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| d-information | シリーズ/作家 | ペリー・ローダン |

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895 [2015/09/28]


Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りします。

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◆目次
◇ペリー・ローダン近況
◇ペリー・ローダン1980


◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Heft

2822 . Michael Marcus Thurner / Hinter der Zehrzone / 消耗ゾーンの向こう
2823 . Leo Lukas / Auf dem Ringplaneten / 環状世界にて
2824 . Robert Corvus / Ein Stern in der Dunkelheit / 闇の中の星
2825 . Robert Corvus / Unter dem Sternenbaldachin / 星天蓋の下で
2826 . Uwe Anton / Der lichte Schatten / 光る影
2827 . Christian Montillon / Medusa / メデューサ
2828 . Michael Marcus Thurner / Die Technoklamm / テクノ峡谷
2829 . Michelle Stern / Im Land der Technophagen / テクノファージの地にて
2830 . Hubert Haensel / In der Synchronie gestrandet / 共時性の通路で難破
2831 . Marc A. Herren / Der Pensor / 計量官
2832 . Marc A. Herren / Der Gegner in mir / わたしの中の敵

□ Perry Rhodan-Heft 2822話「消耗ゾーンの向こう」
[ http://www.perry-rhodan.net/band-2822-hinter-der-zehrzone.html ]

 (承前)

「裁判官船《アトランク》は~」
「――ごごごっ」
「〈共時性の通路〉を航行中」
「アトピック法廷の本拠〈時の彼方の国〉を目指していました」
「……」
「〈共時性の通路〉の中は~」
「いろいろなコトが、世間の常識と違います」
「――ごごごっ」
「ひたすら航行するうちに~」
「《アトランク》の船内では~」
「700年が、過ぎ去って、さまがわりして~」
「乗っているヒトも、いろいろ変わっていたのです」

 裁判官船《アトランク》――

「前回の事件から、1年半が経過」
「ルア・ヴィルタネンさん」
「シュカルド・ツィールロス」
「フォーゲル・ツィールロス」
「若いゲニフェルたち3名が~」
「寝たきりのお年寄り1名から、話を聞いていたり」
「――けほけほもげほっ」
「語っているお年寄りは~」
「誰あろう、《アトランク》の操縦士、アルコン人アトランです」
「……」
「〈共時性の通路〉の中の~」
「いわゆる〈消耗ゾーン〉の中は~」
「いろいろと、急速に消耗させます」
「古手の乗員たちは、めっきり老けこみ~」
「細胞活性装置に頼るアトランも、ことさらに老けこみ~」
「いろいろと、若いヒトに託すしかないのでした」

 《アトランク》船上時間、新銀河暦2271年1月――

「アトランが、ベッドから自力で起き上がりました」
「――うっ」
「そうして、すぐに、以前の気力をとりもどして~」
「――大丈夫だ。問題ないっ」
「1時間とたたないうちに、体調も良くなりました」
「――しゃきーん」
「乗員たちも、目に見えて様子が変わってきたり」
「……」
「気づいてみれば~」
「裁判官船《アトランク》は~」
「いわゆる〈消耗ゾーン〉から~」
「直径4億kmのいたって普通の時空域へ、抜け出ていました」
「〈共時性の通路〉にいるのは、あいかわらず変わりありません」
「でも、そこには~」
「白色矮星を巡る~」
「中央に巨大な穴があいて平たくなった、ドーナツみたいな惑星がひとつ」
「――これが、惑星アンドラバシュ?」
「……」
「裁判官船《アトランク》の魂のようなモノである〈アンク〉は~」
「――到着して~」
「――これまで存在すら知らなかった、あまたある記録カプセルの~」
「――最初のひとつが、開いたのです」
「とか、語りはじめます」
「――惑星アンドラバシュがある、この普通の時空域〈煉獄〉は~」
「――〈共時性の通路〉と~」
「――〈時の彼方の国〉とのあいだの~」
「――いうなれば〈移行ゾーン〉です」
「とか」
「――アトランは~」
「――ステーション《アッンドリム》で~」
「――裁判官船の操縦士としてふさわしいコトを、証明しないといけません」
「――ステーション《アッンドリム》は~」
「――高さ750mの青白い金属からなる、双角錐の形ですが~」
「――側面が軽く内側にくぼんでいるのです」
「とか」
「――ステーション《アッンドリム》だけが~」
「――惑星アンドラバシュの~」
「――ファーオル大陸の南の~」
「――都市ヨーニングの、アッンドリム港に~」
「――着陸を、許されています」
「とかいう具合で」
「――今アクセスできるのは、ココまでです」

