rlmdi.
| d-information | シリーズ/作家 | ペリー・ローダン |

d-information

919 [2016/03/14]


Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りします。

[このメールは登録者に無料で配布しています]
[解除はこちらから http://www.rlmdi.org/rlmdi/di/ ]


◆目次
◇ペリー・ローダン近況


◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Heft

2846 . Hubert Haensel / Karawane nach Andromeda / アンドロメダへのキャラバン
2847 . Michelle Stern / Planet der Phantome / ファントムの惑星
2848 . Uwe Anton / Paraschock / パラショック
2849 . Uwe Anton / Das Chronoduplikat / 時間複製
2850 . Wim Vandemaan & Christian Montillon / Die Jenzeitigen Lande / 時の彼方の国
2851 . Christian Montillon / Die Mnemo-Korsaren / 記憶私掠者たち
2852 . Leo Lukas / Spaykels Rache / スパイケルの復讐
2853 . Oliver Fröhlich / Im falschen Babylon / 偽りのバビロンにて
2854 . Oliver Fröhlich / Der letzte Mensch / 最後の人類
2855 . Michelle Stern / Der Linearraum-Dieb / リニア空間泥棒

□ Perry Rhodan-Heft 2846話「アンドロメダへのキャラバン」
[ http://www.perry-rhodan.net/band-2846-karawane-nach-andromeda.html ]

 (承前)

 紀元前8050年、メタン戦争の時代の銀河系――

「この時代――」
「アルコン帝国は~」
「アンドロメダ銀河から来たメタン呼吸生物マークスと~」
「これに与する銀河系のメタン呼吸生物たちを~」
「相手どって戦っていました」
「……」
「テラナーの巨艦《ラス・ツバイ》は~」
「未来にもどる途中、この時代で立ち往生」
「――艦体に巣くった~」
「――ティウフォル人のナノマシン=インドクトリネーターを除去だっ」
「――そのために~」
「――超知性体〈それ〉の助けを借りたいのだ」
「手掛かりを、求めて~」
「――〈沈黙の使者〉が眠る地下庫を知るという~」
「――タウムウ種族の信頼を得ようっ」
「タウムウ種族は~」
「見た目こそ鼻が長いだけのヒューマノイドですが~」
「メタンを呼吸します」
「で」
「ペリー・ローダンたちは~」
「アルコン攻撃艦隊XVIIに追われていた~」
「タウムウ種族+マークスの艦隊に~」
「――ワレワレは、アルコン抵抗運動の闘士ツバイ人であるっ」
「とかウソぶいて~」
「タウムウ種族の首星〈第1巣〉」
「すなわち、星系カッントゥウの惑星ヌカンケルの衛星トゥウまで~」
「案内してもらいました」
「そこへ」
「――アルコン人の使節ツォルトラル家のレムナルクが、来た?」
「――その船に、アルコン爆弾が隠してあった?」
「――ばーん」

 タウムウ種族の首星〈第1巣〉――

「アルコン爆弾が点火されて~」
「――ぼぼぼっ」
「衛星は、消す手段のない核火災に焼かれていくわけで」
「避難のために残された時間は~」
「――およそ14時間?」
「いあわせた、ペリー・ローダン一行は~」
「――できることは何でもするのだっ」
「超能力を有するネズミビーバー、グッキーは~」
「――テレポートっ」
「何が何だか、わからなくなるほど~」
「――テレポートっ」
「核火災に囲まれて身動きのできなくなったタウムウ種族を救ったり」
「……」
「タウムウ種族の首長〈筆頭卵従者〉である~」
「〈アウク2分の第3卵〉は~」
「当地のナート人の指導者である~」
「相続請負人レンデルト・ドドナルに~」
「――アルコン人の使節ツォルトラル家のレムナルクを~」
「――処刑してください」
「ペリー・ローダンは~」
「割って入りました」
「――待つのだっ」
「――アルコン人の使節、ツォルトラル家のレムナルクは~」
「――捨て駒あつかいされたのだっ」
「――この者も、犠牲者なのだっ」
「なんとか、やめさせたり」

