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| d-information | シリーズ/作家 | ペリー・ローダン |

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893 [2015/09/14]


Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りします。

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◆目次
◇ペリー・ローダン近況
◇ペリー・ローダン1980


◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Heft

2820 . Michelle Stern / Der Geniferen-Krieg / ゲニフェル戦争
2821 . Marc A. Herren / Im Unsteten Turm / 気まぐれの塔の中
2822 . Michael Marcus Thurner / Hinter der Zehrzone / 消耗ゾーンの向こう
2823 . Leo Lukas / Auf dem Ringplaneten / 環状世界にて
2824 . Robert Corvus / Ein Stern in der Dunkelheit / 闇の中の星
2825 . Robert Corvus / Unter dem Sternenbaldachin / 星天蓋の下で

□ Perry Rhodan-Heft 2820話「ゲニフェル戦争」
[ http://www.perry-rhodan.net/band-2820-der-geniferen-krieg.html ]

 (承前)

「裁判官船《アトランク》は~」
「――ごごごっ」
「〈共時性の通路〉を航行中」
「アトピック法廷の本拠〈時の彼方の国〉を目指していました」
「……」
「〈共時性の通路〉の中は~」
「いろいろなコトが、世間の常識と違います」
「――ごごごっ」
「ひたすら航行するうちに~」
「《アトランク》の船内では~」
「700年が、過ぎ去っていました」

 裁判官船《アトランク》、船内時間で700年後――

「そもそも」
「ペリー・ローダンと~」
「アトランが~」
「アトプの裁判官クヴの専用船をぶんどったのは~」
「新銀河暦1517年11月」
「拿捕当時――」
「裁判官クヴは、一連の事件の中で死亡」
「オンリョン人乗員のほとんどは、船を追い出されましたが~」
「技術者種族トロケストの乗員一同は、船に留め置かれました」
「こうして」
「《アトランク》に乗るのは~」
「《ラス・ツバイ》から移乗したテラナー一党と~」
「残留した技術担当種族トロケストだけに~」
「なるはず、だったのですが~」
「世の中、おおむねどこにも例外があります」
「捕獲したオンリョン人ゲニフェル操縦士の中に~」
「トロポル・ラッタ」
「ギリポル・ラッタ」
「双子の〈先読み能力者〉がいたりして」
「――便利そうなので、この両名は裁判官船に残そう」
「とか、あれこれするうちに~」
「若干のオンリョン人も、残ったのでした」
「……」
「そもそも」
「裁判官船は~」
「裁判官本人が操縦するのが原則ですが~」
「この船の場合は~」
「ゲニフェル=オンリョン人の計算脳技術者のエリート幾名かが~」
「副操縦士的に操縦を補佐」
「で」
「拿捕後――」
「主操縦士の役目は~」
「資質を有するアトランが、つとめます」
「副操縦士の役目は~」
「特別に訓練を積んだエモシオ航法士である~」
「ハルト人アヴァン・タクロル」
「ペリー・ローダンの孫娘ファリエ・セフェロアさん」
「テラニア・アカデミーのノスモ人サム・バッタシェー」
「《ラス・ツバイ》の第一航法士タウロ・ラコバシ」
「以上4名が~」
「入れ替わりながら、つとめたり」
「……」
「その後――」
「裁判官船《アトランク》は~」
「――がががっ」
「〈共時性の通路〉をコスって〈時割れ〉を形成」
「2010万年前あたりで、緊急停止」
「ここで」
「副操縦士ファリエ・セフェロアさんは~」
「《ラス・ツバイ》に乗って、裁判官船を離れました」
「《アトランク》に残った副操縦士は~」
「アヴァン・タクロル」
「サム・バッタシェー」
「タウロ・ラコバシ」
「以上3名」
「……」
「そして、700年後――」
「主操縦士アトランは~」
「細胞活性装置のおかげで、まだ生きていますが~」
「船の魂〈アンク〉と接続する歳月に~」
「さすがに消耗した感じ」
「副操縦士アヴァン・タクロルは~」
「ハルト人なので、まだ生きていますが~」
「とうに引退の潮時で、めっきり老けこんだ感じ」
「副操縦士サム・バッタシェー」
「副操縦士タウロ・ラコバシ」
「両名は、非常時要員として深層睡眠しています」

