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| d-information | シリーズ/作家 | ペリー・ローダン |

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659 [2011/03/21]


Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りします。

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◆目次
◇ペリー・ローダン近況


◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Jupiter

 Hubert Haensel & Christian Montillon & Wim Vandemaan / Jupiter / 木星

 Heyne 社の書き下ろしペーパーバック。
 草案は Wim Vandemaan。
 執筆は、Hubert Haensel、Christian Montillon、Wim Vandemaan の3人。

□ Perry Rhodan-Jupiter「木星」
[ http://perry-rhodan.net/produkte/buecher/heyne/index.html ]

 新銀河暦1461年、自由テラナー連盟の主星系ソル――

「この頃~」
「自由テラナー連盟の首星テラにて~」
「新種の麻薬タウ=8が、流通していたりする」
「――タウ=8を使うと、超能力が使えるらしい」
「……」
「ロボット・レストラン従業員、スピロス・シムコスの場合」
「――スピロス・シムコスが、素手で触れたら?」
「――装甲プラストの窓が、粉々になった?」
「――余波をくらって、1名死亡」
「もちろん、スピロス・シムコスはタウ=8を使っていた、のでした」
「……」
「自由テラナー連盟政庁大臣ホーマー・G・アダムズは、思うに」
「――水晶釣師シンジケートが~」
「――麻薬タウ=8を、巷に流通させている、のかも?」
「――タウ=8は~」
「――どうやら、あるハイパー水晶の変種みたいなもの、かも?」
「――おおもとのハイパー水晶は~」
「――水晶釣師シンゲケートが、木星大気圏各所に配置した~」
「――巨大な商館が収穫しているもの、かも?」
「もう何年も、水晶釣師シンジケートを監視している、のですが~」
「違法行為の証拠が、つかめずにいたのです」

 木星最大の衛星ガニメデ――

「太陽系帝国のきわめて初期、の時代から~」
「テラナーは、衛星ガニメデに入植」
「――ガニメデ人は、自主独立をもって尊しとするっ」
「と、する気風を有し~」
「自由テラナー連盟、の時代になっても~」
「――ガニメデ人は、自主独立をもって尊しとするっ」
「と、する気風が有ります」
「というか~」
「――自由テラナー連盟からしたら、どうせオレらなんて……」
「軽んじられている、と思いこんでいるような~」
「感情的側面、もあったり」
「で」
「そんな衛星ガニメデも~」
「この新銀河暦1461年に~」
「入植3000年を、迎えたり」
「で」
「衛星ガニメデのドーム都市ガリレオ・シティの~」
「市長カチ・ソファエルさんは~」
「自由テラナー連盟の重鎮を、記念式典に招くことに」
「かくして」
「自由テラナー連盟政庁首席ペリー・ローダン」
「自由テラナー連盟政庁大臣レジナルド・ブル」
「自由テラナー連盟政庁次官モンドラ・ダイアモンドさん」
「以上が、乗艦するサターン級万能母艦《チャールズ・ダーウィンII》は~」
「衛星ガニメデへ」

 衛星ガニメデ――

「ペリー・ローダン一行にとって~」
「――え?」
「――そんな報告、聞いていないぞ?」
「てな、具合に~」
「衛星ガニメデに来て、はじめて知ったのが~」
「――多くのガニメデ人が、普通にタウ=8を使っている?」
「――タウ=8を使ったガニメデ人は、眠らなくなる?」
「――さまざまな超能力を、発揮する?」
「――これはもう、新しい進化・新しい種とか、言ってる?」
「――不眠新人=ホモ・ノヴス・インソムヌス?」
「――略して、ホノヴィン?」

 衛星ガニメデ、ガリレオ=シティ――

「衛星ガニメデは~」
「ウィンタースポーツ好きに人気の行楽地」
「考古学者カティーン・サントスさんも~」
「――ウィンタースポーツを、やりに来たのよぉっ」
「という名目で~」
「ガリレオ=シティのホテルに、滞在しています」
「じつは」
「――18年前~」
「――ワタシが、16歳のとき~」
「――レムール遺産を探していて亡くなった両親の~」
「――遺志を、継いでのことなのよぉっ」
「……」
「2月1日――」
「衛星ガニメデの氷殻を、突き破り~」
「ホテルの近くに~」
「――遺物、出現?」
「――方向を変えながら積み重なった立方体5個?」
「考古学者カティーン・サントスさんは~」
「――探し求めたレムール遺産かもねっ」
「と、思ったのですが~」
「――5万年の遺物、ではない?」
「――少なくとも、20万年前のもの?」
「がっかりです」
「ところで」
「――遺物の近くにいると?」
「――心の中で、声が聞こえて?」
「――ぼー」
「それなりの精神的な影響を、うけてしまうようです」
「とかいう」
「自由テラナー連盟政庁大臣レジナルド・ブルも~」
「現地を、見に来たのですが~」
「――遺物の近くにいると?」
「――心の中で、声が聞こえる?」
「――ぼー」
「それなりの精神的な影響を、うけてしまったようです」
「……」
「2月12日――」
「――遺物の周囲で?」
「――強い重力異常が、起こってる?」