 惑星アンドラバシュの手前――

「ステーション《アッンドリム》に、通信をつなごうとすると~」
「――こちら構成官です」
「――ぴかーっ」
「光点が集まったヘビ、みたいな映像です」
「――〈時の彼方の国〉に行く資格があるか、操縦士を試験します」
「――危険物を積んでいないかどうか、船も調査します」
「操縦士アトランは、直感的に思いました」
「――(ヤバいっ)」
「で」
「――少し時間をくれたまえっ」
「言いながら、言い終わらないうちに~」
「再発進」
「――ごごっ」
「でも」
「……」
「――?」
「11時間7分後――」
「発進した場所に、戻ってしまいました」
「――もう1度だっ」
「――ごごっ」
「でも」
「――?」
「――ま、またか……」
「2度めの失敗の後で~」
「構成官が~」
「――みなさん頑固ですけれども~」
「――何度やっても無駄ですよ」
「アトランは~」
「腹をくくりました」
「――ぐぬぬ」
「――よかろう、試験でも調査でもするが良い」
「……」
「アトランは~」
「ステーション《アッンドリム》に行って、試験をうけることに」
「《アトランク》は~」
「シイッセンという名の多腕で多鼻な存在によって、調査をうけることに」
「で」
「アトランは~」
「控えのゲニフェルである~」
「タウロ・ラコバシ」
「サム・バッタシェー」
「両名を深層睡眠から起こして~」
「――留守をまかせるっ」
「その上で~」
「ステーション《アッンドリム》の構成官に~」
「――3名を同行させるが、よろしいな?」
「ルア・ヴィルタネンさん」
「シュカルド・ツィールロス」
「フォーゲル・ツィールロス」
「若いゲニフェル3名を、連れていくのでした」

 ステーション《アッンドリム》――

「《アッンドリム》の内部には~」
「全体にはりめぐらせた、ひとつながりの糸のようなモノの網があります」
「《アッンドリム》の乗員たちは~」
「この糸網の道案内に従って~」
「《アッンドリム》の内部を、移動しているのです」
「……」
「乗員は、意識していないのですが~」
「糸網の中には~」
「とある古い種族が住んでいました」
「昔は~」
「ステーションの運営にも、大きな影響力をもっていましたが~」
「その後~」
「裏方に追いやられて、日陰の存在になったのです」
「……」
「糸網の一族のひとり、ウクサムは~」
「気づきました」
「――未知の侵入者1名が?」
「――ステーションで悪事を働いている?」
「――捕まえないと、深刻な被害につながるかも」
「決意しました」

 ステーション《アッンドリム》――

「アトランと3名は、糸網の道案内に従って~」
「構成官のところへ」
「今度は、大きな炎みたいに見えたりする」
「さて」
「試験の前に~」
「アトランは話を聞きます」
「――〈共時性の通路〉の外には、ぬかるみしかない?」
「――ぬかるみというのは?」
「――ゆっくり蒸発する特異点と、質量をなくした素粒子が混ざったモノ?」
「――最後の星々が消え失せて、宇宙に終わりが近づく時に、残るすべて?」
「とか」
「――構成官が知るかぎり?」
「――〈テズ領〉は輝きを失って?」
「――〈代官〉たちは分裂した?」
「とかいう話を、聞いた後~」
「アトランは、次元感知器をぺたぺたつけられて~」
「――試験を開始します」