 裁判官船《アトランク》――

「技術者種族トロケストの乗員一同は~」
「〈同期洞〉の居住区なり仕事場なりを固く閉ざして出てきません」
「他の一般の乗員たちは、世代交代を繰り返し~」
「いまや人口は10万を超え~」
「かなりは遺伝子操作して、もはや原形をとどめていません」
「大勢を占めるのは~」
「トランステラナー」
「新オンリョン人」
「とかいわれる新種族で~」
「祖先の記憶なんて、とっくに風化しています」

 裁判官船《アトランク》――

「憶えて、いるでしょうか?」
「裁判官船《アトランク》は~」
「船内に独自の宇宙〈同期洞〉を抱えています」
「テラナーの子孫の中には~」
「〈同期洞〉に移り住んだ集団もあって~」
「サイボジェン=トランステラナーと称していたり」
「〈同期洞〉の外の者たちは~」
「――サイボジェン=トランステラナーって、何人いるの?」
「――そもそも、ヒトとして数えられるの?」
「わかっていません」
「サイボジェン=トランステラナーの指導者は~」
「グイネヴァ・ステルネンヴァーグさん」
「〈同期洞〉の外の者たちが、知っているのは~」
「全身をメタルなアートで包んだ青銅色の仮面の女」
「という立体映像のアバターのみです」

 裁判官船《アトランク》――

「トランステラナー6万人は、自称〈境人〉」
「遺伝子の革新=ジェノリューションを標榜し~」
「――うまずたゆまず、あらたに挑戦」
「――遺伝子のさらなる高みを目指したい」
「ゆえに」
「――新しい遺伝物質が必要なのだっ」
「――ぜひ〈遺伝子金庫〉の開放をっ」
「あの手この手で要求します」
「でも、〈遺伝子金庫〉は~」
「裁判官クヴの時代から、固く閉ざされてきました」
「アトランも、頑として開こうとはしません」
「……」
「〈境人〉の指導者は~」
「テュコ・ボルツマン」
「――〈共時性の通路〉は~」
「――ワレワレに、まだまだ進化の刺激をくれるっ」
「ずっと〈共時性の通路〉に暮らしたいらしい」

 裁判官船《アトランク》――

「先進的な〈境人〉に対して~」
「保守的な〈船民〉も、5万人以上いたりして」
「両者の関係は、次第に緊迫」
「――!」
「数十名の生命を奪った事件が~」
「証拠もないのに〈境人〉のせいにされたりする」

 裁判官船《アトランク》――

「船の保守そのものは、トロケスト種族の担当ですが~」
「船の設備や機器の制御に、ゲニフェル=計算脳技術者は欠かせません」
「ゲニフェルなくして、日々の暮らしはありえないのです」
「かくして」
「技術者育成のために~」
「5年ごとに、ゲニフェル・オーディションが催されることに」
「……」
「本年の審査委員長は~」
「120歳のゲニフェル、トーラ・フワングさん」
「審査委員は~」
「遺伝子設計士の新オンリョン人、オオナ・ファーレンハイド」
「――選ばれた子供たちは~」
「――ゲニフェル養成所に入って、住みこみで技術を学ぶのです」
「――本年からは~」
「――副操縦士のハルト人アヴァン・タクロルが~」
「――インストラクターを務めます」

