通路〉を~」
「――使えなくなる……のはイヤだなあ」
「――何か同種のモノを作れないかなあ」
「――たとえば……」
「――ポリポート駅網をもとに作れないかなあ」
「で」
「アンガッククに~」
「――じつはひとつ大事な任務があるのだ」
「何やら仕込みをしたりして」

 現在:衛星タイタン――

「ここで~」
「またも休憩」
「グッキーは~」
「気づいたコトを語りました」
「――アンガッククは、他から生命エネルギーを吸っているのかも」
「ペリー・ローダンは~」
「先刻の《ガリレオ・ガリレイ》艦長からの報告を、思い出したり」
「加えて」
「4年前に聞いたコトを、思い出したり」
「……」
「4年前、新銀河暦1514年――」
「ポリポート駅網に異変がおきた時~」
「ポリポート駅網を管理していた影マークスのプラルは~」
「こんな仮説を述べました」
「――ポリポート駅網のシステムは?」
「――利用者から、ごく少量の生命エネルギーを摂取して?」
「――ポリポート駅網が置かれた~」
「――超知性体〈それ〉のエイリス帯を安定化しているのかも?」
「だけでなく」
「影マークスのプラルは~」
「こんな感想を述べました」
「――ポリポート駅網のエネルギー消費が増えたのは~」
「――ポリポート駅網という生き物が~」
「――自分の存続のために戦う、みたいなコトかも」
「……」
「こうしたモロモロを思い返して~」
「ペリー・ローダンが、いま思うには~」
「――アンガッククが~」
「――ポリポート駅のオカシナコトの原因なのか?」
「――ポリポート駅網が利用者から集めた生命エネルギーを~」
「――横取りしている……のか?」
「ペリー・ローダンは~」
「星系ソル首相カイ・チェンさんに~」
「思いついたコトを、ひととおり連絡」
「さらに、こう提案しました」
「――念のため~」
「――ポリポート駅《ガリレオ》を~」
「――冥王星の欠片〈トンボ-の岩〉へと~」
「――曳航しておくべきかもだ」
「〈トンボーの岩〉には~」
「宇宙要塞があります」
「いざという時は~」
「バリアに閉じこめるのも可能」
「破壊も可能」
「という按配なのです」

 10月21日、ポリポート駅《ガリレオ》――

「《ガリレオ》に踏みとどまる科学者たちの計測によると~」
「――〈半空間シュプール・チェンジャー〉種族テルス・リチャージから~」
「――依頼をうけて調べた~」
「――ストレンジネスの件ですが~」
「――変わりないようです」
「――オカシナコトの原因は、異宇宙との接触ではないようです」
「そうこうするうちに~」
「科学者エレオノル・パッザさんたち一同は~」
「方向感覚を完全に失って~」
「出たくても出られない」
「〈半空間シュプール・チェンジャー〉種族テルス・リチャージの~」
「プロジェクションも~」
「――うまく誘導できませんごめんなさい」

 ポントン級艦隊テンダー《ガリレオ・ガリレイ》――

「艦長トニオ・ボンザニは~」
「タラ型ロボット部隊を~」
「ポリポート駅《ガリレオ》に派遣」
「――ロボットの感知機器も、オカシナコトになる?」
「救出は困難をきわめますが~」
「何とか全員を救出できました」
「で」
「――ポリポート駅《ガリレオ》を~」
「――冥王星の欠片〈トンボ-の岩〉に運ぶのだっ」
「リニア航行していると~」
「――?」
「――!」
「――ポリポート駅《ガリレオ》でおきていたオカシナコトが?」
「――接続チューブを介して?」
「――《ガリレオ・ガリレイ》にまで広がってきた?」
「――《ガリレオ》を切り離すんだっ」
「ポリポート駅《ガリレオ》は~」
「――どんっ」
「突き放されて~」
「残り4億3000万kmを~」
「光速の5%で~」
「冥王星の欠片〈トンボ-の岩〉へと向かうコトに」
「到達予定は、およそ8時間後です」

