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710 [2012/03/12]


Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りします。

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◆目次
◇クルト・ラスヴィッツ賞 2012
◇ペリー・ローダン近況


◆クルト・ラスヴィッツ賞 2012

 本年の Kurd Laßwitz Preis の、ノミネート作品を。

□ Bester deutschsprachiger SF-Roman
国内長篇部門ノミネート作品

・Myra Cakan / Dreimal Proxima Centauri und zurück / プロクシマ・ケンタウリまで三往復

「宇宙クルーザー《ベテルギウスの星》が~」
「いろいろと疾走する、スペースオペラ」

 ――Edition Phantasia

・Thomas Elbel / Asylon / アサイロン

「アサイロン――」
「そこは、地球最後の都市・文明最後の砦」
「……」
「トルンは~」
「特殊部隊の一員」
「トルンの特殊部隊は~」
「支配者氏族のあいだの均衡を保つのが、任務でした」
「が」
「ある時~」
「闇の力が、トルンの一族を脅かしたり」
「トルンは、アサイロンの城壁を越えることになったり」
「で」
「そこには~」
「思いもよらぬ秘密が……」

 ――Piper 社

・Andreas Eschbach / Der Herr aller Dinge / 森羅万象の王

「シャーロットは、フランス大使の娘」
「ヒロシは、ハウスキーパーの息子」
「身分違いの、ふたりは~」
「出会いました」
「が」
「出会っただけ」
「このまま、話は終わってしまうのか……」
「と、思われましたが~」
「ヒロシには~」
「――貧富の差を埋める、秘策があるんだっ」
「ヒロシは~」
「シャーロットの愛を勝ち得るために~」
「――秘策実行っ」
「――かつてない変革を起こすんだっ」
「こうして~」
「画期的な発明と共に始まった事件……だったのです」
「が」
「ヒロシは~」
「やがて~」
「――うわああああっ」
「太古の秘密とか、未曾有の犯罪とか……」
「巻きこまれていくのです」

 ――Lübbe

・Annette John / Deadline 24 / 死線24

「地上には~」
「ハイブリッド生命体が、満ちあふれ~」
「人間は、連中の食料です」
「……」
「サリーちゃんは、14才」
「家族のドーム農場で暮らしていました」
「が」
「ある日のこと――」
「ポールお兄ちゃんが~」
「――ここは、牢獄だっ」
「盗んだ飛行機械で~」
「ドーム農場を飛び出してしまいました」
「で」
「サリーちゃんは~」
「ポールお兄ちゃん捜索の旅へ」
「……」
「少女は~」
「旅するうちに~」
「信じがたい真実に、出会うのです」

 ――Beltz & Gelberg社

・Karsten Kruschel / Galdäa - Der ungeschlagene Krieg / ガルデーア――終わらない戦争

「VILM モノの新作」
「ちなみに~」
「『ヴィルム』は~」
「Deutscher Science Fiction Preis 2010 長篇部門受賞作品です」

 ――Wurdack社

・Dieter W. Schmitt / Der graue Berg (Perlamith, Band 1) / 灰色山(ペルラミス第1巻)

「――!」
「――どどーん」
「メンツの宇宙艦隊が~」
「隣の惑星ロガマルを、いきなり攻撃」
「……」
「パイロットのジェヴ・マルティンは~」
「祖国・惑星ロガマルの防衛に回ろうとした、ところを~」
「上司から、止められました」
「――惑星ロガマルは、降伏するっ」
「――その隙に~」
「――キミは、極秘任務を果たしに行くのだっ」
「――極秘任務の内容は~」
「――今はまだ、言うわけにいかぬっ」
「で」
「パイロットのジェヴ・マルティンは~」
「極秘任務を果たしに、出発したり」
「と」
「――メンツの秘密工作員?」
「――隣の星系から来た旅行者?」
「――遥か彼方の地球の使者?」
「いろいろな人が~」
「パイロットのジェヴ・マルティンに~」
「関わってくるのです」