 星系カッントゥウ――

「アルコン人、トモナル家のカンディシャルドは~」
「戦闘艦80隻からなる攻撃艦隊XVIIの司令官です」
「ミンテロル家のフィアデストが艦長をつとめる~」
「直径900m級の戦艦《パエル》に乗って~」
「――星系の防備が手薄なところに、進撃するのだ」
「攻撃艦隊XVIIは~」
「避難船団が発進したところへ、突撃」
「星系カッントゥウに駐留するマークス艦隊と、戦闘開始」

 テラナーの巨艦《ラス・ツバイ》――

「――対探知能力にすぐれたローリン型スペースジェットの部隊を送って~」
「――ペリー・ローダン一行を探すのだっ」
「でも、回収できず」

 星系カッントゥウ――

「マークス艦隊との戦闘で~」
「アルコン攻撃艦隊XVIIの旗艦《パエル》は~」
「――ばーん」
「轟沈」
「……」
「一方」
「ペリー・ローダン一行は~」
「タウムウ種族の首長〈筆頭卵従者〉である~」
「〈アウク2分の第3卵〉と~」
「他のタウムウ種族も加えて~」
「当地のナート人の指導者である~」
「相続請負人レンデルト・ドドナルと~」
「他のナート人も加えて~」
「タウムウ船《様式XII=12》――全長360mのアーモンド型――で~」
「星系離脱」
「――このまま〈第4巣〉に行くのだっ」
「ペリー・ローダンは~」
「《ラス・ツバイ》に無線で指示」
「――後に続くのだっ」

 テラナーの巨艦《ラス・ツバイ》――

「艦内では~」
「インドクトリネーターの侵食が~」
「どんどん激しくなっていきます」
「――インドクトリネーターにやられた装置と領域を、とにかく隔離だっ」
「いわゆるダイエット指令、発動です」
「……」
「とはいえ」
「状況は、次第に危機的に」
「ペリー・ローダンの孫娘ファリエ・セフェロアさんは~」
「艦内公園施設オーギュギアで~」
「インドクトリネーターにやられた気象制御と格闘中に~」
「――うっ」
「負傷してしまうのです」

 星系カウムウ――

「〈沈黙の使者〉が眠るラセン地下庫は~」
「星系カウムウのガス巨星バルウクの最大の衛星〈第4巣〉にあるのです」
「……」
「ペリー・ローダン一行の~」
「タウムウ船《様式XII=12》が~」
「到着してみると、すでに~」
「――タウムウ船とマークス艦が、集まっていますね」
「……」
「ちなみに」
「タウムウ船《様式XII=12》の後ろには~」
「ハガナル・ドム・パリムが艦長をつとめる~」
「アルコン艦隊の旗艦代行《コナトロン》が~」
「――ぴったり」
「追尾していたり」
「さらに」
「その後から~」
「《ラス・ツバイ》も~」
「――ぴったり」
「追尾していたり」
「……」
「アルコン艦隊の旗艦代行《コナトロン》の役目は~」
「さしあたり観察までです」
「と、いうのも~」
「じつは」
「艦隊司令トモナル家のカンディシャルドは~」
「まだ生きていたり」
「先般の~」
「旗艦《パエル》の轟沈も~」
「それにともなうアルコン艦隊の劣勢も~」
「すべては冷酷無慈悲な作戦、決断力の賜物なのです」
「じつは」
「ペリー・ローダン一行と行動をともにする~」
「ナート人のひとりギドヴォンデルは~」
「アルコン人に強要されて、スパイの役を果たしていたり」
「この者の手引きで~」
「トモナル家のカンディシャルドと~」
「少数精鋭の部隊が~」
「タウムウ船《様式XII=12》に潜んでいるのです」

 衛星〈第4巣〉――

「〈沈黙の使者〉が眠るラセン地下庫は~」
「ただの平らな建物のつらなりにしか見えません」
「ラセン地下庫の番人である~」
「〈ヌク3分の第3卵〉と〈ヌク1分の第0卵〉は~」
「ペリー・ローダンたちに対して~」
「――認めましょう」
「立ち入りを、許可してくれました」

