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926 [2016/05/02]


Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りします。

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◆目次
◇ペリー・ローダン近況


◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Heft

2853 . Oliver Fröhlich / Im falschen Babylon / 偽りのバビロンにて
2854 . Oliver Fröhlich / Der letzte Mensch / 最後の人類
2855 . Michelle Stern / Der Linearraum-Dieb / リニア空間泥棒
2856 . Verena Themsen / Spiegeljunge / 鏡の少年
2857 . Michael Marcus Thurner / Die Hyperfrost-Taucher / ハイパー氷潜行隊
2858 . Christian Montillon / Hüter der Stahlquelle / 鋼の泉の守護者
2859 . Uwe Anton / Die ParaFrakt-Konferenz / 時割れ会議
2860 . Uwe Anton / Der tote Attentäter / 死せる暗殺者
2861 . Leo Lukas / Der Flug der BRITOMARTIS / 《ブリトマルティス》の航行
2862 . Michelle Stern / Das Geschenk des Odysseus / オデュッセウスの贈り物
2863 . Michael Marcus Thurner / Die Finale Stadt: Unten / 終末都市・底

□ Perry Rhodan-Heft 2853話「偽りのバビロンにて」
[ http://www.perry-rhodan.net/band-2853-im-falschen-babylon.html ]

 (承前)

 王ネブカドネザル2世の治世10年目――

「都市バビロンにほど近いユーフラテス川の岸辺で~」
「男がひとり~」
「――はっ」
「われにかえりました」
「いろいろ思い出せません」
「――オレの名前は……何だっけ?」
「――そう……ナタルだよ、ナタル」
「――オレの仕事は――何だっけ?」
「――そう……告訴人だよ、告訴人」
「犯罪者を告訴する~」
「今日でいう検事のようなモノ」
「つい先日~」
「最高告訴人サニカベが~」
「悪魔にとりつかれて殺されたとか」
「――そう……オレは次期最高告訴人の最有力候補なのだ」
「だんだん思い出します」
「とはいえ、スキマだらけ」
「今日の日付を思い出そうとしても~」
「――えーと……今月は、何と言ったっけか?」
「暦の月の呼称を順に言ってみましょう」
「――ニサンヌ、アイアル、シマヌ~」
「――ドゥズ、アブ、ウルル~」
「――タシュリトゥ、アラフサムヌ、キスリム~」
「――テバトゥ、シャバトゥ……」
「――12番目の今月だけ、わからない?」
「くわえて、妙なコトに~」
「――1千年前の事件……を思い出せる?」
「脳裏をよぎるのは~」
「――パトロナイト……って、何?」
「――王立艦隊御用達のラム酒……って、何それ?」
「さらに、くわえて~」
「――頭巾つきの黒い外套をまとう男が、ついてくる?」
「――オレを見てる?」
「――オレの頭の中に語りかけてくる?」
「黒衣の男は、警告して曰く」
「――何ゆえオマエがこの場所にいるのか?」
「――それを忘れてはならんっ」
「首をかしげていると~」
「――プルプルプルプルプル」
「――ガチャっ」
「秘書のゴルシフテフ・ギルテナルさんからでした」
「――高位女司祭イェンナ・ラ=アルハニさんから、依頼です」
「――すぐに事務所に戻ってください」