 ステーション《アッンドリム》――

「構成官は~」
「若いゲニフェル3名に~」
「《アッンドリム》を見て回る許可を、与えました」
「――でも、アソコは立入禁止です」
「細かい注意も、うけたのでした」
「……」
「さて」
「若いゲニフェルのうち~」
「シュカルド・ツィールロス」
「フォーゲル・ツィールロス」
「両名は~」
「――アトランは、オレたちに使命を託したのさ」
「――嗅ぎまわって、情報収集するんだ」
「ルア・ヴィルタネンさんを、説き伏せて~」
「スパイ活動、開始です」

 ステーション《アッンドリム》、糸網の中――

「ウクサムは~」
「異種族の若者たち3名の動向を、追ってみたりする」

 ステーション《アッンドリム》――

「若いゲニフェル3名は~」
「〈愛の探求者〉樽形で半透明のグリト人に、会いました」
「――ステーション乗員の大半は、この種族?」
「また」
「何ダースも脚があるウツボみたいなイムポマス人の、様子を観察」
「――イムポマス人て、流民なの?」
「――問題がおきそうな場所で、よくたむろしてる?」
「――だから?」
「――そういうところに?」
「――保安部隊は、先手を打って出動できる?」
「また」
「3名のひとり、フォーゲル・ツィールロスは~」
「生身の肉体は片眼を残すのみという箱と、知り合います」
「トラタンシク人のゴロマシュ=プンクトと自称する、このヒトは~」
「まず最初に~」
「――キミの方だよ?」
「ルア・ヴィルタネンさんが思いをよせるのは~」
「シュカルド・ツィールロスではなくて~」
「フォーゲル・ツィールロスの方である」
「個人的に大事なコトを、教えてくれたり」
「でも」
「普通に大事なコトも、教えてくれたのです」
「――惑星アンドラバシュに〈カタパルト〉がある?」
「――ドーナツ型の惑星アンドラバシュの、内向きの赤道に~」
「――等間隔で4つの施設があって?」
「――宇宙船を〈煉獄〉のトランス転位ゾーンへ?」
「――つまり〈時の彼方の国〉につながる橋に、送ってくれる?」
「さらに曰く」
「――〈カタパルト〉の運転責任者は?」
「――トロケストの〈そのときそれから非在的〉?」
「その上」
「世間一般で大事なコトも、教えてくれたのです」
「――ダメと言われたコトは、やってはいけないよ」
「もちろん」
「好奇心いっぱいの若者たちは、従うわけがありません」

 5日後――

「若いゲニフェル3名のうち~」
「シュカルド・ツィールロス」
「フォーゲル・ツィールロス」
「両名は~」
「ステーションのどこにでもいる、小型クモ型ロボットを何台か使って~」
「――こいつらの陽動で、保安部隊の目をそらすんだ」
「――立入禁止区域に、忍びこむんだ」
「ルア・ヴィルタネンさんとしても~」
「――ひとりで待っているのはイヤよっ」
「かくして」
「――!」
「3名は~」
「小型クモ型ロボット団の陽動で~」
「保安部隊の目をそらして~」
「立入禁止区域に、忍びこみました」
「――4本脚の……スタマス?」
「――スタマスの石英脳は、不定期に覚醒して?」
「――スタマスを、すぐれた思考家にする?」
「奥まで入ってみると~」
「――マントゥル蛇たちが、飼われている?」
「――コイツラの精神的実在が?」
「――構成官としてあらわれている?」
「そこは、ステーションの中枢だったわけで」