 衛星ガニメデ、ガリレオ=シティ――

「ペリー・ローダンは~」
「――ほんの、ひとつまみっ」
「タウ=8を、試してみると~」
「一瞬、とんでもなく強い、感覚印象が」
「――えーと……あれこれ感じた中心に、木星が見えたような?」
「ともあれ」
「――衛星ガリレオで、こんなに流通している、となれば~」
「――放置は、できんよなあ」
「――よし、背景を探ろうっ」
「――木星大気圏、水晶釣師シンジケートの商館に、行くぞっ」
「自由テラナー連盟政庁首席ペリー・ローダン」
「自由テラナー連盟政庁次官モンドラ・ダイアモンドさん」
「TLD工作員ディオン・マシュー」
「TLD工作員ポルチウス・アムリ」
「TLD工作員ギリ・サランドン」
「以上が、乗り組むスペースジェットは~」
「一路、木星へ」

 木星大気圏――

「スペースジェットは~」
「木星大気圏の中へ」
「――ごぉぉぉぉっ」
「木星大気圏の中は、なぜかハイパー物理学的な混沌が、荒れ狂っていたり」
「――《チャールズ・ダーウィンII》との通信が、切れたっ」
「――ごぉぉぉぉっ」
「なんだか、いろいろ探知も利かない」
「絶望的な状況下、にあって~」
「ペリー・ローダンは、ニッコリ笑って曰く」
「――有視界飛行で、いくのだっ」
「――ちょっと……ペリー、気でも狂ったの?」
「――死ぬより狂った方がマシだろ? 計器がダメなら、これしかあるまい?」
「――ちょっと……あ」
「スペースジェットは~」
「伝説のUS宇宙軍本番パイロット、ペリー・ローダン、そのヒトの操縦で~」
「危機一髪のところを、すりぬけて~」
「なんとか、水晶釣師シンジケートの商館《メルリン》へ」
「……」
「ちなみに~」
「商館《メルリン》は~」
「ウルトラ戦艦《メルリン・アクラン》の半球から、作ったらしい」

 木星大気圏、水晶釣師シンジケートの商館《メルリン》――

「オネジム・ブリューは~」
「シンジケート私設部隊〈データ収集隊〉の指揮官」
「――侵入者を、拘束せよっ」
「で」
「ペリー・ローダン一行は~」
「いきなり、拘束されたり」
「……」
「水晶釣師シンジケートの商館《メルリン》の状況は~」
「いろいろ、制御不能な感じに、なってきているのでした」
「ホノヴィン多数が、職場放棄」
「パラ能力を好きなように使って、自損・他損の事故多発」
「あるいは~」
「古い艦載脳にかぶせて取り付けた、新しい計算脳〈ダナエ〉が運営する~」
「カジノに入りびたり、だったり」
「……」
「オレアド・クアントリルは~」
「水晶釣師シンジケートの商館《メルリン》の所長」
「タウ=8依存症です」
「で」
「商館《メルリン》の所長オレアド・クアントリルは~」
「ペリー・ローダンに向かって、曰く」
「――当方の目的は~」
「――木星を人類の〈第一暗黒要塞〉にすることである」
「――提携しないか?」
「ペリー・ローダンとしては~」
「――〈第一暗黒要塞〉って……何?」
「という状態ですが」
「さすがは瞬間切替スイッチ付」
「――イヤだっ」
「即決です」
「で」
「ペリー・ローダンは~」
「監禁されて、しまうのでした」

 木星大気圏、水晶釣師シンジケートの商館《メルリン》――

「ホノヴィンのフィルミオン・グイドリは~」
「麻薬タウ=8を使っている、ガニメデ人の若者」
「ペリー・ローダンを監禁場所から助け出してくれました」
「じつは」
「ホノヴィンのフィルミオン・グイドリは~」
「――突発性睡眠症に、苦しんでいるのです」
「つまり~」
「タウ=8を使っていても、わけもなく、何度も何度も、眠ってしまう」
「不眠新人ホノヴィンとしては、出来損ない、ということです」
「もちろん~」
「タウ=8を使って、超能力は発揮できる」
「機械や、設備や、計算脳を、精神の力で修理できるのです」
「本人が、修理したモノから、遠く離れると~」
「壊れていた個所は、もと通り~」
「あるいは、もとより壊れやすくなったり~」
「するのです、が」
「けっこう便利な能力です」
「で」
「ホノヴィンのフィルミオン・グイドリは~」
「――むん」
「超修理能力・発揮」
「――がががっ」
「なかば残骸となったスペースジェットを修理して~」
「両名は、商館《メルリン》を脱出」
「向かうのは~」
「木星コア研究ステーション」

 木星核部、木星コア研究ステーション――

「ガス惑星である木星の大気圏の底の、固い核部に~」
「木星コア研究ステーションは、建っています」
「イレネ・リープリヒさんは~」
「研究ステーションの主任科学者」
「が」
「イレネ・リープリヒさんも~」
「ここにいた全部の科学者も~」
「じつは~」
「ホノヴィンのパオ・ジスさんの影響下に、あったりする」
「……」
「ちなみに」
「ホノヴィンのパオ・ジスさんは~」
「惑星テラのロボット・レストラン従業員スピロス・シムコスの事件で~」
「スピロス・シムコスにタウ=8を服用させた張本人」
「ですが~」
「表向きは~」
「事態に巻きこまれたヒト」
「というコトに、なっていたり」
「……」
「ペリー・ローダンは~」
「メンタル安定化処置を、していますが~」
「それでも」
「ホノヴィンのパオ・ジスさんの影響下に、置かれたりする」
「……」
「イレネ・リープリヒさんの話、によると~」
「――木星は衛星ガニメデから重力子を、撃ちこまれています」
「――重力子は木星に発生したヒッグス粒子と結びつきます」
「――木星は、この方法でどんどん質量が大きくなり~」
「――木星は、それゆえ数日以内にブラックホールになるでしょう」
「――木星コア研究ステーションは、もう壊れる寸前です」
「――ヒッグス粒子を生成する設備の在処は、わかっていて~」
「――この設備のことは、波動転換機と呼んでいます」
「――波動転換機の建設者については~」
「――木星を変換する理由と同じく~」
「――ほとんど、わかっていません」
「で」
「ホノヴィンのパオ・ジスさんは~」
「ペリー・ローダン」
「ホノヴィンのフィルミオン・グイドリ」
「両名を連れて~」
「波動転換機へ」

