rlmdi.
| d-information | シリーズ/作家 | ペリー・ローダン |

d-information

865 [2015/03/02]


Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りします。

[このメールは登録者に無料で配布しています]
[解除はこちらから http://www.rlmdi.org/rlmdi/di/ ]


◆目次
◇ペリー・ローダン近況


◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Heft

2792 . Uwe Anton / Finsterfieber / 闇熱
2793 . Oliver Fröhlich / Die Weltenbaumeister / 世界建築士
2794 . Michelle Stern / Jäger der Jaj / ジャジュの狩人
2795 . Wim Vandemaan / Ockhams Welt / オッカムの世界
2796 . Leo Lukas / Ultima Margo / ウルティマ・マルゴ
2797 . Leo Lukas / Das Land Collthark / コルタルクの地
2798 . (未詳) / Phase 3 / 第3位相
2799 . (未詳) / Zur letzten Grenze / 最後の境界へ
2800 . Michelle Stern / Zeitriss / 時裂

□ Perry Rhodan-Heft 2792話「闇熱」
[ http://www.perry-rhodan.net/band-2792-finsterfieber.html ]

 (承前)

 新銀河暦1517年7月、M-13球状星団の星系バーグ――

「大昔のアルコン帝国皇帝、アトランは~」
「超能力を有するネズミビーバー、グッキーとか~」
「ヴィーナス・チーム3名とか~」
「ケロスカー、ゴルドロディンとか~」
「ケロスカー、エルドホヴェルド――ゴルドロディンの養父とか~」
「を率いて~」
「超重族の族長コウリンゲル――TLD工作員でもある――の手引きで~」
「転子状艦《コウリンゲルの里》に潜み~」
「星系バーグ=もと星系アルコンを囲むリパルサー・ウォールの検問を、突破」
「ローリン型スペースジェット《シミルデ》で、作戦開始」
「……」
「本来の目標は~」
「――アトプの裁判官クヴの船《クヴァンク》を、拿捕するのだっ」
「今回の作戦は~」
「――そのために、乗員のオンリョン人を誘拐して、情報収集だっ」
「途上」
「こんな情報を入手しました」
「――星系内のオンリョン人のあいだで?」
「――視覚障害をひきおこす〈闇熱〉が、流行している?」
「さらに」
「こんな情報を入手しました」
「――惑星アルコンIIIを〈昇華〉させる?」
「――銀河系と〈時の彼方の国〉をつなぐ〈導体〉にする?」
「――第5惑星ナートの第4衛星=かつての惑星テラの衛星ルナは~」
「――その制御センターになる?」
「《シミルデ》は~」
「ひとまず、〈昇華〉観測のため、惑星アルコンIIIへ」
「と」
「そこへ」
「エププリク級からなるアルコン・ロボット艦隊、数百隻が~」
「――ごごごっ」
「惑星アルコンIIIの〈昇華〉を阻止しようと、突撃を敢行」
「周辺は大混乱に」
「で」
「アトラン作戦部隊の《シミルデ》は~」
「――やむをえん。撤収だっ」
「でも、収獲なし、というのも寂しいものです」
「重傷のオンリョン人2名――一方は、ゲニフェル――を~」
「救助……というか誘拐」
「――〈闇熱〉に感染している可能性があるから~」
「――両名の取り扱いは、要注意だ」
「ともあれ」
「《シミルデ》は~」
「惑星アルコンIIIを離脱して~」
「本来の作戦を遂行すべく、惑星ナートに向かう」
「……」
「惑星ナートへの途上~」
「超能力を有するネズミビーバー、グッキーは~」
「――!」
「5次元的な衝撃をうけて、昏倒」
「探知装置によると~」
「――惑星アルコンIIIが、脈動してる?」
「――物理的な構造が溶けてなくなった、みたいに?」
「――縮んで、膨らんで、を繰り返しながら?」
「――もともと、直径7745kmあった惑星が?」
「――最終的に、直径1883kmの塊に爆縮した?」
「かつて惑星だった何かは~」
「今も、3次元的に知覚可能な広がりを有しています」
「ですが」
「――質量探知器、エネルギー走査器、構造走査器……どれも数値が滅茶苦茶?」
「どうやら~」
「人智を超えたプロセスの果てに~」
「惑星アルコンIIIは~」
「〈導体〉=ラルハトーン銀河でいう〈宇宙球〉と同種のモノに~」
「変化したようでした」