 裁判官船《アトランク》、ゲニフェル養成所――

「ルア・ヴィルタネンさん11歳」
「アナッシオウ・ツィールロス11歳」
「本年度期待のふたりです」
「加えて」
「アナッシオウ・ツィールロスの兄弟である~」
「シュカルド・ツィールロス」
「フォーゲル・ツィールロス」
「両名も養成所に入りました」
「……」
「ところで」
「ルア・ヴィルタネンさんは~」
「はじめての〈境人〉出身のゲニフェル候補生です」
「ゲニフェルになれば~」
「《アトランク》の諸機能にアクセスできると同時に~」
「〈遺伝子金庫〉へのアクセスも思うがまま」
「報告をうけたアトランは~」
「――あやしいっ」
「――まさか、スパイ活動が目的では?」
「疑うのです」
「……」
「ところで」
「占いが良くあたると評判のゲニフェル~」
「トランステラナーのタケル・コスキは~」
「――じつは、こんなコトが起きるかもなのです」
「ツィールロス3兄弟の母ヴァージニーさんに~」
「不吉な未来を警告をしました」
「で」
「ヴァージニー・ツィールロスさんは~」
「――アナッシオウに、発信器をつけておきましょう」

 裁判官船《アトランク》――

「裁判官船を操縦しつづけるアトランの体調は~」
「何世紀もかけて、悪化の一途」
「この疲労に、細胞活性装置は役立ちません」
「――ぷしゅっ」
「医療用ナノゲンを、定期的に注射することで~」
「身体機能の安定をはかっていたり」

 船内時間で新銀河暦2264年――

「裁判官船を操縦するアトランの体調は~」
「またさらに悪化」
「――ぷしゅっ」
「――ぷしゅっ」
「――ぷしゅっ」
「医療用ナノゲンを、1時間ごとに注射しないといけないほどに」
「で」
「トロケスト種族の〈空間無限〉と~」
「《アトランク》の魂のようなモノである〈アンク〉は~」
「相談して、曰く」
「――〈共時性の通路〉内にある惑星アンドラバシュに、立ち寄りましょう」
「――この船が《マイダンク》といった時代に、立ち寄ったコトがあります」
「――到着は25年後か~」
「――あるいは、早ければ10日後です」

 船内時間で5年後――

「アトランは~」
「〈境人〉の指導者のトランステラナー、テュコ・ボルツマン」
「〈船民〉の代表者のテラナー、デーナ・レドイェンさん」
「両者のあいだをとりもつ会談を設定」
「で」
「〈船民〉の代表者デーナ・レドイェンさんは~」
「――〈船民〉は〈境人〉の遺伝子プール拡大に貢献しましょう」
「〈境人〉の指導者テュコ・ボルツマンは~」
「――〈境人〉は〈船民〉の居住区から立ち退くことにしよう」
「話は、うまく進んでいたのですが~」
「至急の報告が入って、会談は中断」
「――ゲニフェル養成所の生徒14名が、消えた?」
「どうやら」
「好奇心を刺激されて~」
「――サイボジェン=トランステラナーの~」
「――グイネヴァ・ステルネンヴァーグさんの謎を解こうっ」
「とか何とか誘われて、罠にはまって~」
「さらわれたらしい」

 裁判官船《アトランク》――

「――誘拐現場で?」
「――遺伝子の革新=ジェノリューションのシンボルが見つかった?」
「――同じシンボルをつけた遺伝子キメラ獣もいたらしい?」
「でも」
「〈境人〉の指導者のトランステラナー、テュコ・ボルツマンは~」
「関与を否定」
「――このボルツマンを弱腰とみなす過激分子ジェノリューションXが~」
「――コトをおこしたのかも」
「――連中は、〈遺伝子金庫〉をちからづくで手に入れたいのだ」
「……」
「ちなみに」
「当時、情報収集中だった〈境人〉工作員テリ・ドフィーさんは~」
「この事件にいたく驚いていて~」
「関与を否定」
「――ジェノリューションXなんて、都市伝説ですよー」
「――誰かが社会不安をひきおこして~」
「――〈境人〉に責任をなすりつけようとしているんですよー」
「……」
「アトランの付帯脳は~」
「――ボルツマンは、まだ何か隠しているかも」
「とか助言する」
「アトランは~」
「――けっきょく誰も信用できないのかっ」
「非常要員として深層睡眠していた~」
「副操縦士サム・バッタシェー」
「副操縦士タウロ・ラコバシ」
「両名をおこして~」
「――助けてくれっ」
「――信用できるのは、キミらだけだっ」

