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555 [2009/03/23]


Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りします。

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◆目次
◇クルト・ラスヴィッツ賞 2009
◇ドイツSF大賞 2009
◇ペリー・ローダン近況


◆クルト・ラスヴィッツ賞 2009

 本年のクルト・ラスヴィッツ賞の、ノミネート作品を。

□ Bester Roman 長篇部門ノミネート作品

・Dietmar Dath / Die Abschaffung der Arten / 種の廃絶
 ――Pendo 社

・Heidrun Jänchen / Simon Goldsteins Geburtstagsparty / シモン・ゴルトシュタインの誕生パーティ
 ――Suhrkamp 社

・Christian Kracht / Ich werde hier sein im Sonnenschein und im Schatten / わたしはここ、陽光の中、陰の中に
 ――Kiepenheuer & Witsch 社

・Siegfried Langer / Alles bleibt anders / すべてちがったまま
 ――Atlantis 社

・Armin Rößler / Argona / アルゴナ
 ――Wurdack 社

□ Die Abschaffung der Arten「種の廃絶」

 Dietmar Dath 著。

「超未来――」
「かつてのヨーロッパに、超巨大化した迷宮都市が3つ」
「住民は、動物たち」
「――ねえ、同性愛って、どう思う?」
「とか、語らう魚たち」
「神学者の大鷲姉さんたちは、古文書を紐といて~」
「――ねえ、人間って、本当にいたと思う?」
「三都市を治める、ライオンのキルス・ゴールデンは~」
「――敵出現?」
「――対抗するには、同盟者が必要だがお」
「かくして」
「外交官に任官された、狼のディミトリーは~」
「かつての北アメリカへ」
「狼のディミトリーは、海を渡り~」
「苦難の果てに、たどりつくのは、世界の最果て」
「――人間に、おこったこと?」
「――どうして、そんなことにうー?」
「知ることになる、のでした」

□ Ich werde hier sein im Sonnenschein und im Schatten 「わたしはここ、陽光の中、陰の中に」

 スイス出身の作家にしてジャーナリスト Christian Kracht 著の3作目。

「オルタネートなディストピア?」
「SSR――スイス・ソビエト共和国――は~」
「アルプスを城塞として、立てこもり~」
「気分は、もうほとんど穴居人」
「ヨーロッパ諸国と、絶望的な消耗戦を~」
「展開して、いるのでした」

□ Alles bleibt anders 「すべてちがったまま」

 Siegfried Langer 著。
 著者は、ドイツ南部アラガイ地方出身の、脚本家。本作は作家デビュー作。

「ナチス・ドイツが第二次世界大戦に、勝利して~」
「全ヨーロッパを支配している、そんな世界の2008年」
「フランク・ミュラーは~」
「――記憶が、ないっ」
「――戸籍も、ないっ」
「――なんでか、事故で、ボクは死んだことになってる?」
「次第に、思い出してくることも、ありますが~」
「――なんか、記憶と現実が、違うっ」
「帝都ゲルマニアに、おもむいたフランク・ミュラー」
「――戦うの? 生きるために?」
「――否……クレアさんのためにっ」
「――えーと、クレアさんて……ボクの婚約者だよね?」

□ Argona 「アルゴナ」

 Armin Rößler 著。
 アルゴナ三部作の最終巻。

「第1作は、2007年にノミネートされた Entheete『エンテーテ』」
「第2作は、Andrade『アンドラーデ』」
「……」
「アルゴノームのオールデンは、故郷に帰還」
「でも」
「1000年、遅かった?」
「惑星は、エネルギー場に覆われ、侵入不能」
「――まさか、コトムンに侵略、されたのか?」
「希望は、消えてしまったのか?」
「とか、いう」

□ Beste Kurzgeschichte 短篇部門ノミネート作品

・Nadine Boos / Omajova / オマジョヴァ
 ――Nova誌13号(Ronald M. Hahn、Michael K. Iwoleit、Olaf G. Hilscher編) 合名会社 Schaltungsdienst Lange 刊

「オマジョヴァ……って?」
「ナミビアの雨季に繁殖するキノコ」
「珍味」

・Nadine Boos / Photosolaris / フォトソラリス
 ――短篇集 Janchen, Rößler 編 Lotus-Effekt に収録、WURDACK 社

・Andreas Eschbach / Survival-Training / サヴァイヴァル訓練
 ――短篇集 Andreas Eschbach 著 Eine unberührte Welt に収録、BASTEI 社