 木星核部、波動転換機――

「ホノヴィンのパオ・ジスさんは~」
「ペリー・ローダン」
「ホノヴィンのフィルミオン・グイドリ」
「両名を連れて~」
「波動転換機に、入ってみたり」
「と」
「――!」
「ペリー・ローダンもはじめて見る異星人、シカラヤ種族と遭遇」
「シカラヤ種族は~」
「けっこう、平和的」
「コウモリに似ていて、皮膜をいっぱいに広げると車輪みたいに見える」
「――えーと?」
「――つまり、この波動転換機は……木星に座礁した、シカラヤ種族の宇宙船?」
「――プシオン箱船《ナファウト・ドシュル》、とかいう?」
「どうやら~」
「新銀河暦1344年――」
「終末戦隊〈反逆者〉が星系ソルを包囲したとき~」
「プシオン箱船《ナファウト・ドシュル》は、星系ソルに到着して~」
「星系ソル防衛用の、テラノヴァ・バリアに衝突して~」
「座礁して~」
「以来、ずっと木星にいるみたい」
「で」
「シカラヤ種族、イレシュカは~」
「生命エネルギー貯蔵庫――ようするに細胞活性装置――の所持者なので~」
「不死だという」
「で」
「シカラヤ種族、イレシュカは~」
「ホノヴィンのパオ・ジスさん~」
「ペリー・ローダン」
「ホノヴィンのフィルミオン・グイドリ」
「到着した3名に~」
「シカラヤ種族の歴史を、語ります」

 シカラヤ種族の歴史――

「シカラヤ種族は~」
「発祥惑星カラが、恒星に墜落しそうだったので、疎開して~」
「バシュク銀河の惑星シェレケシュに入植しました」
「で」
「シカラヤ種族は~」
「惑星シェレケシュで~」
「得体の知れない塔をひとつ発見しました」
「シカラヤ種族は~」
「塔から遊離したプシオンを服用して~」
「革新的な新発想に、目覚めたり~」
「驚くべき超能力が、目覚めたり~」
「塔は〈プシオン源〉として、シカラヤ種族の進化を加速したのです」
「で」
「シカラヤ種族は~」
「限界なしにずっと超空間に留まる技術、を開発したのです」
「シカラヤ種族は~」
「多くの星系に広がり~」
「多くの種族と同盟を結びました」
「と」
「ある日――」
「到来した~」
「超知性体〈ユントリムIII〉の使者、ファルグワンが、曰く」
「――超知性体〈ユントリムIII〉は~」
「――新しい〈力の球形体〉を、探しているのです」
「――超知性体〈ユントリムIII〉の補助種族になってください」
「シカラヤ種族と同盟種族は~」
「――イヤです」
「即答です」
「が」
「その後」
「シカラヤ種族は~」
「――!」
「――謎の敵の攻撃?」
「ジリディン種族の前哨に、脅かされることに」
「ちなみに」
「ジリディン種族は~」
「――シカラヤ種族の〈プシオン源〉を征服しよう」
「――バシュク銀河の全種族を〈三神権現〉の信仰に帰依させよう」
「と、したのです」
「……」
「なんというか~」
「超知性体〈ユントリムIII〉?」
「〈三神権現〉?」
「どっちも〈3〉ですね」
「……」
「シカラヤ種族は~」
「ブラックホール、オアコシュを恒久的な門として~」
「超空間居住区に、逃走」
「――このまま永遠に、超空間に留まろう」
「とか、思ったのです」
「が」
「シカラヤ種族は~」
「気づいてしまいました」
「――ハイパー物理学的抵抗が、増大するかも?」
「――ハイパー物理学的抵抗が、増大したら?」
「――超空間居住区の中で生きていくことは、できないかも?」
「――さて、どうしたものか……」
「で」
「ひらめいたこと、があります」
「じつは~」
「シカラヤ種族の超空間居住区は~」
「通常空間のあちこちに、基礎を置いていました」
「その1基を置いた惑星――ツォイト――の、近くに~」
「ちょうど良さそうな、ガス巨星――木星――が、あったりして」
「――このガス巨星を、住みやすいブラックホールに変えよう」
「――ブラックホールの事象の地平線の向こうに引きこもろう」
「とか、思ったのです」
「が」
「シカラヤ種族は~」
「しばらくして~」
「惑星ツォイトで、パラマグ種族と遭遇」
「さらに、しばらくで~」
「惑星ツォイトは~」
「――ばーん」
「シカラヤ種族の超空間居住区の基礎は~」
「自動的に、衛星ガニメデに移動しました」
「で」
「そんなアクシデントによって~」
「工程表に、差し障りが生じてしまいました」
「いろいろなシワよせが、重なった結果~」
「プシオン箱船《ナファウト・ドシュル》は、こんなふうに座礁」
「で」
「座礁の際に~」
「プシオン箱船《ナファウト・ドシュル》が蓄えていたプシオンの一部は~」
「――ばーん」
「制御不能になって、木星大気圏に放出された、とかいう」