 裁判官船《アトランク》――

「ツィールロス3兄弟の母ヴァージニーさんが~」
「――警告が現実になったわっ」
「――息子3人は〈境人〉たちに誘拐されたのよっ」
「騒ぎ立てたのがもとで~」
「――子供たちを返せっ」
「〈船民〉300名と〈境人〉100名が衝突」
「……」
「アトランと~」
「アヴァン・タクロルは~」
「割って入って、事態を鎮圧」
「ヴァージニー・ツィールロスさんは~」
「アトランに~」
「――コレがアナッシオウにつけた発信器の探知機よっ」
「――息子たちを取り返してっ」
「託したりする」

 裁判官船《アトランク》――

「さらわれた14名のひとり」
「ルア・ヴィルタネンさんは~」
「同じくさらわれた級友たちに、告白して曰く」
「――じつは、ワタシは~」
「――〈境人〉の指導者テュコ・ボルツマンの娘で~」
「――スパイ活動が目的だったの」
「さらに、曰く」
「――じつは、ワタシの髪は~」
「――アトプ技術〈全能性・技術性=前駆細胞〉製なの」
「――スパイ活動に使うはずだったの」
「でも、けっきょくスパイはしなかった模様」
「……」
「さて」
「憶えて、いるでしょうか?」
「裁判官船《アトランク》は~」
「アトプ技術〈全能性・技術性=前駆細胞〉製です」
「子供たちが閉じこめられた部屋の壁も、同じ素材でできています」
「で」
「ルア・ヴィルタネンさんは~」
「自分の髪を、船体とつないで~」
「――ぽっかり」
「小さな穴を開けました」
「でも」
「髪の毛を全部つかっても、それほど長くはもちません」
「――しゅるるるっ」
「穴は、みるみる自動修復されてしまいました」

 裁判官船《アトランク》――

「アトランは~」
「――探知機が……反応した?」
「――子供たちが閉じこめられた部屋の壁に、穴でも開いたのか?」
「アトランと~」
「ハルト人アヴァン・タクロルは~」
「現地に急行」
「……」
「アヴァン・タクロルは~」
「子供たちが閉じこめられた部屋の壁に~」
「――がこっ」
「大きな穴を開けました」
「もちろん」
「――しゅるるるっ」
「穴は、みるみる自動修復されていきます」
「――さあ、早く逃げるんだっ」
「と」
「そこへ」
「――!」
「〈境人〉の指導者テュコ・ボルツマンがあらわれました」
「同時に、遺伝子キメラ獣も多数出現」
「アトランは~」
「――やはり、キサマが黒幕なのかっ」
「思うわけですが~」
「テュコ・ボルツマンは~」
「――あ、あぶないっ」
「襲いかかる遺伝子キメラ獣から、アトランをかばって~」
「――う……がっくり」
「アヴァン・タクロルは~」
「――うぎゅ……」
「自動修復される壁に挟まれて、身動きならず」
「で」
「そうこうするあいだに~」
「遺伝子キメラ獣たちは~」
「ルア・ヴィルタネンさん」
「シュカルド・ツィールロス」
「フォーゲル・ツィールロス」
「アナッシオウ・ツィールロス」
「4名を咥えて、どこかへ逃走」
「不幸なコトに~」
「この時、アナッシオウはすでに息絶えていたのです」
「でも」
「アトランは~」
「――探知機は……まだ生きている?」
「追跡してみると~」
「――〈同期洞〉に逃げこんだ?」