・Matthias Falke / Harey / ハーレー
 ――短篇集 Matthias Falke 著 Harey に収録、Books on Demand 刊

「彗星の人では、なくて~」
「ダビッドソンの方の、綴りですね」

・Frank Hebben / Co^te Noir / コート・ノワール
 ――コンピュータ雑誌 c't 誌2008年26号+2009年1号、Heise 社

・Helmut Hirsch / Rückkehr nach Nomori / ノモリに帰る
 ――Exodus 24号(Moreau, Wipperfürth, Kemmler 編)、EXODUS 刊

「Exodus 22号掲載 Besucher aus der Ferne『彼方からの訪問者』……の続編」
「ノモリは、森の惑星」
「地球人の宇宙船が、やってきて」
「モナちゃんは、地球へ」
「故郷に帰って、きてみれば……」

・Desire'e und Frank Hoese / Eine Studie in Null und Eins / 0と1の研究
 ――コンピュータ雑誌 c't 誌2008年6号+7号、Heise 社

・Heidrun Jänchen / Ein Geschäft wie jedes andere / ごくありふれた商売
 ――短篇集 Janchen, Rößler 編 Lotus-Effekt に収録、WURDACK 社

・Karla Schmidt / Weg mit Stella Maris / 去れ、海の星よ
 ――短篇集 Janchen, Rößler 編 Lotus-Effekt に収録、WURDACK 社

「聖歌 Ave, Maris Stella は、『めでたし、海の星』ですから」
「でも」
「母は、マリス博士」
「11歳の娘が、ステラちゃん」
「だったら、『ステラ・マリスを連れて行け』なのかも、知れません」

【関連サイト】
・SF-Fan.de の各賞紹介ページ
[ http://www.sf-fan.de/literaturpreise/ ]


◆ドイツSF大賞 2009

 本年の Deutscher Science Fiction Preis ノミネート作品を。
 6月6日、シュヴェリーンのSFCD大会で結果発表、の予定。

□ Nominierungen in der Sparte Roman 長篇部門ノミネート作品

・Dirk C. Fleck / Das Tahiti-Projekt / タヒチ計画
 ――Pendo 社

・Heidrun Jänchen / Simon Goldsteins Geburtstagsparty / シモン・ゴルトシュタインの誕生パーティ
 ――Suhrkamp 社

□ Nominierungen in der Sparte Kurzgeschichte 短篇部門ノミネート作品

・Matthias Falke / Harey / ハーレー
 ――短篇集 Matthias Falke 著 Harey に収録、Books on Demand 刊

・Frank Hebben / Co^te Noir / コート・ノワール
 ――コンピュータ雑誌 c't 誌2008年26号+2009年1号、Heise 社

・Frank Hebben / Imperium Germanicum / ドイツ帝国
 ――Nova誌13号(Ronald M. Hahn、Michael K. Iwoleit、Olaf G. Hilscher編)
   合名会社 Schaltungsdienst Lange 刊
   後に、短篇集 Frank Hebben 著 Prothesengötter に収録、Wurdack 社

・Desiree und Frank Hoese / Eine Studie in Null und Eins / 0と1の研究
 ――コンピュータ雑誌 c't 誌2008年6号+7号、Heise 社

・Elisabeth Meister / Die Andere / 異なるものたち
 ――短篇集 Wilko Müller jr. 編 Projekt Mensch に収録、Projekte 社

・Uwe Post / Noware / ノーウェア
 ――Nova誌13号(Ronald M. Hahn、Michael K. Iwoleit、Olaf G. Hilscher編)
   合名会社 Schaltungsdienst Lange 刊

・Karla Schmidt / Weg mit Stella Maris / 去れ、海の星よ
 ――短篇集 Armin Rößler, Heidrun Jänchen 編 Lotus-Effekt に収録、
   Wurdack 社

□ Das Tahiti-Projekt 「タヒチ計画」

 Dirk C. Fleck 著。

「時は、2022年」
「コーディングは、ジャーナリスト」
「理想に燃えていたのは、昔のこと」
「最近は、くすぶるばかり」
「で」
「世界各地をめぐる、調査旅行の、途上~」
「――ああ、オレの故郷、ハンブルクっ」
「樹木は、立ち枯れ~」
「見慣れない植物――遺伝子操作された――が、繁茂」
「――インナーシティは、失業者が乱入してくるから封鎖?」
「なんて、ありさま」
「で」
「――ああ、次の取材は、タヒチっ」
「この地の大統領は~」
「理想に燃えて、熱さ爆発」
「エコロジカルかつ、倫理的かつ、一大的な、プロジェクトが~」
「推進・爆走、していたのでした」