 一方、もとアルコン帝国皇帝ボスティク1世――

「――このボスティク1世が、陽動を引き受けようっ」
「というコトで」
「目下」
「ボスティク1世も~」
「もう1機のローリン型スペースジェットに乗り~」
「星系バーグ=もと星系アルコン内で、作戦中」
「――朕のもと旗艦《ゴス・テュサンII》を~」
「――アトピック法廷から、奪還するのだっ」
「で」
「早速、潜伏していた臣下たちから、情報を入手しました」
「――朕の《ゴス・テュサンII》は?」
「――ガス巨星、第17惑星フラオンの、最大の衛星カオキシュの~」
「――艦隊基地カオランドルに、繋留してある?」

 艦隊基地カオランドル――

「もとアルコン帝国皇帝ボスティク1世は~」
「ローリン型スペースジェットの~」
「超強力な対探知装備のおかげで~」
「発見されることなく、衛星カオキシュに接近」
「――このアルコン帝国皇帝ボスティク1世だけが、権限を有する~」
「――優先命令コードがあるのだ」
「――艦隊基地カオランドルの計算脳に、こっそり仕込んであるのだ」
「――《ゴス・テュサンII》の計算脳にも、こっそり仕込んであるのだ」
「――ふははは」
「そのおかげで~」
「艦隊基地カオランドルに、無事潜入」
「《ゴス・テュサンII》にも、無事潜入」
「……」
「ボスティク1世は~」
「艦内の倉庫で埃をかぶっていたカツゴ戦闘ロボット隊を、起動」
「――どどーん」
「艦上の全員――オンリョン人516名+トロケスト1体――を~」
「追い詰めて、武装解除」
「その上で~」
「颯爽と、捕虜たちの前に姿をあらわし~」
「オンリョン人司令官ヴレンッセン・スコイに、銃1丁を投げあたえました」
「――悔しければ~」
「――このアルコン帝国皇帝ボスティク1世を、撃つが良かろう」
「――朕は、この右腕1本でお相手しよう」
「……」
「先般――」
「ボスティク1世は~」
「アトピック法廷の監獄惑星に、捕らわれて~」
「そこを脱出する際に~」
「右腕を失う大怪我を、負いました」
「その後――」
「アトピック法廷が実効支配する~」
「ラール人の故郷銀河ラルハトーンの~」
「惑星ヴォルターハーゲンで~」
「ラール人の少女遺伝子技術者、タン=デネークさんが~」
「新しい右腕を培養して、移植してくれたのです」
「が、じつは」
「――ハルト人の遺伝子情報が混ぜてあるのよ」
「以来――」
「ボスティク1世は~」
「右腕を~」
「――ばちこーん」
「構造変換して、硬化したり」
「加えて」
「体内に、一群のマイクロ脳を備えた第2の神経系、みたいなモノが発達」
「――朕の右腕が、ささやいているっ」
「肉体を、勝手に最適化して~」
「――朕の五感は冴え、研ぎ澄まされるっ」
「――今、世界は朕の前に静止するっ(実際はスローモーション)」
「みたいな能力まで、開花させたり」
「……」
「さて」
「オンリョン人司令官ヴレンッセン・スコイは~」
「果敢に戦いました」
「が」
「――ずぎゅーんっ」
「――ずぎゅーんっ」
「いくら撃っても~」
「――ずぎゅーんっ」
「ボスティク1世は~」
「――ふははは」
「――止まって見えるぞっ」
「右腕でビームをとらえて、跳ね返し~」
「――打ち砕けっ……朕の右腕っ」
「――ばちこーん」
「――くしゃ」
「中二病的な孤高を極めた、皇帝陛下に~」
「一介のオンリョン人が、かなうはずもなく」
「――う……がっくり」
「残る捕虜たちは~」
「すっかり怯えて、おとなしくなりました」

 もとアルコン帝国皇帝旗艦《ゴス・テュサンII》――

「もとアルコン帝国皇帝ボスティク1世は~」
「エププリク級からなるアルコン・ロボット艦隊を、呼び寄せて~」
「――艦隊基地カオランドルを、砲撃するのだ」
「――どどーん」
「で」
「この砲撃の中~」
「もとアルコン帝国皇帝旗艦《ゴス・テュサンII》は~」
「――発進であるっ」
「――ごごごっ」
「……」
「艦隊基地周囲のオンリョン人たちからは~」
「《ゴス・テュサンII》の避難行動、のように見えました」
「が」
「長く騙されるわけもなく~」
「やがて、異常に気づいたオンリョン艦隊が~」
「《ゴス・テュサンII》を追撃」
「――どどーん」
「……」
「ボスティク1世としては~」
「――ぐぬぬ」
「反撃したいのですが~」
「ひとりでは、巨艦を動かすのがやっとです」
「このままでは~」
「星系バーグ=もと星系アルコンからの脱出は、絶望的」
「――もはや、これまでかっ」
「でも、降伏する気はありません」
「――二度と虜囚の辱めを受けずっ」
「心に固く決めていたのです」