 ラセン地下庫――

「ここは~」
「二重螺旋というか~」
「鏡部屋というか~」
「回廊と壁と通路がたえまなく変化する迷宮です」
「上ったり、下ったり、行きつ戻りつ~」
「幻想と幻覚で、方向感覚がやられてしまうのです」
「……」
「ペリー・ローダン一行は~」
「迷子になったトコロで~」
「巨大な芋虫みたいな階層関吏から、こう告げられます」
「――ココを通り抜ける道を、知りたければ~」
「――1名を、生贄に捧げるのだっ」
「でも」
「ペリー・ローダンは~」
「――ココが、超知性体〈それ〉の地下庫であるなら~」
「――これはアノヒトがよくやるタイプの試練だっ」
「――切り抜ける手段を探せば良いのだっ」
「さすが、わかっています」
「超能力を有するネズミビーバー、グッキーと~」
「手先が器用なケロスカー、ゴルドロディンのおかげで~」
「――プシオンの糸?」
「――コレをたどればラセン地下庫を抜けていけそうですね」
「生贄を捧げるコトなく~」
「迷宮を抜けたのでした」

 ラセン地下庫――

「アルコン人の攻撃艦隊XVIIの司令官である~」
「トモナル家のカンディシャルドは~」
「部隊をひきいて~」
「ペリー・ローダン一行に続いて、迷宮に入ります」
「で」
「迷子になったトコロで~」
「告げられます」
「――ココを通り抜ける道を、知りたければ~」
「――1名を、生贄に捧げるのだっ」
「そこで」
「トモナル家のカンディシャルドは~」
「――捧げよう」
「――うぎゃあああああ」
「ためらいなく随員1名を生贄に捧げて~」
「迷宮を抜けたのでした」

 ラセン地下庫の奧――

「ペリー・ローダン一行と行動をともにしてきた~」
「ナート人のひとりギドヴォンデル=スパイは~」
「トモナル家のカンディシャルドから、無線で指示をうけました」
「で」
「――ずぎゅーん」
「ナート人の指導者=相続請負人レンデルト・ドドナルを撃って~」
「一行を足どめ」
「そこへ」
「アルコン人たちが追撃」
「――ずぎゅーん」
「激戦になります」
「……」
「ナート人ギドヴォンデルは~」
「――ずぎゅーん」
「ペリー・ローダンに、返り討たれたり」
「その後の一騎討ちで~」
「トモナル家のカンディシャルドも~」
「ペリー・ローダンに、返り討たれたり」
「けっきょく」
「テラの宇宙陸戦隊員2名と~」
「タウムウ種族2体と~」
「アルコン人の多数が死亡」
「最初に撃たれた~」
「ナート人の指導者=相続請負人レンデルト・ドドナルは~」
「なんとかまだ息がある」
「……」
「ちなみに」
「ツォルトラル家のレムナルクは~」
「引ければ引けるところを~」
「――それでも〈沈黙の使者〉に会ってみたいのだっ」
「――ずぎゅーん」
「――う……がっくり」
「こだわった結果~」
「凍った湖の岸に、亡骸をさらすことになりました」
「で」
「その遺体を見下ろした~」
「ペリー・ローダンは~」
「――湖の氷の中に……何だアレ?」
「気づいたのでした」