 ステーション《アッンドリム》、糸網の中――

「ウクサムは~」
「異種族の若者たち3名の動向を、追いかけてきました」
「が」
「ここへきて、異変に気づいて~」
「警報発令」
「――!」

 ステーション《アッンドリム》、立入禁止区域――

「今まで姿を見せずにきた侵入者が~」
「ここで、直接行動に出ました」
「――!」
「若いゲニフェル3名を、襲うのは~」
「――金属製のピラミッド型をした胴体?」
「――たくさんの小枝みたいな腕と脚?」
「ロボットと植物が一体となったみたいなモノ1体でした」
「襲われて~」
「3名は、応戦」
「フォーゲル・ツィールロスは~」
「自分から一同を指揮して~」
「――えいっ」
「襲撃者の小枝の腕を、何本か切断」
「と」
「ここで突然~」
「襲撃者は、完璧な銀河系の共通語インターコスモで、問いかけてきました」
「――キミは《アトランク》の操縦士か?」
「が」
「ここで突然~」
「襲撃者は、小型クモ型ロボットに撃たれてしまいます」
「――ばーん」

 ステーション《アッンドリム》、立入禁止区域――

「構成官は~」
「若者3名から、事情を聴取」
「立入禁止区域に忍びこんだのを叱責、というより~」
「――侵入者のコトを、くわしく教えてほしいのだ」

 《アトランク》船内時間、1月22日――

「試験開始から8日――」
「試験が終わりました」
「アトランに、結果が申し渡されます」
「――被験者が~」
「――〈物質の泉〉の彼岸にいたのは、確かです」
「――〈物質の沼〉の彼岸にいたのでは、ありません」
「――でも……」
「――証拠である7次元的な印影は~」
「――ひょっとすると、偽造されたモノかもです」
「とかいう」
「――加えて~」
「――なんといっても、免許がありません」
「――免許なしに、この先の運転は無謀です」
「――〈時の彼方の国〉寄りの〈消耗ゾーン〉は、すさまじいのです」
「――細胞活性装置は、オーバーヒートしてしまうでしょう」
「《アトランク》に送還されることになりました」
「で」
「一同は、あれこれ考えます」
「――(どうにかして、惑星アンドラバシュまで行って~)」
「――(〈カタパルト〉を調べるとか?)」
「――(どうにかして、他の裁判官船をヒッチハイクして~)」
「――(〈時の彼方の国〉に至るとか?)」
「と」
「糸網の中のウクサムが~」
「構成官に、口添えして曰く」
「――このモノたちを助けてやっては、どうであろうか?」
「もちろん」
「――(このモノたちをエサに使って、残りの侵入者どもを捕らえよう)」
「とかいう気持ちからですが~」
「ともあれ」
「構成官は、先般の警報の一件でウクサムに借りがあるわけで」
「――着陸準備っ」
「ステーション《アッンドリム》は~」
「惑星アンドラバシュに着陸することに、なったのでした」

 以下、次号

【関連サイト】
・出版社が運営するドイツ公式サイト
[ http://www.perry-rhodan.net/ ]


◆ペリー・ローダン1980

□ 早川書房:宇宙英雄ローダン・シリーズ

[2015/9/25]
505 . マルディグラの工作員
「マルディグラの工作員」+「コンピュータ人間」

 コレの当時のドイツでは(訳題は以前からサイトに載せている私訳)……。

□ Perry Rhodan-Heft
・第16サイクル Die Kosmische Hanse / 宇宙ハンザ同盟
 1000~1199話。
 新銀河暦424~426年の事件を描く。

[1980/12/23]
1009 . Ernst Vlcek / Agenten auf Mardi-Gras / マルディ・グラの工作員
[1980/12/30]
1010 . Peter Griese / Der Computermensch / コンピューター・マン

□ Perry Rhodan-Taschenbuch Planetenromane ポケットブックス

[1980/12]
213 . Arndt Ellmer / Weg in die Unendlichkeit / 無限への道

□ Atlan-Heft
・第3枠サイクル König von Atlantis / アトランティスの王
 300~499話。
 西暦2648~2650年の事件を描く。

[1980/12/23]
482 . Marianne Sydow / Duell der Giganten / 巨人たちの決闘
[1980/12/30]
483 . Horst Hoffmann / Hort der Finsternis / 暗黒の財宝

