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| d-information | シリーズ/作家 | ペリー・ローダン |

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719 [2012/05/14]


Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りします。

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◆目次
◇クルト・ラスヴィッツ賞 2012
◇ペリー・ローダン近況


◆クルト・ラスヴィッツ賞 2012

 本年の Kurd Laßwitz Preis の発表があった。
 受賞作は、以下のとおり。

□ Bester deutschsprachiger SF-Roman 国内長篇部門

 Andreas Eschbach / Der Herr aller Dinge / 森羅万象の王
 ――Lübbe

□ Beste deutschsprachige SF-Erzählung 国内短篇部門

 Frank W. Haubold / Am Ende der Reise / 旅の終わりに
 ――Rene' Moreau 編 Exodus 28 に収録、 Exodus 社

□ Bestes ausländisches Werk zur SF 海外作品部門

 Paolo Bacigalupi / Biokrieg / The Windup Girl / バイオ戦争

□ Beste Übersetzung zur SF ins Deutsche 翻訳部門

 Jasper Nicolaisen & Jakob Schmidt
 ――David Marusek 著 Wir waren außer uns vor Glück / Getting to Know You / 幸せを前に我を忘れた(Golkonda社)の翻訳に対して

□ Beste Graphik zur SF アート部門

 Alexander Preuss
 ――短篇集 Rößler / Jänchen 編 Emotio『心情』(Wurdack社)の装丁画に対して

□ Bestes deutschsprachiges SF-Hörspiel ラジオドラマ部門

 Till Müller-Klug / Sprachlabor Babylon / バビロン言語研究所
 ――監督 Thomas Wolfertz 構成 Eckhard Ehlers WDR (2011/5/17)

□ Sonderpreis für einmalige herausragende Leistungen im Bereich der deutschsprachigen SF 特別賞・単発部門

 Helmuth W. Mommers
 ――ウィーンにおける Villa Fantastica の創始と運営に対して。

□ Sonderpreis für langjährige herausragende Leistungen im Bereich der deutschsprachigen SF 特別賞・長期部門

 Hans Joachim Alpers
 ――生涯の業績に対して(追贈)。

 授賞式は、6月23日、ライプツィヒの第11回 Elstercon にて。

【関連サイト】
・クルト・ラスヴィッツ賞のサイト
[ http://www.kurd-lasswitz-preis.de/ ]


◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Heft

2647 . Leo Lukas / Der Umbrische Gong / アンブラ銅鑼
2648 . Christian Montillon / Die Seele der Flotte / 艦隊の魂
2649 . Michael Marcus Thurner / Die Baumeister der BASIS / 《バジス》建設部隊
2650 . Uwe Anton / Die Phanes-Schaltung / ファネス回路
2651 . Leo Lukas / Rettet die BASIS! / 《バジス》を救え!
2652 . Susan Schwartz / Traum der wahren Gedanken / 真の思考の夢

□ Perry Rhodan-Heft 2647話「アンブラ銅鑼」
[ http://www.perry-rhodan.net/produkte/hefte/1/2647.html ]

 (これまでのあらすじ)

 新銀河暦1469年10月、異空間に転送された、星系ソル――

「スペンタ種族が~」
「恒星ソルを、消したり」
「テラナーは~」
「人工太陽を、設置したり」
「サイポラン人――テラナーはアウグル人と呼んだ――が~」
「惑星テラから、テラナーの子供たちを、誘拐したり」
「そうこうする、うちに~」
「ファゲシ種族+〈ガレオン宇宙船〉団が~」
「星系ソルに、進攻してきたり」
「いろいろと、仕方なく~」
「テラナーは~」
「無条件降伏したわけです」
「……」
「ちなみに」
「そうこうする、うちにも~」
「自由テラナー連盟政庁首席、レジナルド・ブルは~」
「事故死したフリして~」
「失踪したり」
「自由テラナー連盟政庁大臣、ホーマー・G・アダムズは~」
「あからさまに挑発的に~」
「失踪してみせたり」
「何というか……」
「手慣れたものです」