 ラセン地下庫の奧、凍った湖――

「湖の氷の中には~」
「〈沈黙の使者〉クヴァクウが、眠っていました」
「――ただの氷ではないですねー」
「――いうならば、ハイパー氷です」
「通常のやりかたでは、手が出せません」
「……」
「さて、ここで」
「憶えて、いるでしょうか?」
「先般――」
「グッキーが手に入れた、ラン・メオタの〈痛いテレポート〉能力は~」
「時間がかかったり、痛かったりと~」
「いくつか短所が、ある反面~」
「高次のバリアも通過できる、というスグレモノでもあるです」
「……」
「グッキーは~」
「ハイパー氷に向けて〈痛いテレポート〉を敢行」
「――はうっ」
「ハイパー氷の中へは、至れませんでしたが~」
「〈沈黙の使者〉クヴァクウは、目覚めたようです」
「――ハイパー氷が……溶ける?」
「……」
「かくして」
「〈沈黙の使者〉クヴァクウは~」
「ペリー・ローダンらの質問に、いろいろ回答」
「――ワタシは、たしかに超知性体〈それ〉の使者です」
「――アルコン人だけでなく~」
「――メタン呼吸生物の面倒もみるように、言われてきたのです」
「――でも」
「――超知性体ズウンの代理人ウェルベル・コルム・ポトムプに追われて~」
「――身を守るため、ハイパー氷に逃げこんだのです」
「――でも」
「――その際に負傷して~」
「――自分では出られないで困っていたのです」
「――身体の損傷を修復するために~」
「――別の生命を合わせて補う必要があるのです」
「〈沈黙の使者〉クヴァクウは~」
「ペリー・ローダンの了解を取ってから~」
「さきほど瀕死の重傷を負った~」
「ナート人の指導者=相続請負人レンデルト・ドドナルを~」
「――ずずずっ」
「――ごっくん」
「遺伝素質を取りこんで、自己修復」
「……」
「ここで~」
「ペリー・ローダンは考えるのです」
「――現実時の銀河系で~」
「――アトピック法廷の裁判官だったクヴは~」
「――ナート人の遺伝子をもっていた、とか言ったよな?」
「――もしかして」
「――この〈沈黙の使者〉クヴァクウが、未来の裁判官クヴなのか?」
「――オレは、裁判官クヴの誕生に一枚噛んでいたってコトなのか?」
「……」
「何はともあれ」
「〈沈黙の使者〉クヴァクウは~」
「ペリー・ローダンに~」
「――インドクトリネーターに対する手段として~」
「――ハイパー氷発生装置3基を、さずけましょう」
「――コレで~」
「――やられた部分を凍結すると良いです」

 星系カウムウ――

「アルコン人の艦隊が、再集結して~」
「星系に突入してきました」
「が」
「肝心の〈第4巣〉は~」
「マークスとタウムウ種族の艦隊が厳重に固めていて~」
「――どどーん」
「――ばーん」
「両者とも手詰まり」
「無意味な犠牲を抑えるために~」
「アルコン艦隊の旗艦代行《コナトロン》の艦長である~」
「ハガナル・ドム・パリムは~」
「〈第4巣〉防衛艦隊を指揮するグレク1と連絡をとって~」
「戦闘終結を宣言」
「アルコン艦隊は、引き上げました」
「……」
「とはいえ」
「アルコン帝国が~」
「強力なメタン呼吸生物であるタウムウ種族の重要拠点である~」
「星系カウムウを~」
「放置しておくはずがありません」
「――アルコン帝国皇帝は~」
「――十中八九、また艦隊を派遣してくるでしょう」
「で」
「〈沈黙の使者〉クヴァクウは~」
「――恒星転送機3基の座標を、教えましょう」
「――コレを抜ければ、アンドロメダ銀河の安全な宙域に行けるはずです」
「……」
「星系カウムウから~」
「タウムウ種族とマークスの大船団が~」
「教えられた恒星転送機へ向けて、発進」
「一同は、アンドロメダ銀河で新文明の礎となるのだとか」

 かくして――

「《ラス・ツバイ》は~」
「――ハイパー氷発生装置で~」
「――インドクトリネーターにやられた部分を凍結するのだっ」
「実際に使ってみると~」
「ハイパー氷発生装置3基のうちの1基は、機能しなかったり」
「それでも、目的は達成できました」
「――発進っ」
「《ラス・ツバイ》は~」
「亜光速で~」
「宇宙灯台=赤色巨星ハイペロン銀南を目指して~」
「現実時を目指すのです」

 以下次号――

□ Perry Rhodan-Arkon
[ http://perry-rhodan.net/arkon.html ]