 ――Wurdack社

・Simon Urban / Plan D / D計画

「2011年、東ベルリン――」
「東西統合が、まだ実現していない世界――」
「首都は、酷いありさまでした」
「で」
「――今回の西側との経済援助交渉は~」
「――社会主義生き残りの、最後の機会なのだっ」
「が」
「交渉の直前――」
「エゴン・クレンツ書記長の元顧問が~」
「死体で、発見されたり」
「で」
「――シュピーゲル紙の記者が、嗅ぎつける前に~」
「――本件にシュタージが関与していないことを、明確にするのだっ」
「――でないと~」
「――経済援助交渉は、マジヤバだっ」
「国家警察の、マルティン・ヴェゲナーは~」
「西ドイツの同業者、リヒャルト・ブレンデルと~」
「事件の真相を、追い求めるのです」

 ――Schöffling 社

□ Beste deutschsprachige SF-Erzählung
国内短篇部門ノミネート作品

・Nadine Boos / Emotio / 心情
 ――短篇集 Rößler/Jänchen 編 Emotio『心情』に収録、Wurdack社

・Arno Endler / Tod eines Champions / あるチャンピオンの死
 ――コンピュータ雑誌 c't 誌2011年9号、Heise 社

・Frank W. Haubold / Am Ende der Reise / 旅の終わりに
 ――Rene' Moreau 編 Exodus 28 に収録、 Exodus 社

・Heidrun Jänchen / In der Freihandelszone / 自由貿易域にて
 ――短篇集 Rößler/Jänchen 編 Emotio『心情』に収録、Wurdack社

・Olaf Kemmler / Der Kuss der Deltafloride / デルタフローリドの接吻
 ――デルタフローリドという植物が登場するらしい。Hahn/Hebben/Hilscher/Iwoleit編『Nova』18号に収録

・Sven Klöpping / Mein Freund, der Arkologiker / アーコロジカーは僕の友
 ――Hahn/Hebben/Hilscher/Iwoleit編『Nova』18号に収録

・Karsten Kruschel / Violets Verlies / 惑星ヴァイオレットの海の底
 ――短篇集 Rößler, Jänchen 編 Emotio『心情』に収録、Wurdack社

・Niklas Peinecke / 300 PS Intravenös / ホスファチジルセリン300mgの静脈注射
 ――Giersche 編 Prototypen und andere Unwägbarkeiten『試作品に未評価品を添えて』に収録、Begedia社

・Uwe Post & Uwe Hermann / Der Valentino-Exploit / ヴァレンティーノ濫用
 ――短篇集 Rößler/Jänchen 編 Emotio『心情』に収録、Wurdack社

・Ronny Rindler / Rachegötter / 復讐の神々
 ――Klaus Bollhöfener 編『phantastisch!』42号に収録、Havemann

・Armin Rößler / Das Versprechen / 約束
 ――短篇集 Rößler/Jänchen 編 Emotio『心情』に収録、Wurdack社

・Karla Schmidt / Allein. Auf dem Wind. / ひとり、風に乗って。
 ――短篇集 Harald Giersche 編 Space rocks『スペース・ロック』に収録、Begedia社

・Gundula Sell / Der Grünspan / 緑青
 ――Rene' Moreau 編『Exodus』28号に収録、 Exodus 社

・Wolf Welling / Venezia Muore / ヴェニスに死す
 ――Rene' Moreau 編『Exodus』28号に収録、 Exodus 社

□ Bestes ausländisches Werk zur SF 海外作品部門ノミネート作品

・Paolo Bacigalupi / Biokrieg / The Windup Girl / バイオ戦争

・Iain Banks / Krieg der Seelen / Surface Detail / 魂たちの戦争

・Stephen Baxter / Die letzte Arche / Ark / 最後の箱船

・Greg Bear / Das Schiff / Hull Zero Three / 船

・David Marusek / Wir waren außer uns vor Glück / Getting to Know You / 幸せを前に我を忘れた

□ Beste Übersetzung zur SF ins Deutsche
翻訳部門ノミネート作品

・Andreas Brandhorst
 ――Iain Banks 著 Krieg der Seelen / Surface Detail / 魂たちの戦争(Heyne社)の翻訳に対して

・Frank Böhmert
 ――David Jones 著 Sonnensturz / Monks in Space / 恒星落下(Carlsen Chickenhouse社)の翻訳に対して

・Ronald M. Hahn
 ――Kevin David Anderson & Sam Stall著 Die Nacht der lebenden Trekkies / Night of the Living Trekkies / ナイト・オブ・ザ・リビングトレッキーズ(Heyne社)の翻訳に対して

・Anika Klüver
 ――David R. George III著 Feuertaufe: McCoy-Die Herkunft der Schatten / Crucible: McCoy - Provenance of Shadows / 試練:マッコイ――影の由来(Cross Cult社)の翻訳に対して