 近頃、惑星テラに流行るモノ――

「サイポラン人に子供をさらわれた、父・母とか~」
「弟・妹をさらわれた、兄・姉とか~」
「その他~」
「いろいろな、一般市民が~」
「いろいろに、集まり~」
「いくつも、素人の抵抗組織が、誕生しました」
「――ばばばっ」
「普通に、ファゲシ種族を、襲撃する人」
「――どかーん」
「普通でなく、ファゲシ種族を、襲撃する人」
「――うっ……がっくり」
「首都テラニアは~」
「抵抗活動の学園祭……みたいな状態」
「……」
「ファゲシ〈遍在殿軍〉の最高位推進役、コソムは~」
「――ウチの兵士1名が、殺られたら~」
「――テラナー1名を、処刑だっ」
「息巻きます」
「で」
「参謀格のサイポラン人、マルギズは~」
「なだめる側に、回って~」
「――ワレワレは、穏健な侵略者なのですよー」
「――落ち着きなさいっ」

 自由テラナー連盟の諜報組織TLD――

「フィドル・リオルダンは~」
「占領下で就任した、TLDの新長官」
「――仕事を、増やさないでくれよー」
「抵抗活動の取締りに、忙しかったりする」
「と」
「そんな中~」
「――またも、抵抗活動?」
「――今度の現場は……?」
「――ホテル〈テラニア・シルバーブリッジ〉?」
「ところが」
「今回は、これまでの抵抗活動と、様子が違う」
「――〈姿の見えない亡霊のような影〉が、出現して?」
「――抵抗組織を、助けた?」
「――で?」
「――抵抗組織は、全滅を免れて?」
「――ファゲシ種族1名を捕虜にして……逃げた?」
「で」
「――ファゲシ種族1名を捕虜にした……抵抗組織が?」
「――政庁大臣ウルス・フォン・シュトラトコヴィッツに?」
「――こっそり、連絡してきた?」
「――ファゲシ種族の捕虜1名と?」
「――誘拐された子供1名を?」
「――交換したがってる?」
「――交渉場所は……テラニア動物園?」
「結果」
「テラニア動物園は~」
「抵抗組織とか~」
「政庁大臣ウルス・フォン・シュトラトコヴィッツとか~」
「TLD部隊とか~」
「ファゲシ種族とか~」
「――ばばばっ」
「――どかーん」
「――うっ」
「混戦に、なりました」
「そこへ」
「――〈影〉が、また出現?」
「――抵抗組織を、また助けた?」
「――で?」
「――抵抗組織は、全滅を免れて?」
「――ファゲシ種族1名を、捕虜にしたまま……また逃げた?」
「TLD長官、フィドル・リオルダンとしては~」
「――〈影〉って、何だよー」
「――仕事が、減らないよー」
「泣きが入ったりする」
「で」
「サイポラン人、マルギズは~」
「なだめる側に、回ってみたり」
「――もうすぐ~」
「――フォーマット済の子供たちが、戻ってきますよー」
「――アンブラ評議会をはじめて、新政府を担ってくれます」
「――同胞の新政府が、できれば~」
「――抵抗活動なんて、終息ですよー」
「のほほん……とした様子を見て~」
「TLD長官、フィドル・リオルダンは~」
「――(この上司は……ダメだ)」
「――(侵略モノのお約束が、わかってない……)」
「――(〈影〉って、たぶん、侵略者政府を打倒するニューヒーローなのに)」
「――(この侵略者は……もう長くないだろーなあ)」
「――(〈影〉が、妙なナノマシンを使っているとか……)」
「――(〈影〉について判明したデータは、報告しないでおこうっ)」
「将来の保身・転身のことを、考えはじめるのでした」

 (ここまでがあらすじ)

 少し前、テラニア動物園の混戦の中の1場面――

「〈影〉=トウフェクは~」
「抵抗組織に、言葉少なに、語って曰く」
「――吾輩は、密偵だ」
「――迎えの仕度を、ととのえにきたのだ」
「誰を、迎える……と、いうのでしょうか?」
「――ローダンだ」
「――吾輩は、ローダンのために、働いているのだ」
「で」
「抵抗組織の生き残り――」
「指導者バリシュ・ガーダ」
「もとTLD工作員、シャロウン・ベフェゴルさん」
「ウィリーのスナッコ」
「これに、加えて~」
「ファゲシ種族オアコノ――抵抗組織側に、寝返った――は~」
「動物園から、逃走」
「で」
「〈影〉=トウフェクは~」
「――かつて、砂漠に、ヒトデは住まず、タコも住まなかった」
「――がこっ……ぼこっ」
「混戦の現場に登場した~」
「巨大ヒトデを~」
「タコ殴りに、して~」
「抵抗組織が逃走する時間を、稼ぐのでした」