 木星核部、プシオン箱船《ナファウト・ドシュル》――

「ペリー・ローダンは、思うに」
「――衛星ガニメデの遺物というのが?」
「――シカラヤ種族の超空間居住区の基礎なのだな?」
「――放出されたプシオンというのが?」
「――タウ=8のことなのだな?」
「シカラヤ種族、イレシュカの話によれば」
「――波動転換機のところでだけ、木星の変化を止められる?」
「ところが」
「どうやら~」
「ここで言う、波動転換機というのは~」
「プシオン箱船《ナファウト・ドシュル》のこと、ではなく~」
「昔話に出てきた惑星シェレケシュの〈プシオン源〉のこと、のようです」
「で」
「シカラヤ種族、イレシュカは~」
「ペリー・ローダン」
「ホノヴィンのフィルミオン・グイドリ」
「ホノヴィンのパオ・ジスさん」
「を連れて~」
「バシュク銀河に、転移」
「惑星シェレケシュ周回軌道上の、星間都市シンテュシルを、経由して~」
「惑星シェレケシュに到着」

 バシュク銀河、惑星シェレケシュ――

「ジリディン種族が、到来してから~」
「あまたの歳月が、過ぎ去っていました」
「――おーい?」
「――誰も、いない?」
「どうやら~」
「ジリディン種族は~」
「――〈三神権現〉への信仰なんて~」
「――もう、いいかな?」
「――バシュク銀河の全種族を〈三神権現〉の信仰に帰依させるのも~」
「――もう、いいかな?」
「とかいう、感じで熱意をなくし~」
「布教戦争も、やめたみたいで~」
「誰も、残っていやしない」
「と」
「思いがけないヒト、発見」
「――超知性体〈ユントリムIII〉の使者、ファルグワン?」
「――どうして、こんなところで、ずっと待っていたの?」
「ペリー・ローダンは~」
「超知性体とか、その関連するあたりに、造詣が深い」
「推測してみましょう」
「――もしかして?」
「――シカラヤ種族の発祥惑星カラが滅亡したのは?」
「――超知性体〈ユントリムIII〉の使者、ファルグワンの仕業では?」
「――シカラヤ種族を、〈プシオン源〉に引き合わせて?」
「――特定の超能力を発現させようと、長期計画を立てた、とか?」
「さらに、推測してみましょう」
「――もしかして?」
「――ホノヴィンのフィルミオン・グイドリの超修理能力が、必要だったとか?」
「――もしかして?」
「――ファルグワンとか?」
「――ファルグワンの同類とか?」
「――そういうモノは?」
「――超知性体〈ユントリムIII〉が作った機械、のようなものであろ?」
「――修理、して欲しかったのであろ?」
「もう少しだけ、推測してみましょう」
「――もしかして?」
「――ホノヴィンのフィルミオン・グイドリが~」
「――このペリー・ローダンを助けて、同行したのも?」
「――ファルグワンのところに到達するのに?」
「――このペリー・ローダンを利用した、ということでは?」
「で」
「……どうやら、本当にこうした経緯だったみたいで」
「で」
「ホノヴィンのフィルミオン・グイドリは~」
「――むん」
「超修理能力・発揮」
「――がががっ」
「修理、開始です」

 衛星ガニメデ――

「自由テラナー連盟政庁大臣レジナルド・ブルは~」
「衛星ガニメデの遺物を見に来て~」
「――ぼー」
「それなりの精神的な影響を、うけてしまった、のですが」
「ようやく」
「――はっ」
「われにかえりました」
「確認してみると、状況はなかなか深刻みたいで」
「――本国艦隊に、警報発令だっ」
「が」
「木星周辺の重力嵐、とか、説明困難なエネルギー放電、とかが~」
「あらゆる技術に障害を及ぼしている、とかで~」
「艦隊は~」
「――木星に、近寄れませんっ」
「――衛星ガニメデにも、近寄れませんっ」
「判明して、いるのは~」
「――衛星ガニメデの遺物が?」
「――重力子エフェクターとして、機能を発揮して?」
「――本件の原因となっている?」
「――木星が、ブラックホールになる?」
「――星系ソルにブラックホールなんか、できたら……」
「自由テラナー連盟政庁大臣レジナルド・ブルは~」
「――衛星ガニメデの遺物を破壊だっ」
「で」
「ホノヴィンたちの一派は~」
「――衛星ガニメデの遺物の破壊を、断固阻止っ」
「――自由テラナー連盟政庁大臣レジナルド・ブルを、襲撃だっ」
「勝手なことを、言っています」
「で」
「シンジケート第一元老、スタルバティは~」
「自由テラナー連盟政庁大臣レジナルド・ブルと直接協議」
「――自由テラナー連盟政庁大臣レジナルド・ブルを、暗殺するのは断念だ」
「――ここからは、提携しないか?」
「勝手なことを、言っています」
「で」
「自由テラナー連盟政庁大臣レジナルド・ブルは~」
「――極限環境用実験艦《ツナミX》を~」
「――星系ソルに、呼び戻すのだっ」
「……」
「ちなみに」
「衛星ガニメデは、もとの軌道から、すでに大きく外れていました」
「そうして~」
「徐々に、木星大気圏の重力渦に向かって~」
「墜落していくのです」
「ちなみに」
「衛星ガニメデが墜落していく先の、重力渦の中心には~」
「商館《メルリン》が、あったりします」
「……」
「シンジケート私設部隊〈データ収集隊〉のホノヴィンたちが~」
「――衛星ガニメデの遺物の破壊を、断固阻止っ」
「周囲を封鎖、しています」
「自由テラナー連盟政庁大臣レジナルド・ブルとしては~」
「遺物破壊を目的に、戦いを仕掛けますが~」
「遺物に、近づけません」
「で」
「自由テラナー連盟政庁大臣レジナルド・ブルとしては~」
「――遺物を、トランスフォーム砲で撃てっ」
「――どどーん」
「遺物は、トランスフォーム砲の直撃でも、壊れませんでした」
「が」
「周囲の氷殻やら、地殻やらが、粉々になったので~」
「衛星ガニメデの遺物は~」
「――がらがらがっしゃん」
「倒れてしまって、機能を停止」
「……」
「ちなみに」
「衛星ガニメデは、もとの軌道から、どんどん外れていました」
「木星への墜落は、もう止められません」
「衛星ガニメデが木星と衝突すれば~」
「両方とも、ばーんです」
「と、いうことで」
「自由テラナー連盟政庁大臣レジナルド・ブルとしては~」
「――衛星ガニメデからの疎開を、急げっ」
「さいわいにして~」
「宇宙船が近づけるように、なったので~」
「本国艦隊は~」
「ガリレオ=シティを、衛星ガニメデから丸ごと引きはがして~」
「曳航して、避難させたり」