・Jasper Nicolaisen & Jakob Schmidt
 ――David Marusek 著 Wir waren außer uns vor Glück / Getting to Know You / 幸せを前に我を忘れた(Golkonda社)の翻訳に対して

・Stephanie Pannen
 ――Peter David 著 The Captain’s Table - Gebranntes Kind / The Captain’s Table - Once Burned / 船長卓――燃えた子(Cross Cult社)の翻訳に対して

・Hannes & Sara Riffel
 ――William Gibson 著 Systemneustart / Zero History / システム再起動(Klett-Cotta社)の翻訳に対して

□ Beste Graphik zur SF
アート部門ノミネート作品

・Lothar Bauer
 ――Rene' Moreau 編『Exodus』28号(Exodus社)の装丁画に対して

・Timo Kümmel
 ――Giersche 編 Prototypen und andere Unwägbarkeiten『試作品に未評価品を添えて』(Begedia社)の装丁画に対して

・Michael Marrak
 ――Klaus Bollhöfener 編『phantastisch!』41号(Havemann)の装丁画に対して

・Alexander Preuss
 ――短篇集 Rößler/Jänchen 編 Emotio『心情』(Wurdack社)の装丁画に対して

・Alexander Preuss
 ――D. W. Schmitt 著 Der graue Berg『灰色山』(Wurdack社)の装丁画に対して

□ Bestes deutschsprachiges SF-Hörspiel ラジオドラマ部門ノミネート作品

・Bodo Traber / Die blauen Schafe / 青い羊たち
 ――監督 Petra Feldhoff 構成 Ralf Haarmann WDR (2011/12/15)

・Florian Flicker & Wolfgang Stahl / Dolphins / イルカたち
 ――監督 Alexander Schuhmacher NDR (2011/9/25)

・Frank Naumann / FOXp2 - Das Tier spricht / FOXp2――獣語り
 ――監督 Sven Stricker MDR (2011/5/8)

・Till Müller-Klug / Sprachlabor Babylon / バビロン言語研究所
 ――監督 Thomas Wolfertz 構成 Eckhard Ehlers WDR (2011/5/17)

□ Sonderpreis für einmalige herausragende Leistungen im Bereich der deutschsprachigen SF
特別賞・当年度優秀活動部門ノミネート

・Simone Edelberg
 ――MucCons 2011 の創始と運営に対して。

・Helmuth W. Mommers
 ――ウィーンにおける Villa Fantastica の創始と運営に対して。

・Das Perry Rhodan WeltCon Team (Frick & Imo & Herren & Bollhöfener & Ritter & Lukas)
 ――Perry Rhodan シリーズ50周年記念大会に対して。

□ Sonderpreis für langjährige herausragende Leistungen im Bereich der deutschsprachigen SF
特別賞・長期優秀活動部門ノミネート

・Hans Joachim Alpers
 ――生涯の業績に対して(追贈)。

・Dirk Bartholomä und sein Team
 ――FedCon の運営に対して。

・Das ColoniaCon Team (Mehnert & Zimmermann & Breuer & Otto & Latz & Bohn & Schleheck & Nofftz)
 ――ColoniaCon の運営に対して。

・Ronald M. Hahn
 ――ドイツSF界シーンに幾十年と関与したことに対して。

・Michael K. Iwoleit
 ――『Nova』の編集者として、また作家として、ドイツSF界に、長年、作品を送り続けたことに対して。

・Ralf P. Krämer und sein Team
 ――PentaCon の運営に対して。

・Rene' Moreau & Heinz Wipperfürth & Olaf Kemmler
 ――SF短篇振興のため重要な雑誌『Exodus』の刊行に対して。

・Roger Murmann & Christian de Ahna & Kurt Zelt
 ――BuCons の運営に対して。

・Markus Rohde
 ――ドイツ・スタートレック小説シリーズ新創刊に対して。

・Armin Rößler & Heidrun Jänchen
 ――Wurdack社の小説書籍を毎年最高のものとした、その教育指導に対して。

・Franz Rottensteiner
 ――長年に亘る、参考文献関連の業績に対して。

・Das Team von scifinet.org
 ――SFのありとあらゆる活動にとって最高の基盤技術に対して。

・Jörg Weigand
 ――その生涯の仕事に対して。

・Ernst Wurdack
 ――Wurdack社の魅力的なSF刊行計画の構築と、SFアンソロジーにおける新たな才能の育成に対して。

【関連サイト】
・Kurd Laßwitz Preis のサイト
[ http://www.kurd-lasswitz-preis.de/ ]


◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Heft

2638 . Marc A. Herren / Zielpunkt Morpheus-System / 目標ポイント・モルフェウス星系
2639 . Hubert Haensel / Die grüne Sonne / 緑恒星
2640 . Christian Montillon / Splitter der Superintelligenz / 超知性体の欠片
2641 . Michael Marcus Thurner / TANEDRARS Ankunft / タネドラル到来
2642 . Michael Marcus Thurner / Der Maskenschöpfer / 仮面製作師
2643 . Christian Montillon / (未詳)

□ Perry Rhodan-Heft 2638話「目標ポイント・モルフェウス星系」
[ http://www.perry-rhodan.net/produkte/hefte/1/2638.html ]

 新銀河暦1469年、両カンダ銀河――

「《バジス》が、拿捕された時~」
「《バジス》乗員は、搭載艦艇に分乗して、逃げました」
「で」
「ペリー・ローダン+《ミクル=ジョン》は~」
「近所の地球型の惑星を~」
「当面の集結地として、選んでみたり」

 両カンダ銀河のあいだの物質橋の中、星系モルフェウス――

「ペリー・ローダン+《ミクル=ジョン》は~」
「見つけた《バジス》搭載艦艇を~」
「星系モルフェウスの第2惑星オロンテスへ~」
「次々、案内してきたり」
「で」
「集まったのが~」
「テンダー《チザム》」
「コルヴェット《ハール・デフィン》」
「コルヴェット《センコ・アフラト》」
「ルナ級巡洋戦艦《タブリル》」
「以上の4隻」
「……」
「ちなみに」
「テンダー《チザム》は~」
「自力で飛べないくらいに、破損がひどい」
「懸命な修理作業が、続きます」
「でも」
「惑星オロンテスの、岩石には~」
「ハイパー水晶が、含まれていて~」
「惑星オロンテスの、大気圏には~」
「ハイパー物理学的な混沌が、生じていたり」
「――!」
「――ばーん」
「とか」
「いろいろなコトが、巧く進みません」
「……」
「じつは」
「惑星オロンテスは~」
「大昔~」
「超知性体キン・シの〈惑星鞭〉に、襲撃されました」
「惑星オロンテスの住民は~」
「精神エネルギーを、ごっそり吸われたのです」
「で」
「じつは」
「惑星オロンテスの衛星では~」
「今も~」
「自動ステーションが~」
「――ざざざ……死の危険……〈惑星鞭〉……ざざざ……」
「不幸の警告を、無限ループ送信していたり」
「で」
「じつは」
「惑星オロンテスの地中には~」
「今も~」
「住民のわずかな生き残りが~」
「――〈惑星鞭〉が、来るよ~」
「怯えながら、隠れ暮らしていたり」
「で」
「じつは」
「惑星オロンテスの住民は~」
「岩石が含むハイパー水晶の影響なのか~」
「さまざまな超能力を、有しています」
「で」
「《バジス》搭載艦艇の前には~」
「氏族の超能力戦士〈死格闘士〉たちが、出現」
「――オマエラが騒ぐと、〈惑星鞭〉が、また来るよ~」
「――すぐに、出ていけーっ」
「――オラオラーっ」
「《バジス》搭載艦艇に、立ち退きを、迫るのでした」