4 . Michael Marcus Thurner / Palast der Gedanken / 思考の宮殿
5 . Gerry Haynaly / Der Smiler und der Hund / スマイラーと犬
6 . Dennis Mathiak & Marc A. Herren / Unternehmen Archetz
/ アルヘツ作戦

以下、未詳

 1月22日開始の、小ヘフト・シリーズ。隔週刊。全12冊。
 草案は Marc A. Herren。

□ Perry Rhodan-Arkon 4話「思考の宮殿」
[ http://www.perry-rhodan.net/band-4-palast-der-gedanken.html ]

 (承前)

 新銀河暦1402年6月1日、銀河系――

「球状星団M13すなわちアルコン名〈タントゥル=ロク〉のご近所から~」
「――かっ」
「超強力なハイパー・インパルス〈アルカイック・インパルス〉が出ました」
「で」
「このインパルスが~」
「どうやらアルコン人の付帯脳に影響を与えたらしい」
「……」
「憶えて、いるでしょうか?」
「アルコン人のごく一部の選ばれた者だけが~」
「高度な教育と訓練を経て~」
「難しい試験をクリアして~」
「資格を得て、付帯脳の活性化をうけます」
「こうしたエリートたちが~」
「アルコン人の社会で要職を占めるのです」
「さて」
「今回――」
「付帯脳を活性化したアルコン人たちが~」
「次々と妙な行動をとりはじめたわけで~」
「じつは」
「あの超有名なアルコン人も、例外ではないのでした」

 6月1日、球状星団M13、星系アルコン――

「アルコン人アトランは~」
「超有名人です」
「アルコン人の帝国を再興して~」
「女帝アリガ家のテタさんを暗殺した、という噂が立って~」
「でも」
「テタさんとのあいだにジャスミンという娘をもうけた、という噂もある」
「現状~」
「アトランをめぐって~」
「アルコン人は、大きく3つの派にわかれるのだとか」
「第1派は、現皇帝ボスティク1世の信奉者」
「最大多数の、普通のアルコン人」
「――ワレワレは、忠実な臣民であるっ」
「――(結果的に、アトランは邪魔者であるっ)」
「第2派は、アトランの信奉者」
「案外と多い、困ったアルコン人」
「――アトランを、ぜひ次期皇帝にっ」
「――(結果的に、現皇帝は邪魔者であるっ)」
「第3派は、アルコン人の文化的社会的な成長を目指す」
「――皇帝陛下とか、誰でも良いから~」
「――ヒトとして成長しようよー」
「アトラン本人は、あえていうなら第3派であるわけですが」
「ともあれ」
「星系アルコンの貴族たちからすれば~」
「――イロイロと面倒なので、来ないでほしい」
「招かれざる客のあつかい」
「アトラン本人からすれば~」
「故郷を訪ねるくらいは、したいわけで」
「……」
「6月1日――」
「アトランは~」
「――ギャラクティカムの公務であるっ」
「とかいう理屈をつけて~」
「惑星アルコンIに、来ていました」
「夕方、宿泊施設に戻ったトコロで~」
「――かっ」
「意識を失ったのでした」

 アトラン、昏睡中――

「――はっ」
「気がついて、見回してみると~」
「――いくつも部屋のある宮殿みたいな場所?」
「――どの部屋の引き出しも書物だらけ?」
「てあたり次第に読んでみると~」
「――コレは……まさかオレの記憶?」
「――ココは……オレの思考の宮殿?」
「さまよううちに~」
「――!」
「魅惑的な美女アマルテイアさんと、遭遇」
「――誰?」
「――というか……まさかオレの付帯脳?」
「アマルテイアさんは~」
「思考の宮殿を操るコトが、できるようです」
「操るのが、みるみる巧くなるようです」
「肉体の制御まで、奪われてしまいそうです」
「アトランは~」
「抵抗しますが~」
「戦いの過程で、書物の一部が~」
「――ばーん」
「すると、自分の記憶の一部が~」
「――あれ?」
「消えてしまいました」
「つぎあわせて~」
「――戻ったっ」
「記憶を取り戻して、また抵抗して~」
「――ばーん」
「――あれ?」
「――戻ったっ」
「こんなコトを繰り返したりする」
「アマルテイアさんは~」
「――いい加減にしないと~」
「――宮殿の全部を壊すわよっ」
「どうやらマジみたいです」
「アトランは~」
「ひとまず抵抗をやめて~」
「情報収集してみるコトに」
「――そもそも、アイツはどこでどうやって生まれたのか?」
「――外部の誰かに、何か入れ知恵されているのか?」
「宮殿を探し歩いて~」
「発見しました」
「――黒い部屋に?」
「――球体が、いくつも浮かんでいる?」
「球体は、外部と無線でつながっているみたいです」