 以下、次号

【関連サイト】
・出版社が運営するドイツ公式サイト
[ http://www.perry-rhodan.net/ ]


◆ペリー・ローダン1980

□ 早川書房:宇宙英雄ローダン・シリーズ

[2015/9/5]
504 . 宇宙ハンザ
「宇宙ハンザ」+「コンピュータ、発狂す」

 コレの当時のドイツでは(訳題は以前からサイトに載せている私訳)……。

□ Perry Rhodan-Heft
・第16サイクル Die Kosmische Hanse / 宇宙ハンザ同盟
 1000~1199話。
 新銀河暦424~426年の事件を描く。

[1980/12/09]
1007 . William Voltz / Die Kosmische Hanse / 宇宙ハンザ同盟
[1980/12/16]
1008 . Ernst Vlcek / Ein Computer spielt verrückt / コンピューター発狂せり

□ Perry Rhodan-Taschenbuch Planetenromane ポケットブックス

[1980/12]
213 . Arndt Ellmer / Weg in die Unendlichkeit / 無限への道

「6篇を収めて~」
「前サイクルを、思い出してもらいながら~」
「『宇宙ハンザ同盟』に、つなげようという~」
「もしかしたら、そうした意図の短篇集です」

1 . Arndt Ellmer / Im Reich der Kaiserin / 女帝の国で

「西暦3582年――」
「グッキーの逸話」

2 . Arndt Ellmer / Die Heimkehr / 帰郷

「西暦3585年――」
「惑星ゲーアでの逸話」

3 . Arndt Ellmer / Weg in die Unendlichkeit / 無限への道

「西暦3586年――」
「《ソル》譲渡からみの逸話」

4 . Arndt Ellmer / Der Hobbybasar / ホビーバザール

「西暦3587年の逸話」

5 . Arndt Ellmer / Die Rückkehr des Zauberers / 魔術師の帰還

「西暦3588年の逸話」

6 . Arndt Ellmer / Erinnerungen an die Erde / 地球の記憶

「西暦3588年――」
「ハイヌとロルヴィクの逸話」

□ Atlan-Heft
・第3枠サイクル König von Atlantis / アトランティスの王
 300~499話。
 西暦2648~2650年の事件を描く。

[1980/12/09]
480 . H. G. Francis / Die Vollstrecker / 執行者
[1980/12/16]
481 . Marianne Sydow / Der Dunkle Oheim / 闇の伯父

 物語のはじまりは、西暦2648年の銀河系でした。

□ Atlan-Heft 300話「新アトランティス」

 西暦2648年、惑星テラ――

「USOは~」
「古代遺物パルラクシュントを、解読」
「――幾百万年の歳月の中で?」
「――ありきたりの黄色恒星を巡るこの惑星は?」
「――くりかえし世界的災厄に見舞われた?」
「――くりかえす大洪水は、プトールの浮上と沈没で起きた?」
「――しばしば、それにともない人類の高度文明が滅んだ?」
「――プトールの出現・消失は、忘れた頃にやってきて?」
「――その都度、地上の支配的な文明の発展を阻害した?」
「そして、人類に似た異星人ラザモンが登場」
「――プトールの制御中枢で、働いていた?」
「――前回のプトール来訪時に、追放された?」
「――それから1万年、惑星テラで生きてきた?」
「……」
「どうやら~」
「1万年前――」
「ドルーフ艦隊の襲撃で~」
「アトランティス大陸が、大西洋に沈みはじめて~」
「アトランが、海底ドームで眠りについた後~」
「大西洋上に、プトールが出現」
「アトランティス大陸の残った部分を全部沈めていったらしい」
「……」
「――惑星テラの大西洋に?」
「――また、プトールがあらわれる?」
「USO大提督アトランは~」
「――出現したら、即刻封鎖だっ」
「大西洋上にあらわれた陸塊は、バリアにくるまれました」
「内部のモノは、なにひとつ外へは出られません」
「が」
「外部から潜入した者が2名」
「USO大提督アトラン」
「異人ラザモン」
「両名の消息はここで途絶えて~」
「2日後、プトールは跡形もなく消えたのです」