 都市バビロンの市場――

「ナタルが、市場を通りかかると~」
「――大きな鳥籠の中に?」
「――鳥のクチバシをした男が?」
「聞けば~」
「――ルアルアっ」
「鳴いているのでした」

 都市バビロンのナタルの事務所――

「高位女司祭イェンナ・ラ=アルハニさんは~」
「ナタルの事務所を訪ねてきて、曰く」
「――最高告訴人サニカベにとりついた悪魔キングースは~」
「――いまなおバビロンにいるのです」
「――最高告訴人になる前に~」
「――ひとつ手柄を上げてください」
「――悪魔を見つけだすのです」
「どうすれば良いかというと~」
「――悪魔キングースは~」
「――死の蜘蛛の雨をひきおこすのですが~」
「――とりあえず阻止したのです」
「――悪魔の使者2名が~」
「――偽の身分証明書で都市バビロンに立ち入ろうとしたトコロを~」
「――拘束したのです」
「――両名を告訴して、死刑にするのです」
「どうやら」
「本件は試験のようです」
「最高告訴人になるには、避けて通れないようです」
「が」
「ナタルとしては~」
「気になるコトがあります」
「――(もしかしたら、あの黒衣の男は悪魔かも?)」
「――(オレ、もう悪魔にとりつかれているのかも)」
「ここで言っておくコトにしました」
「――じつは~」
「――黒衣の男が見えるのです」
「――黒衣の男が頭の中に語りかけてくるのです」
「驚いたコトに~」
「高位女司祭イェンナ・ラ=アルハニさんは~」
「がっかりもしない」
「責めもしない」
「――ならば、特別に加護を与えましょう」
「ナタルが~」
「護符――網状の球体に都市バビロンの神マルドゥクの像が入った――を~」
「鎖で首にかけると~」
「――!」
「頭の中の声は、やみました」
「……」
「このすぐ後――」
「ナタルは~」
「王ネブカドネザル2世から招待をうけました」
「もちろん」
「高位女司祭イェンナ・ラ=アルハニさんの手のモノは~」
「ナタルの行き先をつかんでいたりする」

 都市バビロンの空中庭園――

「ネブカドネザル2世と~」
「王妃アミティスは~」
「――高位女司祭イェンナ・ラ=アルハニが~」
「――何を吹きこんだか知れぬが~」
「――貴君は、貴君の正義を貫くべきである」
「――王として、貴君を支持しよう」
「――ついては~」
「――謎の異人両名の生命を助けて~」
「――当方が身柄をあずかれるように~」
「――高位女司祭イェンナ・ラ=アルハニと取り引きしてほしい」

 公判当日――

「高位女司祭イェンナ・ラ=アルハニさんも傍聴する中~」
「開廷」
「つれてこられた被告というのは~」
「――若い女と?」
「――鳥のクチバシをした男?」
「ナタルは~」
「――死刑……ではなくて、追放を求刑します」

 公判後――

「高位女司祭イェンナ・ラ=アルハニさんは~」
「ナタルと一対一で会って、曰く」
「――神威に逆らう気ですかっ」
「――今からでも追放をとりさげて、死刑になさいっ」
「ナタルとしては~」
「――イヤですっ(きっぱり)」
「強くでてみると~」
「拍子抜けしたコトに~」
「高位女司祭イェンナ・ラ=アルハニさんは~」
「あっさり譲歩しました」
「――被告両名の生命は助けましょう」
「――そのかわり……」
「――月末までに~」
「――悪魔キングースを始末するのです」
「――このワタクシの短刀で」
「――この高位女司祭の生贄の短刀で」
「――この短刀ならば~」
「――悪魔キングースを始末できます」
「ナタルとしては~」
「いまだに今月の名前が思い出せなかったりするわけですが~」
「日数は数えられます」
「――つまり、期限まであと1日?」
「……」
「ナタルとしては~」
「思うのです」
「――黒衣の男が、悪魔キングース……てコトだよな?」
「でも」
「護符を着けてから、姿も見なければ、声も聞こえません」
「――被告両名から、情報を引き出さねば」