 木星大気圏、水晶釣師シンジケートの商館《メルリン》――

「自由テラナー連盟政庁次官モンドラ・ダイアモンドさんと~」
「TLD工作員ディオン・マシュー」
「TLD工作員ポルチウス・アムリ」
「TLD工作員ギリ・サランドン」
「計4名は~」
「商館《メルリン》の所長オレアド・クアントリルと~」
「賭をしました」
「――シンジケート私設部隊〈データ収集隊〉の指揮官~」
「――オネジム・ブリューを、どうにかできたら~」
「――商館《メルリン》から離脱する許可を与えようっ」
「で」
「モンドラ・ダイアモンドさん一行は~」
「戦うわけです」
「途中~」
「シカラヤ種族の数名と遭遇」
「助けてもらったり」
「シカラヤ種族の数名の話によると~」
「――シンジケート首席科学者アナトリー・フォン・プランクさんによって~」
「――シカラヤ種族が大勢、拘束されているのです」
「――ボクらだけが、逃げることができたのです」
「で」
「モンドラ・ダイアモンドさん一行は~」
「さらに戦うわけです」
「TLD工作員ディオン・マシュー」
「TLD工作員ギリ・サランドン」
「両名は~」
「シンジケート私設部隊〈データ収集隊〉の指揮官オネジム・ブリューと~」
「刺し違えて、殉職」
「モンドラ・ダイアモンドさん」
「TLD工作員ポルチウス・アムリ」
「両名は、生き残りました」
「が」
「商館《メルリン》の所長オレアド・クアントリルは~」
「最初から、約束を守るつもりなんて、ありません」
「で」
「商館《メルリン》の所長オレアド・クアントリルは~」
「モンドラ・ダイアモンドさん」
「TLD工作員ポルチウス・アムリ」
「両名に、向かって曰く」
「――わはは」
「――タウ=8を大量投与して、廃人にしてやろうっ」

 木星大気圏、水晶釣師シンジケートの商館《メルリン》――

「ところで」
「商館《メルリン》では~」
「昔の《メルリン・アクラン》の艦載脳にかぶせて~」
「新しい計算脳〈ダナエ〉を取り付けて~」
「カジノ運営など、やらせていたわけです」
「が」
「今般の騒動で~」
「昔の《メルリン・アクラン》の艦載脳=生体ポジトロニクスが、覚醒」
「生体ポジトロニクスは~」
「モンドラ・ダイアモンドさん」
「TLD工作員ポルチウス・アムリ」
「両名を、救援しようと~」
「ロボット部隊を派遣」
「で」
「――わはは」
「――タウ=8を大量投与して、廃人にしてやろうっ」
「の、場面で~」
「なんとか、間に合ったり」
「モンドラ・ダイアモンドさんと」
「TLD工作員ポルチウス・アムリ」
「両名は、自由になりました」
「で」
「生体ポジトロニクスは、またとんでもないことを言う」
「――商館《メルリン》の中に?」
「――変成重力子から生じたマイクロ・ブラックホールがある?」
「――こいつが発生させた重力渦が?」
「――大規模な破壊とかを、ひきおこす可能性がある?」
「モンドラ・ダイアモンドさんは~」
「マイクロ・ブラックホール共々、計算脳〈ダナエ〉を~」
「――ばーん」
「破壊することに、成功」

 木星大気圏、水晶釣師シンジケートの商館《メルリン》――

「商館《メルリン》の所長オレアド・クアントリルは~」
「――搭載艇《テュケ》に、タウ=8の在庫を、すべて積みこむぞ」
「逃走準備を、はじめる」
「が」
「シンジケート首席科学者アナトリー・フォン・プランクさんには~」
「一言も、なし」
「で」
「シンジケート首席科学者アナトリー・フォン・プランクさんは~」
「――所長は、ワタシを切り捨てようとしたのねっ」
「と、いう経緯で~」
「モンドラ・ダイアモンドさん」
「TLD工作員ポルチウス・アムリ」
「両名が~」
「商館《メルリン》の所長オレアド・クアントリルを捕獲するのに~」
「手を貸そう、と思うのでした」
「……」
「商館《メルリン》の所長オレアド・クアントリルは~」
「商館《メルリン》を~」
「故意に、衛星ガニメデの墜落予想地点に向かわせる」
「――ホノヴィンたちが、同時に死ぬことで~」
「――ホノヴィンたちのエネルギーが、解放されて~」
「――木星を〈第一暗黒要塞〉に変えることになるのだっ」
「――わはは」
「……」
「モンドラ・ダイアモンドさんは~」
「シカラヤ種族の数名を解放して~」
「――搭載艇《テュケ》の格納庫は、どこ?」
「教えてもらったり」
「……」
「一方」
「TLD工作員ポルチウス・アムリは~」
「シンジケート首席科学者アナトリー・フォン・プランクさんが操縦する~」
「スペースジェットに、同乗して~」
「――搭載艇《テュケ》の格納庫へっ」
「で」
「シンジケート首席科学者アナトリー・フォン・プランクさんが操縦する~」
「スペースジェットは~」
「――逃がさないわよっ」
「搭載艇《テュケ》の居住区画に、体当たりっ」
「――ばーん」
「シンジケート首席科学者アナトリー・フォン・プランクさん、死亡」
「商館《メルリン》の所長オレアド・クアントリル、死亡」
「TLD工作員ポルチウス・アムリは~」
「体当たりの寸前~」
「放り出されて、なんとか無事」
「搭載艇《テュケ》に、たどりついてみると~」
「まだ、充分に航行可能なようです」
「――よし、これで脱出できるぞっ」