 物語は、こんな具合に続きます。

「アトランは~」
「プトールで仲間を集め~」
「〈金羊の皮〉を手に入れます」
「……」
「ちなみに」
「〈金羊の皮〉とは、金色の金属片で編まれた超強力な宇宙服」
「じつは」
「Perry Rhodan-Heft で、後の時代に登場するところの~」
「殲滅スーツという超兵器の~」
「まあ、色違いみたいなモノです」
「とはいえ」
「西暦2648年当時のアトランが~」
「殲滅スーツを知るはずもなし」
「……」
「アトランは~」
「プトールの制御中枢〈城塞〉の主たちを倒して~」
「なんとなく、当地の一同を束ねる立場になります」
「で」
「こうした過程で、アトランは知るのですが~」
「プトールとは~」
「次元回廊を抜けて移動する、次元エレベーターという仕組み」
「惑星から惑星へ転移しながら~」
「各地の文明の発展を阻害したり~」
「知性種族をさらったり~」
「していたのです」
「で」
「アトランは~」
「プトールの制御中枢〈城塞〉の主たちを倒せば~」
「なんとなく、当地の移動を止められるつもりでいました」
「でも」
「――止まらない?」
「プトールは、自動操縦で~」
「次は、ウォルキオン銀河に実体化」
「そこで、原住民と対立したり」
「次は、コルサロフュル塵雲に実体化」
「そこは、宇宙空間に広く散らばる岩塊群」
「……」
「じつは」
「コルサロフュル塵雲とは~」
「Perry Rhodan-Heft で、後の時代に登場するところの~」
「いわゆる〈大群〉に類する施設の残骸です」
「5000万年前――」
「〈力強き者〉イェフェナスが~」
「この宇宙に生命の種子を撒き~」
「この宇宙の知性の発展を助ける〈大群〉を建造して、送り出しました」
「ところが」
「この〈大群〉コルサロフュルは~」
「効率の良い移動のために、次元回廊を使おうとして~」
「――ばーん」
「砕けてしまったのでした」
「とはいえ」
「西暦2648年当時のアトランが~」
「〈大群〉や〈力強き者〉のコトを知るはずもなし」
「コルサロフュル塵雲の成り立ちを聞いても~」
「――へー、そうなんだ」
「程度の受け止め方です」
「……」
「そして」
「プトールは、自動操縦で~」
「次は、暗黒銀河に実体化」
「そこは、プトールが発進したところであり終着駅」
「他にも、次元エレベーターがいくつも停車しています」
「つまり、当地には~」
「各地に次元エレベーターを派遣しては~」
「文明の発展を阻害したり~」
「知性種族をさらったり~」
「そうしたコトをやらせてきた、黒幕がいるわけで」
「この存在を〈闇の伯父〉というのでした」
「……」
「暗黒銀河は~」
「〈甥〉と呼ばれる存在が、分割統治して~」
「配下の住民を不幸にしては~」
「そのネガティヴな心のエネルギーを~」
「〈闇の伯父〉に捧げています」
「この統治体制を支えるのが、強力なオーガン船団です」
「……」
「アトランは~」
「暗黒銀河に偵察に出て、捕まって~」
「オーガン船に〈船首像〉=生体部品として組みこまれて~」
「〈船首像〉として、使い捨てになるところを~」
「細胞活性装置のおかげで、生き延びたり」
「そうして~」
「次元エレベーター・ドルクに、潜りこんだり」
「そうこうするうち~」
「ラザモンと共に、目をつけられて捕らわれて~」
「暗黒銀河の中央部へ、運ばれます」
「一方」
「ルグール=レヴィール星域を統治する〈甥〉ドゥール・ラルクスは~」
「オーガン船《ヘルギエン》で、暗黒銀河を巡り~」
「他の〈甥〉たちから生命エネルギーを奪って~」
「力を蓄えて~」
「――〈闇の伯父〉の権力を、オレのモノにっ」
「謀叛を企てていたりする」
「さらに」
「プトールの住人たちの宇宙船《ゴルドール》は~」
「――アトランとラザモンを助けるんだっ」
「暗黒銀河の中央部へ、向かっていたり」