 11月4日、抵抗組織――

「テラニア動物園から~」
「抵抗組織は、なんとか逃走」
「が」
「隠れる場所が、ありません」
「抵抗組織の一員=もとTLD工作員、シャロウン・ベフェゴルさんは~」
「もと同僚で親友の、TLD勤務、ウンディネ・コメレルさんに~」
「こっそり、相談してみたり」
「――いーわよー」
「――TLDの証人保護プログラムを、ごまかして適用すればねえ~」
「――どんな犯罪者だってねえ~」
「――安全確実な隠れ家に、匿えるわよー」
「――もちろん、TLDの長官にだって、わからないわよー」

 11月17日、太陽系政庁にて、新政府・危機対策会議、開催――

「参加者は――」
「サイポラン人、マルギズと~」
「もと第一テラナー、ヘンリケ・ユバリさん」
「その娘、アニセー・ユバリさんさん――侵略者によりフォーマット済」
「TLD長官、フィドル・リオルダン」
「その助手=監視役、ヴェさん」
「ファゲシ〈遍在殿軍〉の最高位推進役、コソム」
「それに、加えて~」
「新政府の広報担当=ジャーナリスト、ファエモノエ・エゴーさん」
「で」
「――まずは~」
「――悪い案件からです」
「――フォーマット済の子供たちの第1陣=31名の帰還記念式典の~」
「――反省会を、しましょう」
「意見が、出ました」
「――〈影〉=トウフェクは、新国家の敵・ナンバーワンだっ」
「――異議なしっ」
「……」
「参加者の何名かの立場、からすれば~」
「異議あり……なのですが~」
「立場上、言えるはずもなく」
「……」
「――式典後のあれこれを、まるごと中継するなんて~」
「――政府の広報担当として、大失策だっ」
「――異議なしっ」
「……」
「新政府の広報担当=ジャーナリスト、ファエモノエ・エゴーさんとしては~」
「異議あり……なのですが~」
「立場上、言えるはずもなく」
「……」
「ファゲシ〈遍在殿軍〉の最高位推進役、コソムは~」
「――戦闘オヴラを、追加投入してやるっ」
「息巻きます」
「で」
「誰からも、異議は出ませんでした」

 危機対策会議、終了後――

「TLD長官、フィドル・リオルダンは~」
「助手、ヴェさんと~」
「この一連の事件の対処指針を、相談したり」
「――名案があるっ」
「――ホテル〈テラニア・シルバーブリッジ〉事件の犯人一味を、捕らえよう」
「――逮捕して、死刑判決を下そう」
「――そうして、〈影〉=トウフェクをおびきよせるのだっ」

 木星の衛星ガニメド……の跡地――

「ここは~」
「イーノック・ゴドルフィン――惑星居住地建設シンジケートの元老――が~」
「壊してしまった衛星ガニメドの代わりに使えるモノを~」
「――がこーん」
「――とてかーん」
「建設しているのです」
「で」
「ホーマー・G・アダムズは~」
「惑星居住地建設シンジケートを~」
「金の力で、配下にすると~」
「衛星ガニメド跡地に~」
「〈姿なき友人の会〉の砦を、置いたのでした」
「……」
「自由テラナー連盟政庁首席レジナルド・ブルは~」
「――惑星テラのメキシコシティーで、地震に遭って、事故死したっ」
「と、見せかけて~」
「衛星ガニメド跡地に、戦略的撤退」
「〈姿なき友人の会〉の砦の指揮権を~」
「引き継いで、いたのでした」
「……」
「砦の医療施設で~」
「レジナルド・ブルは~」
「――エクスプローラー船《ボンベイ》の乗員たちの容体は?」
「――収容してから、ずっと昏睡状態に変化なし?」
「一方」
「――〈ガレオン宇宙船〉操縦士、ナハトアオグス・バイゾーンの容体は?」
「――収容してから、比較的、順調?」
「……」
「砦の司令室で~」
「レジナルド・ブルは~」
「ホーマー・G・アダムズ――惑星テラに潜伏中――と~」
「ハイパーカム通話」
「互いに、状況確認など、したりする」
「――トウフェク?」
「――得体の知れない野郎……だよなあ?」
「……」
「ともあれ」
「レジナルド・ブルは~」
「ホーマー・G・アダムズの要請にもとづき~」
「転子状船《レディ・ラヴェルナ》を、惑星テラに向かわせるのでした」