 木星、衛星軌道――

「こうして~」
「水晶釣師シンジケートの商館《メルリン》から~」
「脱出者たちを乗せた搭載艇1隻が、離れた頃」
「……」
「極限環境用実験艦《ツナミX》が、木星衛星軌道に出現」
「衛星ガニメデに向けて~」
「超重量級シヴァ反物質魚雷を~」
「――撃てっ」
「――どどーん」
「衛星ガニメデは、ばーん」
「完全に砕けて~」
「木星崩壊の危機は、なんとか回避」
「……」
「ちなみに」
「衛星ガニメデの破片のひとつは~」
「商館《メルリン》を、直撃したようです」

 惑星シェレケシュ――

「ペリー・ローダンは~」
「ホノヴィンのパオ・ジスさんの影響下から、脱したりして」
「ホノヴィンのパオ・ジスさんは~」
「――ワタシの目的に利用したいわね」
「ホノヴィンのフィルミオン・グイドリを、探していました」
「で」
「ホノヴィンのパオ・ジスさんは~」
「邪魔なペリー・ローダンを~」
「――ばーん」
「撃ちました」
「が」
「シカラヤ種族、イレシュカは~」
「――あ、危ないっ」
「思わず射線に身を投げて、お亡くなりに」
「ペリー・ローダンは~」
「――やむを得んっ」
「ホノヴィンのパオ・ジスさんを、始末」
「とか」
「周辺の人たちが、騒いでいるうちに~」
「ホノヴィンのフィルミオン・グイドリは~」
「――がががっ」
「超知性体〈ユントリムIII〉の使者、ファルグワンの~」
「修理完了」
「ちなみに」
「離れると、また壊れてしまうので~」
「修理を完璧にするために~」
「ホノヴィンのフィルミオン・グイドリは~」
「超知性体〈ユントリムIII〉の使者、ファルグワンと、融合」
「ファルグワンは、生命を有する機械になったのでした」

 2月14日、惑星シェレケシュ――

「新生ファルグワンは~」
「――木星の変化が巻き戻せなくなる、寸前に~」
「――〈プシオン源〉を、非活性にしましたよ」
「――ペリー・ローダンを、星系ソルへ送り返しますよ」
「で」
「ペリー・ローダンが、木星の核部に到着すると~」
「プシオン箱船《ナファウト・ドシュル》の姿は消えて~」
「どうやら、もと来た場所に帰ったようです」
「で」
「木星コア研究ステーションの主任科学者イレネ・リープリヒさんが~」
「装甲車に乗って~」
「木星核部にひとり立つ、ペリー・ローダンを~」
「迎えにきたのでした」

 星系ソル――

「かくして」
「木星周辺の情勢は、正常化」
「ホノヴィンは~」
「タウ=8の供給が、なくなったので~」
「大半が、ふたたび普通の人にもどり~」
「超能力も、なくしました」
「でも」
「多くのもとホノヴィンは~」
「後遺症に苦しむことに、なったようです」
「……」
「一方」
「自由テラナー連盟政庁大臣ホーマー・G・アダムズは~」
「水晶釣師シンジケートの経営危機につけこんで~」
「救済の手を、さしのべてみたり」
「その後~」
「自由テラナー連盟政庁大臣ホーマー・G・アダムズは~」
「水晶釣師シンジケートを解体し~」
「新会社・惑星居住地建設シンジケートに、移行させたのです」
「――惑星居住地建設シンジケートの業務は、惑星開発です」
「――最初の仕事は、衛星ガニメデの再建です」

□ Perry Rhodan-Heft

2587 . Christian Montillon / Krieg in der Schneise / 林道の戦い
2588 . Arndt Ellmer / Aufmarsch der Titanen / 巨人たちの行進
2589 . Arndt Ellmer / Tod der Frequenzfolger / 周波トレーサーたちの死
2590 . Michael Marcus Thurner / Der Tote und der Sterbende / 死んだ者、死にゆく者
2591 . Michael Marcus Thurner / Im Auftrag der Superintelligenz / 超知性体の委託を受けて

□ Perry Rhodan-Heft 2587話「林道の戦い」
[ http://www.perry-rhodan.net/produkte/hefte/1/2587.html ]