 6月5日――

「アマルテイアさんは、アトランの肉体を完全掌握」
「――はっ」
「覚醒しました」
「アトランの意識は~」
「時々、いくらか見聞きができるくらい」
「で」
「アトラン≒アマルテイアさんは~」
「アルコン水晶帝国皇帝ボスティク1世≒付帯脳と連絡をとります」
「付帯脳と付帯脳の協議の結果~」
「アトラン≒アマルテイアさんは~」
「皇帝ボスティク1世≒付帯脳から~」
「直径800mのコバン級戦艦《ゴス・ミルタン》を預かって~」
「――アルコン水晶帝国のためにっ」
「とある任務に向かうコトになりました」

 6月6日――

「アトラン≒アマルテイアさんが~」
「戦艦《ゴス・ミルタン》に乗りこむと~」
「第1派・現皇帝ボスティク1世の信奉者は~」
「――アトランが、皇帝陛下のもとに来てくれたっ」
「第2派・アトランの信奉者は~」
「――アトランが、アルコン帝国のために立ち上がってくれたっ」
「熱狂的歓迎」
「アトラン≒アマルテイアさんは~」
「これら一同の期待に応えて~」
「いかにも帝国貴族らしく、ふんぞりかえってみせたりする」
「これに対して~」
「第3派・アルコン人の文化的社会的な成長を目指す派は~」
「――どうでも良いから~」
「――ヒトとして成長しようよー」
「……」
「ところで」
「今回の任務とは~」
「――地方有力者の反乱を、芽のうちに摘むのだっ」
「――向かう先は、星系ワルトクの惑星アリガっ」
「――標的は、アリガ家のトルントンであるっ」
「よりにもよって~」
「アリガ家のテタさんの曾曾孫だとかいう」
「――アリガ家のトルントンは~」
「――この30年間、帝国に隠れて艦隊を建造してきたっ」
「――帝位を簒奪する気なのであるっ」
「……」
「どうやら~」
「付帯脳に操縦されたアルコン人たちの、当面の目的は~」
「――強いアルコンをとりもどすのだっ」
「そうして、銀河系を覇するコトのようです」

 6月11日、戦艦《ゴス・ミルタン》――

「アトラン≒アマルテイアさんは~」
「巡洋艦《アトランティス》に乗ってきた~」
「ペリー・ローダン」
「グッキー」
「サヒラさん」
「一同を、騙して捕らえたりして」
「《アトランティス》も、格納庫に収容」

 6月12日、戦艦《ゴス・ミルタン》は、星系ワルトクへ――

「到着するやいなや~」
「アトラン≒アマルテイアさんは~」
「――関係ありそうなトコロは全部、破壊だっ」
「――どどーん」
「問答無用で電光石火」
「現地戦力は右往左往して、轟沈・遁走」
「……」
「戦艦《ゴス・ミルタン》の司令室で~」
「第3派・アルコン人の文化的社会的な成長を目指す派は~」
「――ヒトとして成長しようよー」
「見るに見かねて、蜂起して~」
「せめて虐殺をやめさせようとします」
「で」
「この時――」
「アトラン≒アマルテイアさんは~」
「後頭部に一撃をくらいました」
「――うっ」
「で」
「この時――」
「アトラン(本物)は~」
「一時的に身体の制御をとりもどして~」
「ペリー・ローダン」
「グッキー」
「サヒラさん」
「捕虜一同を、巡洋艦《アトランティス》で逃したのでした」