 11月18日、惑星テラ、アンブラ評議会、第1回公開会議――

「傍聴席には~」
「招待された報道陣」
「一般市民=大人たちが、数百名」
「あとは全部、子供たち・若者たちです」
「で」
「議席の方は~」
「どのような様子か、というと~」
「幼稚園のお遊戯会……みたいな状態」
「――ぶつぶつぶつ」
「批判的な質問は~」
「認められません」
「批判的な質問をしてみても~」
「音量が、絞られたりして」
「隠蔽されるのです」
「で」
「サイテラナーたちは~」
「台本を、棒読みするかんじで」
「――ぶつぶつ」
「――ぶつ」
「が」
「こんな状況にも、かかわらず~」
「サイポラン人が~」
「フェヌーブ――サイポラン人の楽器――を、奏でると~」
「あの、何やらよくわからない効果が、発生」
「子供たち・若者たちは~」
「――感激ーっ」
「――感動ーっ」
「で」
「アンブラ評議会は、宣言して曰く」
「――ニューロバースのサイテラナー政府、といえば~」
「――この、アンブラ評議会に決まっているしー」
「――アンブラ評議会は~」
「――今、まさに、生まれようとしている国家の~」
「――梶取りを、するんだしー」
「――でー」
「――新国家は、現在から、こういう名前で呼ぶしー」
「――フォーマット済テラ・アンブラ共和国、だしー」
「――略して、FTU、だしー」
「子供たち・若者たちは~」
「――わああっ」
「アンブラ評議会は、さらに曰く」
「――最初の政府指針は~」
「――転移パーケットを、たくさん常設して、稼働させることだしー」
「――使い道は、説明しなくても、考えれば、わかるはずだしー」
「子供たち・若者たちは~」
「――わははっ」
「続けて、曰く」
「――転移パーケットには~」
「――充分に若くて、前途有望なテラナーを~」
「――招待するしー」
「子供たち・若者たちは~」
「――ばんざーいっ」
「もっと、曰く」
「――お年寄りとかもー」
「――異種族だとかもー」
「――ここにいるのを、許してあげるしー」
「――豊かな老後を、送らしてあげるしー」
「――これまでなかったくらい、シアワセにしてあげるしー」
「――この〈新しい飛び地〉は~」
「――コスモクラートとカオタークが戦争している、外の多元宇宙の~」
「――戦闘宙域からも、安全だしー」
「――それに~」
「――平和で自然な、やりかたで~」
「――時間の経過が~」
「――全自動で~」
「――フォーマットに適さない人たちの問題も~」
「――解決してくれるだろうし――」
「子供たち・若者たちは~」
「――わーいっ」
「……」
「かくして」
「アンブラ評議会、第1回公開会議は~」
「宣言2つを、して~」
「閉幕と、なりました」
「――ひとつめー」
「――ずっと、どこでも目に見えてわかる~」
「――新時代の象徴として~」
「――人工太陽の放射を、弱くするしー」
「――そうすると~」
「――惑星テラは~」
「――気持ち良い、暖かい、サイテラナー向きの光に、包まれるしー」
「で」
「――ふたつめー」
「――惑星テラの大事な場所に~」
「――〈アンブラの銅鑼〉1基を、設置するしー」
「――この告知は、すぐに実行されるしー」

 惑星テラ、グレートブリテン島、タンブリッジ・ウェルズ――

「ホーマー・G・アダムズは~」
「タンブリッジ・ウェルズの、小さな別荘に、潜伏しながら~」
「――むーっ」
「不快な思いを、つのらせながら~」
「アンブラ評議会、第1回公開会議の中継を、視聴していました」
「……」
「時に~」
「現地時刻15:00――」
「まだ、まったく、時刻は早いのですが~」
「――夕方……?」
「――ちがう?」
「――人工太陽が……消えた?」
「空には~」
「ぼーっと暗い太陽が、見えていたりして」
「……」
「サイポラン人の故郷星系の恒星は~」
「赤色巨星なのです」

 直後、首都テラニア――

「クレスト湖の近所の、草地の転移パーケットを通して~」
「〈アンブラの銅鑼〉が、届きました」
「色は~」
「きれいなピンク色」
「形は~」
「円形の箔――直径11メートル」
「で」
「ロボットたちが~」
「〈アンブラの銅鑼〉を、運搬し~」
「太陽系政庁の上に、設置」
「で」
「テラニア時刻、22:00=タンブリッジ・ウェルズ時刻、16:00――」
「〈アンブラの銅鑼〉が、鳴りました」
「――ずーーーーーーーーーーん」
「深く、長く、尾を引く~」
「ずーんと、響く音でした」
「聞いた人は~」
「――ずーーーーーーーーーーん」
「深くて幸せな感覚に、酔い痴れたのでした」