 衛星タイタン――

「グッキーは~」
「アンガッククの経歴を~」
「――あともう少しっ」

 アンガッククの経歴:ここ数千年――

「マタン・アダルは~」
「技術種族トロケストの〈東の夕焼けみたいな〉らに~」
「――〈時の彼方の国〉と往来する〈共時性の通路〉みたいなモノを~」
「――ポリポート駅網をもとにして、作れないものか?」
「トロケスト一同は~」
「技術者種族」
「興が乗れば、あとはもう」
「――トンテンカン」
「――ガガガガガっ」
「アトピック法廷の利益に供するか否か、については~」
「いっさい気に掛けないで~」
「〈共時性の通路〉みたいな輸送システムのプロトタイプである~」
「――〈n次元性の横道〉?」
「とかいうモノを、一気に作ってしまいました」
「……」
「そういえば――」
「〈時の彼方の国〉で~」
「アトランは~」
「〈此在の島〉ヴェステ・タウの~」
「存在核〈小胞〉の上空に浮かぶ~」
「アダル館=かつての惑星テラの衛星ルナに上って~」
「また下るところで~」
「搬送用のチューブみたいなトコロを抜けるのですが~」
「コレが~」
「〈n次元性の横道〉と呼ばれていたり」
「……」
「さて」
「マタン・アダルの依頼によって~」
「トロケスト一同が作ってしまった~」
「プロトタイプ〈n次元性の横道〉には~」
「致命的な欠点がありました」
「――ポリポート駅網と絡み合っていて?」
「――切り離せない?」
「自律性を確保できないのは残念ですが~」
「用途はあります」
「……」
「憶えて、いるでしょうか?」
「新銀河暦1469年――」
「星系ソルは、異常空間に誘拐されました」
「事件が決着して~」
「新銀河暦1470年――」
「星系ソルは、異常空間から銀河系に戻されました」
「その時――」
「マタン・アダルは~」
「――転送に介入して~」
「――〈n次元性の横道〉で~」
「――惑星テラの衛星ルナを、横取るのだっ」
「で」
「新銀河暦1503年――」
「星系ソルは~」
「転送されて~」
「銀河系では33年後――」
「主観時間では0時間後――」
「銀河系のもとの座標に帰還」
「でも」
「惑星テラの衛星ルナだけは~」
「〈n次元性の横道〉に横取りされて~」
「銀河系では42年後――」
「新銀河暦1512年――」
「主観時間では100年後――」
「オンリョン人に実効支配されて~」
「アトピック法廷の施設の建設もいろいろ進んで~」
「銀河系の、もとあった座標に到着したのでした」
「……」
「その後――」
「アトピック法廷は~」
「GA=ヨマードに~」
「アトプの裁判官マタン・アダル・ダノエルと~」
「アトプの裁判官クヴを~」
「派遣しました」
「使命は~」
「GA=ヨマードのエクピュロシス――〈世界を滅ぼす劫火〉――を~」
「阻止するコト」
「新銀河暦1514年――」
「マタン・アダルは~」
「容疑者3名のうち2名を、未遂の容疑で裁判して~」
「――ペリー・ローダン」
「――アルコン帝国皇帝ボスティク1世」
「――両名を禁固500年に処すっ」
「3人目の容疑者アダウレストは、まだ生まれていないとかいうので~」
「打つ手はありません」
「……」
「ところで」
「思い返してみるならば~」
「マタン・アダルは~」
「もとをたどれば最後の人類」
「クヴは~」
「もとをたどれば、ナート人らの遺伝子をとりこんだ何か」
「いうなれば~」
「GA=ヨマードのヒューマノイド代表と非ヒューマノイド代表~」
「みたいな立場です」
「両名のあいだには~」
「それなりの心の距離がありました」
「で」
「やがて」
「裁判官クヴは~」
「――同僚は~」
「――自分に何も言わないで~」
「――アトピック法廷にも報告しないで~」
「――陰でコソコソ、何をやっているのか?」
「いろいろと勘づいたらしくて~」
「裁判官マタン・アダルに~」
「うろんな眼を向けるようになったのだとか」
「……」
「そうこうするうちに~」
「マタン・アダル・ダノエルは~」
「マタン・アダル・ジャバリムへと再生」
「裁判官船《232=コルプコル》も~」
「裁判官船《233=コルプコル》へと再生」
「さらに」
「そうこうするうちに~」
「監獄を脱走した、ペリー・ローダンは~」
「アルコン人アトランとかたらって~」
「裁判官クヴの裁判官船《クヴァンク》を拿捕」
「〈共時性の通路〉を抜けて~」
「――〈時の彼方の国〉に直訴に行くのだっ」
「という暴挙におよびました」
「……」
「マタン・アダル・ジャバリムとしては~」
「――裁判官クヴが?」
「――裁判官船《クヴァンク》が拿捕された時に、死んだ?」
「ある意味、ありがたいコトなのです」
「それに加えて~」
「――偉大なアトプの裁判官になる前の、ジュリアン・ティフラーを~」
「――〈時の彼方の国〉に使いに出す口実ができたっ」
「ある意味、うれしいコトなのです」
「ジュリアン・ティフラーは~」
「何といってもテラナーですから~」
「クヴとは違って~」
「人類の味方になって~」
「マタン・アダルの助けにもなってくれるコトでしょう」
「でも」
「同時に~」
「――アトランとやらが~」
「――テズにいろいろ直訴しては~」
「――自分の隠してきたコトが、バレてしまう」
「厄介である、とも思うわけで」