 第5惑星ナート――

「アルコン人アトランの作戦部隊の~」
「ローリン型スペースジェット《シミルデ》も~」
「超強力な対探知装備のおかげで~」
「発見されることなく、惑星ナートに着陸」
「――裁判官船《クヴァンク》は~」
「――旧商業宙港テタルに停泊中だっ」

 第5惑星ナート、都市ナートラル――

「――上陸中の《クヴァンク》乗員を探して~」
「――誘拐するのだっ」
「アトランの作戦部隊は~」
「2班にわかれ、都市ナートラルに潜入」
「1班目は~」
「防護服の擬態機能でオンリョン人に扮した一同」
「2班目は~」
「ケロスカー、ゴルドロディン」
「ケロスカー、エルドホヴェルド」
「高齢で車椅子生活のナート退役軍人……という設定で、扮装しました」
「が」
「捜索の甲斐なく~」
「――《クヴァンク》乗員が、どこにもいない?」
「――もしかしたら?」
「――〈闇熱〉の艦内感染を、危惧して?」
「――裁判官クヴが、乗員の上陸を全面禁止しているとか?」
「そこで」
「アトランは、考えました」
「――裁判官船《クヴァンク》に〈闇熱〉を流行させて~」
「――離船する病人を、誘拐するしかないっ」
「ところが」
「そうこうするうちに~」
「ケロスカー、エルドホヴェルドが~」
「――ううっ」
「〈闇熱〉を発症」
「――惑星アルコンIIIで救助……というか誘拐した2名から、感染したのか?」
「――でも、2名とも〈闇熱〉には見えなかったが……」
「一同は~」
「問題の2名が〈闇熱〉の健康保菌者であるコトを、知らなかったわけで」
「ともあれ~」
「一同は、エルドホヴェルドを連れて~」
「あたふたと《シミルデ》に撤収」
「エルドホヴェルドの容体は、みるみる悪化します」
「アトランは、すっかり後ろ向きな気持ちになったりして」
「――もう、作戦やめて帰ろうか……」

 第5惑星ナート、ローリン型スペースジェット《シミルデ》――

「でも」
「アトランと違って~」
「それなりに前向きな部隊の一同は~」
「――ケロスカー、エルドホヴェルドから~」
「――〈闇熱〉の病原体を、分離しましたっ」
「ケロスカー、ゴルドロディン――エルドホヴェルドの養子――は~」
「――このゴルドロディンが、やってやるです」
「フィクティヴ転送機クレーンで~」
「黄金色の衝撃一閃」
「――!」
「裁判官船《クヴァンク》に突入」
「〈闇熱〉の病原体を、ばらまいて~」
「加えて」
「短い時間でしたが~」
「――《クヴァンク》の通常航行は、ゲニフェル7名が担当している?」
「――7名の代表は、ホルガル・ヴォッコリク?」
「――うち2名は、戦闘時に重用される〈先読み能力者〉パラ・パイオニア?」
「など、情報収集もして、戻ってきました」

 第5惑星ナート、宙港テタル――

「〈闇熱〉の潜伏期間は短いのです」
「ケロスカー、ゴルドロディンの帰到後、すぐに~」
「――〈闇熱〉に罹患したオンリョン人の第一陣が?」
「――裁判官船《クヴァンク》から病院に搬送された?」
「――待ってましたっ」
「アルコン人アトランの作戦部隊は~」
「オンリョン人に扮装して、病院の検疫区画へ」
「混乱に乗じて、女性患者1名を誘拐」
「が」
「超重族コウリンゲルと取り決めた脱出の期日は、とっくに過ぎています」
「――さて、いかにして星系バーグを脱出したものか」

 第5惑星ナート、ローリン型スペースジェット《シミルデ》――

「ケロスカー、エルドホヴェルドは~」
「もう駄目なようです」
「――生命が燃えつきる前に、もう一花咲かせたいです……けほけほ」
「……」
「《シミルデ》は~」
「エルドホヴェルドの操縦で、発進すると~」
「惑星ナートの第4衛星へ」
「すなわち、かつての惑星テラの衛星ルナへ」
「突進して~」
「星系内のオンリョン人の目を、ひきつけました」
「で」
「そうするうちに~」
「エルドホヴェルド以外の一同は~」
「フィクティヴ転送機クレーンで~」
「黄金色の衝撃一閃」
「――!」
「もとアルコン帝国皇帝旗艦《ゴス・テュサンII》へ」