 新銀河暦1463年5月、アンスレスタ銀河――

「周波王国の研究ステーション《トザハナス》から1000光年」
「〈銀球〉編隊7隻が~」
「集結座標から、様子をうかがっていると~」
「――周波王国の研究ステーション《トザハナス》のすぐ近くに?」
「――ジャラノク種族の円錐台宇宙艦隊が、出現?」
「――ひいふうみい……2万隻?」
「――周波王国の戦光艦隊も、出現?」
「――あー……数え切れない?」
「ジャラノク種族の円錐台宇宙艦隊と~」
「周波王国の戦光艦隊のあいだで~」
「すぐさま~」
「激しい戦闘・開始」

 閉鎖空間〈タリン=アンスレスタ〉――

「その頃~」
「ペリー・ローダンは~」
「《ミクル=ジョン》+〈銀球〉に乗って~」
「閉鎖空間〈タリン=アンスレスタ〉に、来ていたわけで」
「……」
「ペリー・ローダンは~」
「所持する特別なクラスB制御装置を用いて~」
「閉鎖空間〈タリン=アンスレスタ〉の商星から~」
「アンドロメダ銀河の商星《ファティコ》まで~」
「搬送筒を、接続」
「アンドロメダ銀河にいる友軍と、連絡をとり~」
「商星《ファティコ》に命令して、曰く」
「――クェーサー級輸送艦〈LFT-BOX〉3000隻」
「――フラグメント船1000隻」
「――ハルト人船2000隻」
「――以上を~」
「――閉鎖空間〈タリン=アンスレスタ〉まで、転送だっ」
「――閉鎖空間〈タリン=アンスレスタ〉の防衛に、あたるのだっ」
「さらに」
「ペリー・ローダンは、決意して曰く」
「――このペリー・ローダンは~」
「――閉鎖空間〈タリン=アンスレスタ〉から、発進して~」
「――通常空間のアンスレスタ銀河の〈林道〉宙域で~」
「――〈パラロクス武器庫〉を断片化した時間粒群を、探す所存っ」
「で」
「半空間シュプール・チェンジャー種族のアキカ・ウリスマキ」
「ハイパー水晶生命体、エスヌル種族のクルンスタル」
「〈アンスレスタの奇蹟〉の警備員アグレステル」
「以上は~」
「――ワレワレは~」
「――閉鎖空間〈タリン=アンスレスタ〉に、残留して~」
「――閉鎖空間〈タリン=アンスレスタ〉の安定化に、寄与するです」
「で」
「ペリー・ローダンは~」
「《ミクル=ジョン》+〈銀球〉ごと~」
「芽《クイーン・オブ・セントルイス》に乗りこみ~」
「西部のガンマン、ピート・ローランドの操縦で~」
「――《クイーン・オブ・セントルイス》、発進っ」

 アンスレスタ銀河、研究ステーション《トザハナス》あたり――

「かつて」
「ジャラノク種族のカルド・タルバは~」
「ハルト人のイホ・トロトと、決闘して~」
「負けて、従者になったわけです」
「そんな両名が~」
「戦闘の様子を観察していて、思うに」
「――ジャラノク種族の円錐台宇宙艦隊が2万隻?」
「――対するは、有象無象の戦光艦隊?」
「――このままでは、ジャラノク種族の側が壊滅なのでは?」
「で」
「ハルト人のイホ・トロトと~」
「ジャラノク種族のカルド・タルバは~」
「――ワレワレの〈銀球〉で~」
「――周波王国とジャラノク種族の戦闘を、どうにかできないものか」
「戦闘宙域へと、入ってみます」

 アンスレスタ銀河、〈林道〉宙域――

「周波王国の戦光艦・数隻が~」
「《パラロクス武器庫》を捜索していました」
「が」
「そこでも」
「激しい戦闘・開始」
「……」
「調査用・戦光艦《フルケト》では~」
「アトル人科学者集団の長、ミリアン・カルテントが~」
「きわめて個人的な、語らいなんかをしていました」
「――ああ、カナ・ティラルトさん……キミは美しいっ」
「――ああ、ワタシ、怖いわっ……アナタ、なんとかしてっ」
「――なんとかって……反乱でも起こせと?」
「――そうよ、蜂起よっ……調査用・戦光艦《フルケト》を手に入れるのよっ」
「で」
「アトル人科学者集団の長、ミリアン・カルテントが~」
「きわめて個人的な動機から、あんまり気の進まない作戦を敢行」
「――アトル人科学者の諸君っ」
「――そうだ、蜂起だっ……調査用・戦光艦《フルケト》を手に入れるのだっ」
「ミリアン・カルテントが率いるアトル人科学者の一団は~」
「――毒ガスで~」
「――ヴァトロクス種族とダルチュルカ軍団を、皆殺しだっ」
「――制御システムにコンピュータ・ウィルスを仕込んで~」
「――司令室要員を、缶詰だっ」
「調査用・戦光艦《フルケト》を、手中にしたり」
「でも」
「アトル人科学者ミリアン・カルテントには、後悔の念なんかも、あったり」
「――ああ……やっちまったよぉ」
「――この先、どうやって切り抜けたら良いのだろぉ」

 アンスレスタ銀河、研究ステーション《トザハナス》あたり――

「ハルト人のイホ・トロトと~」
「ジャラノク種族のカルド・タルバは~」
「――周波王国の戦光艦・数隻が?」
「――ジャラノク種族の円錐台宇宙艦1隻を、包囲して?」
「――袋叩きにしてる?」
「――ようし……ここに介入するのだっ」
「で」
「ハルト人のイホ・トロトは、示威行動なんかをしたあげく~」
「悪ぶって、曰く」
「――けけけっ」
「――〈銀球〉の武器は優秀なんだぜえ」
「――恐れ入ったか?」
「――恐れ入ったんなら~」
「――周波王国の戦光艦は、ただちに戦闘行為を終了して、散れっ」
「――オマエらは、自分の状況がわかってねえんだな」
「――オレたちはなあ~」
「――ヴァトロクス=クールだって、殺っちゃってさあ」
「――〈越冬惑星〉6基だって、破壊しちゃってさあ」
「――残りの〈越冬惑星〉の座標だって、ジャラノク種族に教えちまうぜえ」
「――オマエらは、もう再生できないんだぜえ」
「さらに、曰く」
「――オレたちは~」
「――ヴァトロクス=ヴァムよりも、悪!」
「――ジャラノク種族よりも、悪!」
「――けけけっ」
「怯えた戦光艦は~」
「すたこら、撤退したとかいう」