 星系モルフェウス周辺星域、ルナ級巡洋戦艦《タブリル》――

「ルナ級巡洋戦艦《タブリル》――直径300m――は~」
「――適当な惑星が~」
「――近所にあると、良いのですけどねー」
「引っ越し先を、探索」
「……」
「しばらくは~」
「平穏無事でした」
「乗員たちのあいだに~」
「さまざまな人間模様が、生まれたり」
「が」
「――!」
「――何か、発見っ」
「――クオルネア・ケルツェンの翼状船……の残骸?」
「……」
「ちなみに」
「両カンダ銀河では~」
「いくつもの種族が、戦い合っています」
「そのひとつ……」
「クオルネア・ケルツェンは~」
「身長90cm」
「セイウチ似の顔をしたヒューマノイド」
「――きしゃあーっ」
「きわめて攻撃的」
「が」
「危険なのは、その攻撃性だけではありません」
「クオルネア・ケルツェンには~」
「タントラムという、特殊な器官があるのです」
「で」
「クオルネア・ケルツェンは~」
「戦況が、見込みのないこと、になると~」
「――絶望したーっ」
「あっさり自決」
「で」
「自決すると~」
「――か!」
「クオルネア・ケルツェンのタントラム器官から~」
「電撃波――ハイパー・エネルギー的な怖ろしい波――が、発生」
「周囲の生命体に~」
「――うぎゃああ」
「激痛を与え~」
「周囲の宇宙船を~」
「――ばーん」
「破壊するという」
「……」
「ルナ級巡洋戦艦《タブリル》は~」
「――できれば、遭遇したくないなー」
「と」
「注意しながら~」
「引っ越し先を、探すのでした」

 惑星オロンテス――

「モンドラ・ダイアモンドさんは~」
「住民の超能力戦士〈死格闘士〉たちと、交渉」
「――すぐに立ち退け……って言われても、困るのよー」
「――ずっと、滞在させてよー」
「住民側は~」
「――オマエラが騒ぐと、〈惑星鞭〉が、また来るよ~」
「――すぐに、出ていけーっ」
「――〈惑星鞭〉が、来るよ~」
「――ひーっ」
「不安な気持ちが膨らむばかり……のようです」
「でも」
「モンドラ・ダイアモンドさんも~」
「粘ります」
「――テンダー《チザム》の応急修理くらい、させてよー」
「――そうしないとねー」
「――テンダー《チザム》を、置いていくわよっ」
「――コレを見つけてねー」
「――〈惑星鞭〉が、来るかもしれないわよっ」
「交渉の、結果~」
「住民側は~」
「いろいろな意味で、折れました」
「――テンダー《チザム》の応急修理が、終わるまで?」
「――いても、良い?」
「――ありがとうっ」
「――ああ、なんて素敵なヒトたちっ」
「ほんの数日、ですが~」
「延長が、決まりました」
「……」
「でも」
「この時~」
「惑星オロンテスの住民の中で~」
「お迎え寸前の、老予言者が~」
「――どこかで、どこかの種族が~」
「――〈惑星鞭〉を、阻んだのじゃ」
「――〈惑星鞭〉は~」
「――次なる生贄の惑星を~」
「――全力で、探しているのじゃ」
「――ほほほ」
「とかいう、不吉な予言をしたり」
「住民側は~」
「不安な気持ちが膨らむばかり……のようです」

 星系モルフェウス周辺星域、ルナ級巡洋戦艦《タブリル》――

「――!」
「ルナ級巡洋戦艦《タブリル》は~」
「ふたつの種族の艦隊が~」
「――どどーん」
「――ばばーん」
「戦闘する現場に~」
「遭遇」
「――一方は……?」
「――クオルネア・ケルツェンの翼状船?」
「――もう一方は……?」
「――はじめて見る形の宇宙船?」
「――カマキリみたいな……カマキリ船?」
「と」
「――!」
「両種族の艦隊は~」
「――どどーん」
「――ばばーん」
「戦闘しながら~」
「ルナ級巡洋戦艦《タブリル》の方へ」
「――どうして、こっちへ?」
「――来るなーっ」
「ルナ級巡洋戦艦《タブリル》は~」
「両種族の艦隊のあいだに、挟まれたりして」
「――気合いだーっ」
「――ごごごっ」
「なんとか、脱出するのでした」