「こうして~」
「1980年は暮れて~」
「1981年を迎えたわけです」

□ Atlan-Heft 482話「巨人たちの決闘」

 (承前)

 星系リティクィアン――

「アトランとラザモンは~」
「あいかわらず〈生命の泡〉の中にいて~」
「恒星リティクィアンをぐるんと巡る、大きな黒い環〈闇の伯父〉が~」
「次元エレベーター・ドルクから来た、比較的小さな黒い環に向けて~」
「語りだした過去の出来事の~」
「続きを聞いていたのです」

 太古――

「超知性体イェフェナスのネガティヴ部分は~」
「タフェ人のピラミッド船団と共に~」
「プトール」
「ルキルフ」
「次元エレベーター2基にしがみついて~」
「――ごごごっ」
「次元回廊を抜けて~」
「とある僻地の銀河の、星系リティクィアンに到着」
「途上」
「次元エレベーター――現地人のいうところの〈島〉――で起きた~」
「タフェ人による〈島〉の住人の大虐殺」
「でも」
「ヒトツツノ種族であるキルドゥンは、スキマに隠れるのが巧いのです」
「生きのびて~」
「――あーなんてコトだろう」
「タフェ人の船で、恒星リティクィアンを巡る、惑星リティクィアンへ」

 惑星リティクィアン――

「地表では~」
「アルヴ人が、原始的な暮らしを営んでいました」
「……」
「この種族が信じるのは、風変わりな多神教です」
「信じる神は、すべて悪神で、すべて封印すべき対象なのです」
「アルヴ人は~」
「伯父神が神々を代表する、と考えていて~」
「アルヴ人も~」
「伯父が一家や一族を代表する社会を構築していました」
「……」
「ヒトツツノ種族のキルドゥンは~」
「地表のいたるところで~」
「遺体も生存者もない、無人の荒れ果てた集落を見たりする」
「そんな、ある日――」
「白アルヴ人の船が内海に浮かぶのを発見して、乗せてもらいました」
「乗った偉い人=都市アルマクリル出身の高位女司祭ヴァーリンは~」
「ヒトツツノ種族のキルドゥンから~」
「超知性体イェフェナスのネガティヴ部分の悪行を、聞いて~」
「解釈して曰く」
「――悪の中の悪、巨悪というコトよね!」
「――新しい最高神ね!」
「――〈闇の伯父〉と神名をつけて、オソレタテマツルことにするわ!」
「高位女司祭である、アルマクリルのヴァーリンは~」
「都市ゴルゴスルに出向いて~」
「信徒を集めて、宗派を拡大」
「――〈闇の伯父〉に、生贄を捧げるのよ!」
「――このアルマクリルも、生贄に捧げたいのよ!」
「すると」
「超知性体イェフェナスのネガティヴ部分、すなわち〈闇の伯父〉が~」
「ゲルサ=プレドグ型のロボット1体を、派遣してきました」
「――死んではならぬのです」
「――そんなコトよりも~」
「――〈闇の伯父〉にもっと生贄をよこしてください」
「……」
「以後50年――」
「ヒトツツノ種族のキルドゥンは~」
「〈闇の伯父〉崇拝をやめさせようとしましたが、果たせず」
「――あーなんてコトだろう」
「タフェ人の船で、次元エレベーター・ルキルフへ」

 次元エレベーター・ルキルフ――

「〈島〉の住人は、おおむね殺されましたが~」
「ヒトツツノ種族は、スキマに隠れるのが巧いのです」
「で」
「到着したキルドゥンは~」
「種族の生存者を束ねて~」
「〈闇の伯父〉に対して、抵抗運動を旗揚げ」
「――時期をみて、活動をおこすのだ」
「が」
「ヒトツツノ種族のケマンは、待機とかが性に合いません」
「次元エレベーター・ルキルフの操縦装置〈魂〉を、爆弾で脅して~」
「――次元エレベーターの会合点に跳べっ」
「――さもないと~」
「――あ……」
「――ばーん」
「爆弾が強力すぎて、操縦装置〈魂〉は全壊」
「次元エレベーター・ルキルフは~」
「星系リティクィアンから、動けなくなってしまいました」
「……」
「一方」
「〈闇の伯父〉は、タフェ人に~」
「――アルヴ人に宇宙航行を教えるのだ」
「……」
「そこで」
「ヒトツツノ種族のキルドゥンは~」
「自分たちよりスキマに隠れるのが巧い、ルクスたちに頼んで~」
「――アルヴ人の宇宙船に潜りこんで、破壊工作だっ」
「――ばーん」
「抵抗運動してみたり」