 被告両名を収容したジッグラト――

「入口を~」
「マルドゥク竜2体が固めています」
「何かさしだすように言われて~」
「ナタルは、思い出したりする」
「――(オレの外套?)」
「――(オレの砂時計?)」
「でも」
「――(外套は、まあさしだしても良いのだけれども)」
「――(色がついた小球でいっぱいの小さな砂時計……)」
「――(こっちはさすがに手放したくないなあ)」
「とりあえず」
「外套をさしだしました」
「砂時計については、見せるだけで勘弁してもらったりして」
「マルドゥク竜2体は~」
「――立ち入りを許そう」
「すると」
「次に行く手を阻んだのが~」
「――アメリカ合衆国の……保安官?」
「先刻のマルドゥク竜2体と同様、通路を固めています」
「何かさしだすように言われて~」
「ナタルは~」
「――がこっ」
「保安官を打ち倒すと~」
「その姿は、バビロンの警備兵に変わったりする」
「……」
「ナタルには、わかってきていました」
「ありえないモノが、次から次へとあらわれるのには~」
「理由があるのです」
「――オレにイロイロ忘れさせようとしたヤツがいるのだ」
「――オレの下意識が、ソレに抗っているのだ」

 ジッグラトの地下留置所――

「ナタルは~」
「地下留置所で、被告人両名を発見」
「若い女は~」
「椅子に縛られていて、意識不明」
「鳥のクチバシをした男は~」
「大きな鳥籠の中に閉じこめられて、意識不明」
「――おーい」
「ゆすっても叩いても目覚めません」
「その時――」
「ナタルは、ふと思ったのです」
「――そもそも、オレが目覚めないといけないんじゃね?」
「と」
「ナタルの前に~」
「――!」
「黒衣の男が立ちました」
「若い女は、縛られて意識をなくしたまま~」
「それでもナタルに向けて、うわごとを言います」
「――目を……覚ますのよっ」
「で」
「ナタルは~」
「高位女司祭イェンナ・ラ=アルハニさんから預かった~」
「生贄の短刀を~」
「――うおりゃあああっ」
「黒衣の男の胸に、突き立てようとしたり」
「――ぴたり」
「すんでのところで、ためらったりして」
「と」
「黒衣の男が、頭巾をとりました」
「あらわれた顔は~」
「――オレ?」
「ナタルは~」
「首にさげた護符をはずしました」
「――おお、付帯脳の声がまた聞こえるようになったぞ」
「ナタルは~」
「黒衣の男と溶け合って~」
「――はっ」
「われにかえったのでした」

 ジッグラトの中――

「司祭たちが、襲いかかり~」
「ナタルは、塔の下へと逃げる」
「付帯脳は、アトランを大広間に誘導して~」
「――バビロンの暦の12番目の月の名を、思い出すのだ」
「司祭たちが、追いつきました」
「ナタルは~」
「――ありえないモノが、次から次へとあらわれたのには~」
「――理由があるっ」
「――オレは、この世界に影響をあたえられるはずっ」
「やってみましょう」
「――むんっ」
「高位女司祭イェンナ・ラ=アルハニさんから預かった~」
「生贄の短刀が~」
「――にゅるん」
「コンビ銃に変化」
「――びびびびびっ」
「追ってきた司祭一同を麻痺させて、行動不能に」
「付帯脳は~」
「――そこに立つ〈オルドの碑〉に、登るのだ」
「――バビロンの暦の12番目の月の名を、思い出すのだ」
「ナタルは、思い出しながら唱えて曰く」
「――ニサンヌ、アイアル、シマヌ~」
「――ドゥズ、アブ、ウルル~」
「――タシュリトゥ、アラフサムヌ、キスリム~」
「――テバトゥ、シャバトゥ……」
「――12番目は、アダルだっ」
「かくして」
「記憶が蘇りました」
「――オレの名前は……」
「――そう……アトランだよ、アトラン」

 しばらく前――

「アトラン」
「ルア・ヴィルタネンさん」
「フォーゲル・ツィールロス」
「3名は~」
「〈時の彼方の国〉の〈此在の島〉のひとつ、ヴェステ・タウの~」
「存在の核〈小胞〉から~」
「その上空に浮かぶアダル館へ」
「――アトプの裁判官マタン・アダル・ジャバリムの情報を~」
「――手に入れるのだ」