 自由テラナー連盟の諜報組織TLD――

「アンブラ評議会が、アレな、あいだも~」
「TLDは、能力全開で働いていました」
「――先般~」
「――転移パーケット1基を、破壊した~」
「――〈影〉=トウフェクの、あの戦闘ラクダが~」
「――どこから来て~」
「――どこへ行ったのか~」
「――ついに、探り当てた?」
「……」
「加えて」
「――TLD職員、ウンディネ・コメレルさんが?」
「――証人保護プログラムを使って、何か小細工してる?」
「こちらも、バレました」
「ウンディネ・コメレルさんは、すかさず逃走」
「……」
「TLDは、さらに能力全開で働きます」
「たとえば……」
「TLD工作員、オフネル・キワニカは~」
「精神的にも、物質的にも、発育が思わしくない人」
「――あー」
「ですが、プシ能力者として、有能な人」
「――!」
「抵抗組織の隠れ家を、突きとめました」
「で」
「TLD長官、フィドル・リオルダンは~」
「部隊を、率いて~」
「――抵抗組織の隠れ家に、突入だっ」
「――!」
「――?」
「もぬけのカラ、だったという」
「……」
「じつは」
「TLD職員、ウンディネ・コメレルさんは~」
「〈姿なき友人の会〉の一員でした」
「で」
「ホーマー・G・アダムズが、手配した~」
「転子状船《レディ・ラヴェルナ》が~」
「間一髪」
「ウンディネ・コメレルさんと~」
「抵抗組織の、ヒトたちを~」
「隠れ家から、救出していたのです」
「……」
「転子状船《レディ・ラヴェルナ》は~」
「衛星ガニメド跡地へ~」
「〈姿なき友人の会〉の砦へ~」
「向かうのでした」

 首都テラニア、太陽系政庁――

「18:00――」
「〈アンブラの銅鑼〉の2回目が、鳴りはじめました」
「――ずーー……」
「が」
「今回」
「深く、長く……鳴りませんでした」
「と」
「いうのも」
「――ばさささっ」
「トウフェクがナノマシンで作った、戦闘タカが~」
「――ばさささっ」
「〈アンブラの銅鑼〉を、引き裂いたのです」
「で」
「あの奇跡の音色は~」
「――……ずぎょーーーーーーーーっ」
「不協和音に~」
「変わったのでした」

 太陽系政庁、あらためて危機対策会議――

「広報担当=ジャーナリスト、ファエモノエ・エゴーさんも~」
「招集通知を受けた……はずなのですが~」
「――欠席?」
「――まあ、仕方ない……始めましょう」
「で」
「サイポラン人、マルギズは~」
「――まず、良い案件からです」
「何を言うのか、と思えば~」
「――〈アンブラの銅鑼〉は、気持ち良いのです……テラナーにとって」
「――だから~」
「――〈アンブラの銅鑼〉を破壊した、トウフェクは~」
「――一般のテラナーの支持を失うことになるはず、なのです」
「あいかわらず」
「のほほん……です」
「で」
「アニセー・ユバリさんさんと~」
「TLD長官、フィドル・リオルダンは~」
「多少、現実的な提案を、してみたり」
「――新しい〈アンブラの銅鑼〉を、設置すれば良いしー」
「――ただし、都市の特定の場所でだけ、聞こえるようにするのです」
「――そうすれば~」
「――〈アンブラの銅鑼〉の音を聞くか、聞かないか……」
「――大衆は、自分で決められるのです」
「――結果は、目に見えてる、と思うしー」
「――たくさんの人が、聞きに来る、と思うしー」