 逃走中の《ゴス・テュサンII》――

「到着した一同が~」
「――これほどの巨艦を、乗員もなしに?」
「――どうやって操艦しているのだ?」
「謎は、司令室で解けました」
「――ぴーひょろひょろひょろっ」
「――ボスティク1世が?」
「――超早口で呪文詠唱……もとい、コマンド音声入力してる?」
「……」
「ともあれ」
「エルドホヴェルドが操縦する《シミルデ》が~」
「オンリョン艦隊を、ひきつけてくれたので~」
「《ゴス・テュサンII》を追う艦は、いなくなりました」
「――今のうちに、星系アルコンを脱出するのである」
「――ごごご」

 惑星ナート衛星軌道、ローリン型スペースジェット《シミルデ》――

「エルドホヴェルドは~」
「かつての惑星テラの衛星ルナへ」
「すなわち、〈導体〉の制御センターへ」
「接近すると~」
「フィクティヴ転送機クレーンで~」
「黄金色の衝撃一閃」
「――!」
「妨害インパルスを、送りこみました」

 もとアルコンIII=〈導体〉は、自己防衛――

「〈導体〉は~」
「――ばりばりばりっ」
「黒い稲妻のようなモノを、全方位に超光速で展開」
「星系バーグ=もと星系アルコンの全域で~」
「――!」
「あらゆる艦船が~」
「計算脳をやられたり」
「嵐の中の木の葉のように翻弄されたり」

 星系バーグ=もと星系アルコン外縁、《ゴス・テュサンII》――

「――!」
「強烈な衝撃が、《ゴス・テュサンII》を襲いました」
「――おろっ」
「さしもの、ボスティク1世も~」
「艦の制御を失ったりする」
「直後――」
「フィクティヴ転送機クレーンが~」
「――!」
「《ゴス・テュサンII》艦内に、出現」
「でも」
「ケロスカー、エルドホヴェルドは~」
「ついに戻ってきませんでした」

 惑星ナート衛星軌道、ローリン型スペースジェット《シミルデ》――

「――ばーん」

 星系バーグ=もと星系アルコン外縁、《ゴス・テュサンII》――

「もとアルコン帝国皇帝ボスティク1世には~」
「――こいつらの前で、無様な姿はさらせぬっ」
「意地がありました」
「――朕の右腕がささやいてくれるっ」
「中二病特有の、ピンチの時に支えてくれる内なる声がありました」
「――むんっ」
「もとアルコン帝国皇帝旗艦《ゴス・テュサンII》は~」
「制御回復」
「――ごごごっ」
「星系バーグ=もと星系アルコンを覆う混沌も、どこふく風」
「といった涼しい顔をして~」
「リパルサー・ウォールの構造水門を突破」
「遷移して、星系バーグ=もと星系アルコンを離脱」
「……」
「司令室では~」
「もとアルコン帝国皇帝ボスティク1世が~」
「――ドンドルコンのアリガ女帝アカデミーで、旗艦乗員を調達して~」
「――艦隊も再編して~」
「――銀河情勢を、仕切り直すのであるっ」
「――〈新タマニウム〉の若造、ヴェトリス=モラウドに~」
「――礼儀というモノを、教えてやるのだっ」
「――ふははは」
「あれこれ思い描くのでした」

 8月1日――

「ケロスカー、エルドホヴェルドの~」
「葬儀が営まれました」
「――身を楯にしてワレワレを救った友、エルドホヴェルドに敬意を表し~」
「――M-13球状星団と銀河系平面のあいだのブラックホール77/3を~」
「――〈エルドホヴェルド無窮〉と命名するものである」
「……」
「そうして」
「星系ソルに向かう~」
「ペリー・ローダンは~」
「――裁判官船《クヴァンク》の拿捕を、あーもあろ」
「――〈時の彼方の国〉への遠征を、こーもあろ」
「あれこれ妄想にふけるのでした」

 以下、次号。

【関連サイト】
・出版社が運営するドイツ公式サイト
[ http://www.perry-rhodan.net/ ]


◆今回のひとこと

 皇帝のカードって……。


d-information ◆ 865 [不定期刊] 2015/03/02
発行:y.wakabayashi /rlmdi [ yw@rlmdi.org ]
バックナンバー、登録/解除はこちら [ http://www.rlmdi.org/rlmdi/di/ ]

 このメールマガジンは Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りしています。

【ご注意】記事の性格上、伝聞・広告・ひろい読みにもとづく不確かな情報が多くふくまれます。より正確な情報を望まれる方は、紹介する関連サイトなどをかならずご自身でご確認ください。


このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して発行しています。[http://www.mag2.com/ ]