 芽《クイーン・オブ・セントルイス》――

「船内で~」
「ペリー・ローダンと、操縦士ピート・ローランドが~」
「ここまでの状況を、まとめてみたり」
「すなわち」
「――閉鎖空間〈タリン=アンスレスタ〉の商星には~」
「――半空間シュプール・チェンジャー種族のアキカ・ウリスマキ」
「――ハイパー水晶生命体、エスヌル種族のクルンスタル」
「――〈アンスレスタの奇蹟〉の警備員アグレステル」
「――以上がいて~」
「――アンドロメダ銀河から呼び寄せた友軍と~」
「――《ジュール・ヴェルヌ》が~」
「――閉鎖空間〈タリン=アンスレスタ〉の商星の周回軌道で待機中」
「――だよな?」
「さらに」
「――星系スターダストから~」
「――小銀河アンドロベータのポリポート駅《ダラスト》まで~」
「――搬送筒を、接続したし」
「――星系スターダストから~」
「――アンドロメダ銀河の商星《ファティコ》まで~」
「――搬送筒を、接続したし」
「――星系スターダストから~」
「――アンスレスタ銀河のポリポート駅《エシュディム=3》まで~」
「――搬送筒を、接続したし」
「――ポリポート駅《エシュディム=3》には~」
「――〈塵騎兵〉種族、ゴムラク」
「――シャゾル種族、ムルカド」
「――以上がいたり~」
「――だよな?」
「さらに」
「――星系スターダストには~」
「――ヴァリオ1000型ロボットのショーン・ラグランジュ」
「――アトル人シク・ドルクスタイゲルさん」
「――アナ人ファリュト・ビュラスク」
「――以上が戻っていたり~」
「――だよな?」
「……」
「まあ、そんな話をしているうちに~」
「芽《クイーン・オブ・セントルイス》は~」
「閉鎖空間〈タリン=アンスレスタ〉から~」
「アンスレスタ銀河の〈銀球〉集結座標へ」

 アンスレスタ銀河、〈銀球〉集結座標――

「ペリー・ローダンは、〈銀球〉編隊の一同に語って曰く」
「――これから~」
「――〈林道〉宙域に、おもむいて~」
「――超知性体〈それ〉が~」
「――プシオン不足で、死にかけて~」
「――人類を喰いはじめたり、する前に~」
「――とっても緊急に~」
「――〈パラロクス武器庫〉を、探索するのだっ」
「――〈銀球〉編隊も、探索に協力してほしいのだっ」
「……」
「そこへ」
「――イホ・トロトから、通信?」
「――調査用・戦光艦《フルケト》で?」
「――ミリアン・カルテントが率いるアトル人科学者の一団が、反乱?」
「――保護を、求めてる?」
「――寝返るし?」
「――情報提供するし……とか、申し出てきてる?」
「ここは当然、保護するところです」
「芽《クイーン・オブ・セントルイス》は~」
「調査用・戦光艦《フルケト》を、そそくさ収容」
「……」
「ちなみに」
「ペリー・ローダンとしては~」
「――イホ・トロトに、〈林道〉宙域の探索を、指揮してほしい」
「とか、思う」
「が」
「ハルト人のイホ・トロトとしては~」
「――周波王国とジャラノク種族の戦闘を、まず、どうにかしたい」
「とか、優先順位が違っていたり」
「で」
「当面の〈林道〉宙域の探索を指揮するのは~」
「――頼んだぞ……エリトリア・クシュさんっ」
「とか、決定」

 アンスレスタ銀河、戦闘宙域――

「ハルト人のイホ・トロト」
「ジャラノク種族のカルド・タルバ」
「両名は~」
「和平の試みを、続行します」
「――ジャラノク種族の円錐台艦部隊が、よってたかって?」
「――戦光艦・数隻を、包囲して?」
「――袋叩きにしてる?」
「――ようし……ここに介入するのだっ」
「で」
「ジャラノク種族のカルド・タルバは~」
「ジャラノク種族の円錐台艦部隊の司令官レクネル・ルリオと、決闘して~」
「勝って~」
「――撤退せよっ」
「と、指示してみたり」
「ところが」
「ジャラノク種族の円錐台艦部隊が、撤退しようとするところを~」
「戦光艦の側から~」
「――どどーん」
「と、背後から攻撃」
「ジャラノク種族の円錐台艦部隊は、撤退をやめて~」
「――どどーん」
「その場の戦光艦・全隻を殲滅」
「なんて、具合で~」
「和平の試みは~」
「なかなか、巧くいかないのでした」

 かくして――

「当面の和平の試みは、潰えたわけで」
「ペリー・ローダンとしては~」
「――〈パラロクス武器庫〉探索を、とにかく最優先だっ」
「――それこそが~」
「――周波王国とジャラノク種族の戦闘を、どうにかする道なのだっ」

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◆今回のひとこと

 がんばっても進まないことってあります。


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