 首都テラニア上空――

「トウフェクは~」
「――吾輩は~」
「――ファエモノエ・エゴーさんの、独占取材に応じるっ」
「全回線を使って、呼び掛けました」
「で」
「政府の広報担当、ファエモノエ・エゴーさんは~」
「職場に、辞表を置いて~」
「独占取材に、やってきました」
「……」
「――びゅうううっ」
「取材場所は~」
「首都テラニアの上空……空飛ぶ絨毯の上」
「で」
「ファエモノエ・エゴーさんは~」
「尋ねて、曰く」
「――どうして、〈アンブラの銅鑼〉を、壊したのですか?」
「トウフェクは~」
「応じて、曰く」
「――気持ち良い奴隷であっても、奴隷になるのは変わらない」
「――吾輩は、吾輩の主人から学んだ」
「――吾輩の主人は、多くを……実にすべてを負う、ただひとりの主人だっ」
「ファエモノエ・エゴーさんは~」
「尋ねて、曰く」
「――どうして、その主人の使者をしているのですか?」
「トウフェクは~」
「応じないで、語りだします」
「――事態は、深刻になる一方だっ」
「――若いテラナーの、誘拐とか~」
「――恒星ソルの、消灯とか~」
「――ファゲシ種族の、侵略とか~」
「――が」
「――このすべては、前哨戦に過ぎないっ」
「――タチの悪い超知性体キン・シが~」
「――星系ソルに、つかみかかろうとしているのだっ」
「トウフェクは~」
「さらに、語ります」
「――星系ソルを、本来の位置に返送するのは~」
「――現時点では、不可能だ」
「――でも~」
「――この異常空間には~」
「――破滅が、迫っているのだっ」
「――とはいえ~」
「――希望は、ある」
「――援軍と、救助は、もうすぐ来るっ」
「――このトウフェクは、先触れだ」
「――ローダンは~」
「――もう、星系ソルの内部まで、来ているのだ」
「……」
「ところで」
「トウフェクは~」
「――崇めるのは、パズズさまだ」
「瓶の中に~」
「精霊的な、ナノマシン的なモノを、1体~」
「収納していたりします」
「……」
「トウフェクは~」
「このナノ瓶霊を、呼び出すと~」
「――パズズさまっ」
「――宇宙船をっ」
「すると」
「ナノ瓶霊・パズズさまは~」
「目に見えない、小さな胚をもとに~」
「――むくむくむくりんっ」
「あっ……と、いうまに~」
「宇宙船1隻を、育てたりして」
「――しゅぽーっ」
「この小型ロケットは~」
「どうやら~」
「水蒸気――というか、水素――で動くらしい」
「で」
「トウフェクと~」
「ファエモノエ・エゴーさんは~」
「――しゅぽーっ」
「トウフェクの主人のもとへ~」
「飛んでいくのでした」

 木星の衛星ガニメド……の跡地――

「レジナルド・ブルは~」
「〈姿なき友人の会〉の砦で~」
「――あー、オレも現場に行きたいっ」
「うずうず・じりじり……していました」
「と」
「――!」
「――未知の宇宙船が、木星に接近?」
「――ネオ・ガニメドに、進路をとった?」
「で」
「未知宇宙船は~」
「モールス信号を、送信してきたり」
「レジナルド・ブルは~」
「読み解くのに、少し時間を要しました」
「――えーと?」
「――コチラ《トルバ》?」
「――接近ノ許可ヲ請ウ?」
「――by……ローダン?」
「で」
「もちろん~」
「接近を、許可したわけです」
「……」
「と」
「未知宇宙船が、接近してきました」
「――えーと?」
「はじめて見る形です」
「透明な直径110mの球体の中に~」
「直径75mの小球体が、浮いていたりする」
「――巨大・金魚鉢?」
「レジナルド・ブルが~」
「――え……え……え?」
「目を白黒させるうちに~」
「――あーっ」
「〈姿なき友人の会〉の砦は~」
「謎の金魚鉢に~」
「――がっこん」
「接舷されて、しまったのでした」

【訂正】影 Umbrische / Umbra

「当初~」
「Umbrische というのを~」
「イタリア半島のウンブリア地方のコトかなあ?」
「その土地で、評議会を開催するのかなあ?」
「とか、思っていたのです」
「が」
「どうやら~」
「Umbrische は〈Umbra の〉という意味で、使っていたらしい」
「……」
「Umbra とは〈影〉」
「太陽黒点とか~」
「日食の本影とか~」
「光が完全に遮られた場所……を、いいます」
「つまり~」
「サイポラン VS トウフェク」
「Umbra VS Schatten」
「〈影〉VS〈影〉」
「とかいう図式……みたいです」
「なので」
「以後~」
「ウンブリアをアンブラ……と、改めます」

【関連サイト】
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◆今回のひとこと

 どのローダンか、わかりませんね。


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