 そうして、アトランは〈闇の伯父〉の歴史を知ります。

□ Atlan-Heft 481話「闇の伯父」

 星系リティクィアン――

「アトランとラザモンは~」
「星系内を遊弋する陸塊=次元エレベーター・ルキルフで~」
「尋問されたりした後に~」
「遠隔操縦の搭載艇《セデュル=イト》に乗せられて~」
「星系の中央部の〈生命の泡〉へと運ばれていきます」
「その途上~」
「――あれは?」
「――次元エレベーター・ドルクの住民を根絶やしにした、黒い何か?」
「黒い何かはするーんと伸びて、黒い環を形成」
「恒星リティクィアンをぐるんと巡る、別の巨大な黒い環の方へ~」
「向かっていったり」
「アトランとラザモンは~」
「――このままでは、あの黒い環を突っ切るコトになるぞっ」
「――南無三っ」
「船外に、脱出しますが~」
「そこは、すでに〈生命の泡〉の中」
「――他にも、誰かいるのか?」
「〈肉体なき者〉オルケンとイェールスが、いたりして」
「――話が聞こえる?」
「巨大な黒い環=〈闇の伯父〉は~」
「やってきた新しい黒い環に~」
「過去の出来事を、語っているようです」

 太古――

「とある超知性体が~」
「自分の誕生を助けた〈力強き者〉の名をとって~」
「超知性体イェフェナスと称しました」
「で」
「この超知性体は~」
「ポジティヴなイェフェナスI」
「ネガティヴなイェフェナスII」
「ふたつの人格を形成」
「ネガティヴ部分は~」
「〈力の球形体〉の平和的な種族たちを襲っては~」
「奴隷化したり、惑星ごと破壊したり、根絶やしにしたり」
「でも」
「ポジティヴ部分は~」
「ただ善意と慈愛を信じて、のほほんと見守っていたのでした」

 ある日――

「コスモクラートの使者、〈島〉の住人ピュルンが~」
「ヒトツツノのグリムプを従えて~」
「超知性体イェフェナスを訪問」
「――ネガティヴ成分を分離するように、助言するのだ」
「ところが」
「イェフェナスIIを信奉する補助種族タフェ人が~」
「謁見前に、両名を拘束」
「タフェ人の指揮官ディルガスが~」
「尋問してみると~」
「――時空を抜けて航行可能な〈島〉、プトールから来た?」
「とかいう報告を上げると、すぐさま~」
「イェフェナスIIのコンタクト・エレメントが出現」
「――ずぞぞ……ごっくん」
「〈島〉の住人ピュルンの知識を根こそぎ奪って、殺してしまいました」
「で」
「イェフェナスIIは~」
「タフェ人のピラミッド船団を派遣して~」
「さっそく〈島〉=次元エレベーター・プトールを占拠」

 ある日――

「コスモクラートの次なる使者は、強力で~」
「星系イェファまで押し入りました」
「謁見してみると~」
「超知性体イェフェナスは、恒星イェファを巡る環の姿でした」
「……」
「使者は、警告して曰く」
「――ネガティヴ成分を分離するのです」
「――さもないと〈物質の沼〉になってしまいますよ」
「でも」
「超知性体イェフェナスは、警告を聞き流したりする」