 数千年後、星系リティクィアン――

「〈闇の伯父〉は~」
「――種族たちのネガティヴな感情が~」
「――この〈闇の伯父〉の滋養になるのである」
「――〈物質の沼〉になるコトから、護ってくれるのである」
「気づきました」
「――ああ、この銀河が肥沃な田畑に見えてきたのである」
「アルヴ人に命じて、耕して、収獲して~」
「――うまーい」
「太りすぎました」
「で」
「〈闇の伯父〉は~」
「――ぷりっ」
「余分なネガティヴなエネルギーを分離」
「すると、分離したモノは、くるんと黒い環を形成」
「――こういうのを増やせば、将来的に全宇宙を支配できるかも」
「思いつきました」
「で」
「この記念すべき最初の黒い環を~」
「次元エレベーター・プトールに乗せて、旅に出すのでした」

 次元エレベーター・プトール――

「ヴァミンさんは〈肉体なき者〉」
「〈高次界〉集合体の最年少の構成員です」
「――たまには、肉体のあった時代に戻りたいわねえ」
「と、通常宇宙へ」
「〈高次界〉の出口は〈闇の伯父〉の銀河にあるだけです」
「ネガティヴな放射を避けて、次元エレベーター・プトールへ」
「昔の姿で実体化すると~」
「――うわああ、怪物めっ」
「――!」
「殺されてしまいます」
「なので」
「――今回は、意識だけで~」
「黒アルヴ人のシリルさんの中に、入ってみました」
「――あー、なるほど」
「――昔の姿は、このヒトたちにとって怪獣みたいなモノだったのね」
「家ほどの巨大クモ、とかいう」
「……」
「以後、何十年――」
「〈肉体なき者〉ヴァミンさんは~」
「黒アルヴ人のシリルさんの肉体で~」
「次元エレベーター・プトールを、旅してまわる」
「で」
「最初の黒い環を目標の惑星に運ぶ現場に、立ち会うコトになったり」
「……」
「〈肉体なき者〉ヴァミンさんは~」
「〈高次界〉集合体に戻って、いろいろ報告しました」
「そのうち~」
「こうした活動が〈闇の伯父〉にバレました」
「〈闇の伯父〉は、〈肉体なき者〉ヴァミンさんを捕らえて~」
「――ぷりっ」
「次に分離した、2個目の黒い環に、閉じこめたりして」
「2個目の黒い環は~」
「以来、惑星リティクィアンの周囲を、巡ることになったのです」

 その後――

「〈闇の伯父〉は~」
「――ぷりっ」
「黒い環を次々と分離しては、旅に送り出しました」
「その都度、ちょっと余分に分離しすぎたネガティヴなエネルギーは~」
「少しずつ、この銀河の星々に蓄積したりして」
「やがて、この銀河は~」
「恒星が黒ずんで~」
「暗黒銀河と呼ばれるコトになったのです」

 暗黒銀河――

「アルヴ人は、いよいよタフェ人にとってかわり~」
「〈闇の伯父〉の筆頭の補助種族になりあがりました」
「そうして」
「暗黒銀河の全域を征服した後~」
「タフェ人が中途にしていた研究を、引き継いだりする」
「……」
「もともと、タフェ人は~」
「機械を有機器官で代替する研究を進めていました」
「引き継いだ、アルヴ人は~」
「有機器官で制御する、オーガン船を建造」
「このオーガン船を運用するには~」
「〈船首像〉という生体部品=いわゆる知性体の組みこみが必要です」
「問題は、一度使った〈船首像〉を取りはずすと即死、というコトです」
「要は、使い捨てなのです」
「で」
「次元エレベーターの仕事が、ひとつ増えました」
「――襲った惑星の住民を捕らえて~」
「――〈船首像〉要員にするのだ」