 アトランの思考の宮殿――

「アマルテイアさんは~」
「――きーっ」
「怒りまかせに~」
「アトランの記憶を、完全に破壊」
「――ボクノナマエハナニデスカ?」
「完膚なきまでに、叩きのめして~」
「アトランの身体の制御を、とりもどしたのでした」

 ちなみに――

「少し前にもどって~」
「星系ワルトクの状況を、みてみると~」
「どうやら確かに~」
「鎮圧されても仕方ない状況、ではあったらしい」
「……」
「当地を治めるアリガ家のトルントンは~」
「――女帝アリガ家のテタの血を継ぐ~」
「――このアリガ家のトルントンが~」
「――帝位を継ぐべきなのであるっ」
「近親者を抑えこんで~」
「30年間というもの~」
「ひそかに艦隊を、建造して~」
「アルコン水晶帝国の重鎮たちを、買収して~」
「準備していたのだとか」
「くわえて」
「21年前に~」
「自分の遺伝子を~」
「アラスに調製させて~」
「才色兼備でイロイロな用途に使える娘3名を、製造」
「父を神と崇めるように~」
「遺伝的に調製してあって~」
「反抗も下克上もできないように、仕組んであるのだとか」

 戦艦《ゴス・ミルタン》到来の前の週――

「じつは」
「アリガ家のトルントンの娘のひとりソイヴァーさんは~」
「アラスの手違いなのか、何なのか~」
「父親を神と崇めては、いませんでした」
「――もうやめましょう」
「計画中止を、父に進言」
「が」
「意見が容れられるはずもなく」

 6月12日、惑星アリガ――

「戦艦《ゴス・ミルタン》が、迫りくる中~」
「アリガ家のトルントンは~」
「応戦準備」
「――この歓声が、聞こえるかっ」
「――誰も、ワシが帝位につくコトを望んでおるのだっ」
「ソイヴァーさんは思うのです」
「――(みんな粛正が怖いだけよ)」
「……」
「アトラン≒アマルテイアさんが指揮する~」
「戦艦《ゴス・ミルタン》は~」
「到着するやいなや~」
「――どどーん」
「問答無用で電光石火」
「……」
「アリガ家のトルントンは~」
「それでも~」
「――ワシには~」
「――アルコン水晶帝国の重鎮に友がおるのだっ」
「ソイヴァーさんは思うのです」
「――(もうひとりぼっちよねえ)」
「……」
「ソイヴァーさんは~」
「イロイロ調製されているので~」
「直接、手を下すコトができません」
「なので」
「あらかじめ、父親の護衛を買収してありました」
「父親の護衛をつとめるナート人レオナルドゥールは~」
「ずっと動物あつかいされてきた恨みも手伝って~」
「――!」
「あっさり、アリガ家のトルントンを始末」
「……」
「かくして」
「アリガ家のソイヴァーさんは~」
「父親の跡を継いで、いまや惑星アリガの統治者です」
「アトラン≒アマルテイアさんと~」
「降伏と賠償の交渉を始めるのでした」

 次回は2週間後――

【関連サイト】
・出版社が運営するドイツ公式サイト
[ http://www.perry-rhodan.net/ ]


◆今回のひとこと

 修復はしないんですね。


d-information ◆ 919 [不定期刊] 2016/03/14
発行:y.wakabayashi /rlmdi [ yw@rlmdi.org ]
バックナンバー、登録/解除はこちら [ http://www.rlmdi.org/rlmdi/di/ ]

 このメールマガジンは Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りしています。

【ご注意】記事の性格上、伝聞・広告・ひろい読みにもとづく不確かな情報が多くふくまれます。より正確な情報を望まれる方は、紹介する関連サイトなどをかならずご自身でご確認ください。


このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して発行しています。[http://www.mag2.com/ ]