 アンガッククの経歴:マタン・アダル――

「アンガッククは~」
「マタン・アダルが秘めた思いを知っていました」
「――アトピック法廷とは縁を切るつもりなのだ」
「でも」
「同時に」
「――GA=ヨマードのエクピュロシス――〈世界を滅ぼす劫火〉――は~」
「――何としても阻止したい」
「何といっても~」
「マタン・アダルは~」
「GA=ヨマードすなわち銀河系の出身なのです」
「ところが」
「――そういえば……」
「――エクピュロシスとは、何なのだ?」
「じつは知らない」
「――ペリー・ローダン」
「――アルコン帝国皇帝ボスティク1世」
「――まだ生まれていないアダウレスト」
「――3名が容疑者なのは~」
「――確かである」
「――もう生まれている2名を禁固500年の刑に処せば阻止できるのも~」
「――確かである」
「でも」
「そもそも阻止してしまうはずの災厄なので~」
「おきた時の情報がないのです」
「調べたいとも思うのですが~」
「――恒星ソルに眠る精神存在タファラに発する粒子のカスミのおかげで?」
「――情報が得られない?」
「マタン・アダルは頭を抱えます」
「と」
「そこへ」
「トロケストたちが、報告して曰く」
「――〈時割れ〉の入口のひとつが~」
「――恒星ソルと衝突するコースに乗りました」
「――衝突すれば~」
「――精神存在タファラを、吹っ飛ばしてくれるかもです」
「つまり」
「――GA=ヨマードのエクピュロシスの細部がわかる?」
「――かもしれない?」

 現在:10月21日、ペリー・ローダン――

「ポリポート駅《ガリレオ》が~」
「衛星タイタンから離れていくと~」
「――アンガッククの容体が悪化した?」
「ペリー・ローダンは~」
「アンガッククを《ラス・ツバイ》に乗せると~」
「――ポリポート駅《ガリレオ》についていくのだっ」
「……」
「そうこうするうちに~」
「ポントン級艦隊テンダー《ガリレオ・ガリレイ》を指揮する~」
「トニオ・ボンザニから~」
「ペリー・ローダンに報告が入りました」
「――ポリポート駅《ガリレオ》をくるむ~」
「――エネルギーの繭の内側から~」
「――通信が入りました」
「先方の映像は~」
「脆弱な印象のヒューマノイドがひとり」
「大理石みたいな白い肌」
「無毛の頭蓋に青インクで描いたみたいな紋様」
「大きな輝く緑の両眼」
「――わたしはオヴァロン・キルマクトマスです」
「――〈インスタンス〉の過去接触官です」
「――エイリス・カーヴの警告に来たのです」
「そうして、さらに曰く」
「――ペリー・ローダンは、まだ生きていますか?」
「……」
「憶えて、いるでしょうか?」
「新銀河暦1514年――」
「ペリー・ローダンが~」
「ポリポート駅網を封鎖する直前に~」
「ポリポート駅網を管理していた影マークスのプラルは~」
「ポリポート駅網のシステムと、ひとつになりました」
「そうして、こんな分析をしたのです」
「――ポリポート駅システム全体が~」
「――通常空間と、同期できないのです」
「――いうなればゼノクロン=異時間断片の群が~」
「――ポリポート駅網の路線を、塞いで~」
「――ポリポート駅システムの存立を~」
「――脅かして、いるのです」
「このさらに少し前――」
「ペリー・ローダンと~」
「影マークスのプラルは~」
「時空の中で立ち往生する~」
「植民船《オズの魔法使い》と遭遇しました」
「この船は~」
「西暦2171年に~」
「リゲル星域に向かう途中で~」
「やはりゼノクロンにやられて~」
「立ち往生していたのですが~」
「まさにそこへ~」
「50億年後の未来からやってきて~」
「《オズの魔法使い》の乗員を救ったモノの名が~」
「〈インスタンス〉」
「救われた~」
「《オズの魔法使い》の船長は~」
「サイロン・キルマクトマスといったのでした」

 以下次号

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◆今回のひとこと

 だから巻き過ぎだってば……。


d-information ◆ 942 [不定期刊] 2016/08/22
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