 暗黒銀河――

「アルヴ人は~」
「〈甥〉の製造にも成功」
「初期ロットの寿命は、長くて数日でしたが~」
「――〈甥〉を長生きさせるには、ポジティブなエネルギーが必要?」
「とわかって、問題は解決」
「……」
「そうこうするうちに~」
「〈肉体なき者〉ヴァミンは~」
「黒い環の中で、話を聞いていて~」
「――ポジティヴなエネルギーを吸収して、一挙に解放すれば~」
「――!」
「〈闇の伯父〉を苦しめたり」
「と」
「〈闇の伯父〉は~」
「情け容赦なく反撃」
「――ばーん」
「〈肉体なき者〉ヴァミンは、ちょっとやそっとで死なないはずが~」
「――う……がっくり」

 その後、長らく――

「〈闇の伯父〉の権力を揺るがすモノは、出ませんでした」
「アルヴ人は、暗黒銀河を支配し~」
「〈甥〉たちは、いつも絞りたてのネガティヴ・エネルギーを上納して~」
「次元エレベーターの一団は、〈闇の伯父〉の種子を遠い世界に広めたのです」

 現在:星系リティクィアン――

「昔話を終えて~」
「恒星リティクィアンをぐるんと巡る、大きな黒い環〈闇の伯父〉は~」
「曰く」
「――いつしか強くなった最初の黒い環よ」
「――次元エレベーター1基で、未踏の宙域に行って~」
「――自分の国を築いてはどうか?」
「が」
「次元エレベーター・ドルクでここへ来た、比較的小さな黒い環は~」
「聞く耳を持ちません」
「――ココをよこすのだっ」
「かくして」
「黒い環(大)と黒い環(比較的小)は、激突」
「――!」
「……」
「至近距離で、話を聞いていた~」
「アトランとラザモンは~」
「――これは、いかんっ」
「――ココにいたら、巻きこまれるぞっ」
「〈肉体なき者〉オルケンとイェールスに頼んで~」
「惑星リティクィアンに、転送してもらうのでした」

【関連サイト】
・総合的にはこちらを:
Perrypedia
[ http://www.perrypedia.proc.org/wiki/ ]
・訳付のタイトルリストはこちらを:
Perry Rhodan-Heft のタイトルリスト
[ http://www.rlmdi.org/rlmdi/title/list/rhodan_heft/ ]
Perry Rhodan-Taschenbuch Planetenromane のタイトルリスト
[ http://www.rlmdi.org/rlmdi/title/list/rhodan_tb/ ]
Atlan-Heft のタイトルリスト
[ http://www.rlmdi.org/rlmdi/title/list/atlan_heft/ ]


◆今回のひとこと

 9月22日、ローダン作家 Rainer Castor、心筋梗塞にて死去。
 1961年生まれだから、まだ54歳。
 超多段重箱であるローダン世界を隅から隅まで知り尽くした、読者あがりのシリーズ設定担当。重箱の隅を掘ってはローダン世界の密度を上げてくれてた、あらすじ紹介する立場からすると、伏線や設定の確認作業を倍にも3倍にも膨らませてくださる憎い御仁(ホメ言葉です)。
 執筆した話はどうかと、あらためて Perry Rhodan-Heft のタイトルあたりををながめてみると、けっこう印象に残る話を書いている。
 ブラックホールでワンダラーを一本釣り(笑)するとか、超知性体の遺体から作った超装置アルマイレとか、合体要塞《プラエトリア》とか……思った以上に波長は合っていたのかもしれない。


d-information ◆ 895 [不定期刊] 2015/09/28
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