 惑星オロンテス――

「テンダー《チザム》の搭載艇《チズ=1》で~」
「モンドラ・ダイアモンドさんは~」
「修理作業の進捗会議に、参加」
「――えーと?」
「――つまり?」
「――全資材を使って、全力で臨めば?」
「――発進可能になるまで……あと、4日から6日?」
「……」
「それから」
「モンドラ・ダイアモンドさんは~」
「ペットのラモズに、話かけてみたり」
「が」
「――ラモズ?」
「――うにゃあ?」
「……」
「少し前~」
「両カンダ銀河と物質橋の〈パラゆらぎ〉を浴びて~」
「ペットのラモズは、猫型からヒト型へ~」
「華麗に変態したのです」
「言葉も話せる……ようなのです」
「が」
「その後~」
「モンドラ・ダイアモンドさんが~」
「会話しようと、試みても~」
「ラモズは、いつも、皮肉な言動」
「対話が、いつも、成立しない」
「……」
「と」
「――ぴんぽーん」
「モンドラ・ダイアモンドさんに~」
「来客がありました」
「……」
「来客は~」
「数学者マーティン・フェルテン」
「曰く」
「――手元にあるデータを研究して~」
「――こんな理論を、組み立てたのです」
「――すなわち~」
「――〈惑星オロンテスの岩石が含むハイパー水晶を用いて~」
「――クオルネア・ケルツェンの電撃波を防げるかも〉~」
「――という理論です」
「……」
「それから」
「モンドラ・ダイアモンドさんは~」
「あらためて~」
「ペットのラモズに、話かけてみたり」
「が」
「――ラモズ?」
「――うにゃあ?」
「――昔のコトとか、ちゃんと聞かせてよー」
「――うにゃあ?」
「対話は、やはり、成立しないのでした」
「こうして~」
「対話の努力を、続けていると~」
「突然」
「――!」
「――ラモズ?」
「ラモズが~」
「〈眼の部分から生えた、棘みたいな器官〉を、押さえて~」
「――うにゃあ……ばったり」
「意識を喪失」
「で」
「モンドラ・ダイアモンドさんは~」
「慌てて~」
「ラモズを、医療施設に搬送したりする」
「……」
「――ふう」
「一息ついたところへ~」
「報告を、受けます」
「――ルナ級巡洋戦艦《タブリル》が、帰到したです」

 惑星オロンテス――

「モンドラ・ダイアモンドさんは~」
「ルナ級巡洋戦艦《タブリル》から~」
「報告を、受けます」
「――クオルネア・ケルツェンの翼状船と?」
「――カマキリ船が?」
「――戦闘しながら?」
「――星系から星系へ、渡って?」
「――星系モルフェウスの方へ、まっすぐ、接近?」
「――困ったわねー」
「……」
「それから」
「モンドラ・ダイアモンドさんは~」
「ペットのラモズの見舞いに、行ったり」
「――診察の結果?」
「――器官に障害はみられない?」
「――ただ?」
「――脳が、興奮状態……オーバフローしてる……かも?」

 惑星オロンテス――

「モンドラ・ダイアモンドさんは~」
「報告を、受けます」
「――戦闘中の船団の1隻が?」
「――星系モルフェウスに、進入?」
「――惑星オロンテスの近くで、戦闘なんてされたら?」
「――クオルネア・ケルツェンの電撃波で~」
「――激痛?」
「――宇宙船・破壊?」
「――困ったわねー」
「ちなみに」
「――テンダー《チザム》の修理進捗は?」
「――まだまだ?」
「――発進なんて、到底無理?」
「とはいえ」
「座して死を待つわけにもいきません」
「で」
「モンドラ・ダイアモンドさんは~」
「考えます」
「――数学者マーティン・フェルテンの理論をっ」
「――実地に試してみれば良いのよっ」
「……」
「モンドラ・ダイアモンドさん」
「数学者マーティン・フェルテン」
「エルトルス人の警備隊長、シナイド・ヴェルデルビルトさん」
「3名は~」
「――むぎゅう」
「宇宙レンズ超小型艇に、乗りこみ~」
「――そーっと、発進よっ」

 星系モルフェウス内、宇宙レンズ超小型艇――

「3名が乗る、宇宙レンズ超小型艇は~」
「戦闘中の両種族から~」
「探知されることもなく~」
「星系モルフェウスの、小惑星が集まるあたりに~」
「無事、到着」
「小惑星の一群に、隠れて~」
「――待機よっ」
「……」
「待つこと、数時間――」
「3名が乗る、宇宙レンズ超小型艇は~」
「――見つけたわっ」
「クオルネア・ケルツェンの翼状船……の残骸を発見」
「――そーっと、接近よっ」