 アダル館――

「当地は、すなわち~」
「かつての惑星テラの衛星ルナ」
「一同は~」
「ハイパーループ軌道で~」
「スエン港3に到着」
「テクノ・クラストの底~」
「地下施設で~」
「――コレは……古いアルコンの転送機?」
「――ぽちっ」
「電源を入れると~」
「――ばりばりばりっ」
「ひとりの女性があらわれました」
「――ワタシは〈イラ〉」
「――ようこそ、アダル館へ」
「……」
「憶えて、いるでしょうか?」
「衛星ルナの巨大な計算脳ネーサンは~」
「アトピック法廷に、占領された時~」
「イジられて、直感と創造性を授けられ~」
「オモシロオカシク自己改造」
「さらに、当時~」
「計算脳ネーサンの~」
「誰も知らない、独立・非干渉の一角は~」
「女性形のアバターを勝手に形成」
「ネーサンの娘〈イラ〉を自称したのでした」
「……」
「今般の〈イラ〉さんは~」
「大昔の〈イラ〉さんからアップグレードした存在らしい」
「――ワタシは~」
「――いまやネーサンの映像的なあらわれです」
「――いわば光物質からなるネーサンの夢なのです」
「――ネーサンは~」
「――ディス=クロン剪定の後、数万年かけて~」
「――イントトロニクスになったのです」
「……」
「憶えて、いるでしょうか?」
「かつて~」
「人工惑星ワンダラーの人造人間ホムンクは~」
「自分の脳を半有機的イントトロニッシュ化合物とか説明しました」
「イントトロニッシュとは何か……と問われて~」
「6次元のコトです……とか答えたのです」
「イントトロニクスとは~」
「つまりは、こうした凄い計算脳、というコトみたいです」
「……」
「今般の〈イラ〉さんの解説によれば~」
「――アトプの裁判官マタン・アダル・ジャバリムは~」
「――アダル館で、2度リバイブして、コンティニューしました」
「――もっと知りたいなら~」
「――体験するに如くはないです」
「どういう意味かというと~」
「――マタンになるとか~」
「――意識の旅をしてもらうのです」
「――この試練を経てはじめて~」
「――アナタはアトピック中庭に至るのです」
「どうして試練かというと~」
「――意識の旅には、2フェーズあります」
「――フェーズ1は準備段階です」
「――フェーズ1を経験してはじめて~」
「――フェーズ2を経験しても打ちのめされないで済むのです」
「というか」
「――フェーズ1で失敗したら~」
「――意識がトビますけれども」
「〈イラ〉さんの解説によれば~」
「――ネーサンはあまたの夢を見ています」
「――夢の中で、人類の歴史の全クエストをリプレイし続けているのです」
「この夢が、フェーズ1の舞台らしい」
「――どのクエストを選びますか?」
「――ちなみに~」
「――マタンのオススメは、古代バビロンです」
「アトランは~」
「――(古代バビロンのネブカドネザル2世の時代?)」
「――(そういえば、この当時は海底ドームで寝ていたし……)」
「――よかろうっ」
「――ならば、その古代バビロンで」
「アトランは~」
「〈イラ〉さんと共に~」
「転送機を抜けて~」
「バビロンのジックラトへ」
「すると」
「――ざざーっ」
「クモの雨みたいなモノが、両名にふりかかり~」
「ユーフラテス川の岸辺で~」
「――はっ」
「ナタルは、われにかえったのです」

 かくして――

「アトランは、自分をとりもどしたわけで」
「高位女司祭イェンナ・ラ=アルハニさんは~」
「――にゅるん」
「試験官〈イラ〉さんに姿を変えました」
「――フェーズ1の試験は、合格です」
「が」
「――夢はまだ終わりません」
「――ココから、フェーズ2です」
「――ここから、旅が始まるのです」
「――マタン・アダルの歴史を体験です」
「――最後の人類の歴史を体験するのです」

 以下次号――

【関連サイト】
・出版社が運営するドイツ公式サイト
[ http://www.perry-rhodan.net/ ]


◆今回のひとこと

 いろいろ心配。


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