 ある日――

「超知性体イェフェナスは~」
「――?」
「ご近所の超知性体カリスがいなくなったのに、気づきました」
「――もしかしたら~」
「――〈力の球形体〉をぶんどれるかも」
「とりいそぎ~」
「遠征隊を向かわせてみると~」
「――〈力の球形体〉が、存在しない?」
「超知性体カリスは~」
「統治していた〈力の球形体〉の銀河群まるごとと一緒に~」
「この宇宙から切り離されて~」
「何やら閉じた領域を、形成しています」
「ご近所の超知性体カリスは~」
「超知性体という段階を超えて~」
「次の段階に行ってしまったのでした」
「――これが……〈物質の泉〉?」
「――この進化に失敗すると……〈物質の沼?〉」
「超知性体イェフェナスは~」
「ようやく理解して~」
「決意しました」
「――ネガティヴ部分を、分離するだよ」
「――ぶちっ」
「……」
「分離後――」
「超知性体イェフェナスのポジティヴ部分は~」
「星系イェファに残りました」
「ネガティヴ部分は~」
「タフェ人のピラミッド船団と共に~」
「次元エレベーター・プトールへ逃走」
「……」
「じつは」
「この時点までに~」
「次元エレベーター・ルキルフというのも、占拠していたそうで」
「超知性体イェフェナスのネガティヴ部分は~」
「プトール」
「ルキルフ」
「次元エレベーター2基にしがみついて~」
「――ごごごっ」
「次元回廊を抜けて~」
「とある僻地の銀河の、星系リティクィアンに到着」
「……」
「ちなみに」
「そこに到着するまでのあいだに~」
「超知性体イェフェナスのネガティヴ部分は~」
「タフェ人に命じて~」
「邪魔な〈島〉の住人の大半を、始末していたりする」

 星系リティクィアン――

「次元エレベーター・プトールの住民、ヒトツツノのキルドゥンは~」
「スキマに隠れるのが巧いのです」
「で」
「生きのびて~」
「タフェ人の搭載艇で~」
「恒星リティクイアンを巡る、惑星リティクィアンへ」
「……」
「ちなみに」
「この時に使った、タフェ人の搭載艇は~」
「人工生命の操舵手による自動操縦です」
「タフェ人は~」
「機械を有機器官で代替するとか~」
「それ用の有機器官をあらたに作るとか~」
「こうした方向性の技術を、以前から志向していたのだとか」

 惑星リティクィアン――

「惑星には~」
「アルヴ人が、原始的な暮らしを営んでいました」
「ヒトツツノのキルドゥンは~」
「アルヴ人と暮らしを共にしてみましたが~」
「超知性体イェフェナスのネガティヴ部分が~」
「どうしてここに興味を示したのか~」
「よくわかりません」
「……」
「ちなみに」
「アルヴ人は、少し風変わりな多神教です」
「信じる神はすべて悪神で~」
「すべては封印すべき対象だったり」
「アルヴ人は~」
「伯父神が神々を代表する、とか考えていて~」
「アルヴ人も、伯父が一家や一族を代表する社会体制を構築しています」
「ヒトツツノのキルドゥンは~」
「村伯父カランと、仲良くやっていたのです」
「ところが~」

 さほど日数のたたないある日のこと――

「他の村のアルヴ人たちが~」
「伯父カランの村に来て~」
「伯父カランを殺して、他全員を連れ去りました」
「――どうして?」

 以下次号――

【関連サイト】
・総合的にはこちらを:
Perrypedia
[ http://www.perrypedia.proc.org/wiki/ ]
・訳付のタイトルリストはこちらを:
Perry Rhodan-Heft のタイトルリスト
[ http://www.rlmdi.org/rlmdi/title/list/rhodan_heft/ ]
Perry Rhodan-Taschenbuch Planetenromane のタイトルリスト
[ http://www.rlmdi.org/rlmdi/title/list/rhodan_tb/ ]
Atlan-Heft のタイトルリスト
[ http://www.rlmdi.org/rlmdi/title/list/atlan_heft/ ]


◆今回のひとこと

 夜が長くなってきました。


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