 星系モルフェウス内、クオルネア・ケルツェンの翼状船の残骸――

「残骸に乗りこむと~」
「――ほとんど、破壊されている状態ねー」
「やがて~」
「――クオルネア・ケルツェン、発見よっ」
「重傷で、意識もなし」
「でも、調査・確認には充分です」
「……」
「数学者マーティン・フェルテンは~」
「担いできた惑星オロンテスの石材を、組み上げて~」
「そもそもの目的である~」
「データ収集の準備を、はじめたり」
「一方」
「モンドラ・ダイアモンドさんは~」
「――起床ーっ」
「――ごはんよーっ」
「――遅刻よーっ」
「――起きてくれないと、データ収集できないのよっ」
「――おーい」
「クオルネア・ケルツェン生存者の、意識回復のため~」
「いろいろと、努力するのでした」
「……」
「と」
「モンドラ・ダイアモンドさんの万能宇宙服が~」
「――ぴぴぴ」
「何かインパルスを、捉えたり」
「――残骸のポジトロニクスが発するインパルス?」
「――自爆機構が?」
「――動きだした?」
「――困ったわねー」
「で」
「残り時間わずか」
「という、ところで~」
「モンドラ・ダイアモンドさんは~」
「――起きてくれないと、データ収集できないのよっ」
「――ごきっ」
「クオルネア・ケルツェン生存者は~」
「――はっ」
「ようやく意識回復」
「ですが」
「クオルネア・ケルツェン生存者・本人からすれば~」
「どうしたって、見込みのない状況です」
「――絶望したーっ」
「あっさり自決」
「――か!」
「電撃波、発生」
「で」
「数学者マーティン・フェルテンは~」
「必要なデータの収集に、成功」
「――さあっ」
「――脱出よっ」
「……」
「クオルネア・ケルツェンの翼状船の残骸は~」
「――自爆ばーん」
「で」
「間一髪、脱出成功」

 星系モルフェウス内、宇宙レンズ超小型艇――

「宇宙レンズ超小型艇に、戻ってみると~」
「驚きの報告を、受けたりして」
「――クオルネア・ケルツェンの翼状船も?」
「――カマキリ船も?」
「――両種族とも、星系モルフェウスを離脱していく?」
「推測するに~」
「――ここは〈惑星鞭〉に襲われた星系っ」
「――と、気づいた、とか?」
「――不吉じゃ……とか?」
「――縁起悪っ……とか?」
「――それで、撤収していった……とか?」
「何にしても~」
「――助かったわねー」

 数日後――

「応急修理が、完了」
「テンダー《チザム》は~」
「――発進っ」
「ペリー・ローダン+《ミクル=ジョン》が戻った時のために~」
「通信浮標を、設置して~」
「――ごごごっ」
「星系モルフェウスを、離脱」

 2週間後、新・目標ポイント――

「ペリー・ローダン+《ミクル=ジョン》と~」
「マーズ級巡洋艦《シコウ=1》と~」」
「モミの実船《カドゥラ》――地下組織〈必死抵抗〉所属――が~」
「到着」
「――はろー」
「……」
「さらに」
「エンネルハール+〈光胞〉が、到来」
「――はろー」
「いろいろと、お互いに挨拶を交わしたり」
「……」
「と」
「モンドラ・ダイアモンドさんに~」
「医療施設から~」
「至急の連絡が、ありました」
「――ラモズが目覚めた?」
「――すぐに、話をしたいと言ってる?」

 以下、次号。

【訂正】テンダー《チザム》CHISHOLM

「以前~」
「船名を《キショルム》と、表記したのですが~」
「その後、確認したところ~」
「この綴りの地名・人名は~」
「《チザム》とカタカナ書きするのが、慣用のようです」
「で」
「今回以降~」
「《チザム》に改めたい、と思う所存」
「……」
「なお」
「大昔~」
「Perry Rhodan-Heft 284『地球強襲』の話ですが~」
「西暦2405年――」
「Chisholm という人が~」
「星系アン・アインの執政官をしています」
「で」
「早川書房版では~」
「ヒスホルム氏……と、表記していたり」

【関連サイト】
・出版社が運営するドイツ公式サイト
[ http://www.perry-rhodan.net/ ]


◆今回のひとこと

 ローダン作家 Hans Kneifel 氏、3月7日夜、急死。享年75歳。
 Rhodan-Heft というより、Atlan 関係を多く書いた人……という印象がある。
 アトランが昔の地球でした悪行を、ポケットブックで完全暴露した功労者。
 関与したシリーズ多数。残した作品多数。
 先般も、Rhodan-Heft 2635 を執筆して、まだ元気……と、思っていたのに。
 ご冥福、お祈り申し上げます。


d-information ◆ 710 [不定期刊] 2012/03/12
発行:y.wakabayashi /rlmdi [ yw@rlmdi.org ]
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