【関連サイト】
・ドイツSF大賞のサイト
[ http://www.dsfp.de/ ]


◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Action
[ http://www.perry-action.de/ ]

26 . Carolina Möbis / Der Tod in Terrania / テラニアの死神
27 . Achim Mehnert / Mutantenschule Crest / ミュータント学校クレスト
28 . (作者未詳) / Das Venusgehirn / 金星脳
29 . (作者未詳) / Das Wanderer-Backup / ワンダラー・バックアップ
30 . (作者未詳) / Das dunkle Korps / 闇部隊
31 . (作者未詳) / Das Erbe des Divestors / 能力剥奪者の遺物
32 . (作者未詳) / Eismond Iridul / 氷衛星イリドゥル
33 . (作者未詳) / Zwischen 42 Welten / 42惑星の間
34 . (作者未詳) / Kind des Asteroiden / 小惑星の子
35 . (作者未詳) / Zielpunkt Physiotron / 標的ヒュジオトロン
36 . (作者未詳) / Sonnendämmerung / 星々のたそがれ

 活劇主体の企画物ヘフト・シリーズ。
 第3部 Wega-Zyklus / ヴェガ篇 の第2話。

□ Perry Rhodan-Action 26話「テラニアの死神」
[ http://www.perry-action.de/cgi-bin/heft_zyklus_3.pl/2.html ]

 西暦2169年、連合帝国首都テラニア近郊――

「今日は~」
「ゴビ砂漠で、ミュータント部隊の公開演習」
「連合帝国大執政官ローダンが、立ち会い~」
「報道関係者が、集まる前で~」
「ミュータント部隊員、エンパスのジョクウィン・プラムさんは~」
「――!」
「蹴つまずいて、しましました」
「拍子に~」
「抱えていた、核ミサイル砲が」
「――どーん」
「あわや、報道関係者のテントに、突っこむところ」
「イワン・イワノヴィッチ・ゴラチンが」
「――かっ」
「ミサイルを、事前に爆破してくれました」
「テント前には、バリアも展開」
「死傷者は、幸いありません」
「で」
「ミュータント部隊員、エンパスのジョクウィン・プラムさんは~」
「――わたしのせいじゃないっ」
「――誰かが、押したのよー」
「と、思うのですが」
「ヘタな言い訳にしかならないので、黙っていました」

 しばらくして、ミュータント部隊・緊急集会――20名が参加――

「招集したローダン、曰く」
「――フェロン人大使サクオラは、超能力を〈剥奪〉するのだ」
「――ここ一連の超能力者襲撃事件の、犯人なのだ」
「――グッキーも、サクオラにやられたのだ」
「――サクオラ、許すまじっ」
「と」
「テレパスのシャンカル・カーナが、突然」
「――サクオラさまの追跡を、やめろっ」
「――みんなも、サクオラさまに仕えるんだっ」
「なんて、信条を吐露して」
「――ぷしゅーっ」
「麻酔ガスで一同の気をそらして、さっさと逃走」

 次の休日――

「エンパスのジョクウィン・プラムさんは~」
「ペットのリン――名前はヘクター――を、連れて~」
「パラ聴覚能力者のアナイ・オリアリーさんと~」
「女ふたりで~」
「インペリウム・アルファにほど近い、テラニア植物園を、ぶらぶら」
「と」
「怪しげなフェロン人が、ひとり」
「警備ロボットに、詰め寄って」
「――オレは、大執政官ペリー・ローダンに、用があるっ」
「――インペリウム・アルファに、入れろっ」
「放り出された、あとで~」
「アームバンド通信機で、どこかと話しているので~」
「パラ聴覚能力者のアナイ・オリアリーさん、パラ聴覚を発揮」
「――なんだか、怪しげな計画に関わってるみたい?」
「――チーフの名前も、連呼してるし?」
「エンパスのジョクウィン・プラムさん+ペットのヘクターと~」
「パラ聴覚能力者のアナイ・オリアリーさんは~」
「――追跡よ」
「――追跡ね」
「でも」
「勘づかれて~」
「雑踏で、撒かれてしまいました」

 その頃、ゴノツァル・アルコン大学、パラ神経科――

「ローダンは~」
「グッキーを、見舞いに訪れます」
「グッキーは~」
「サクオラにテレポート能力を〈剥奪〉された、心の欠落箇所が~」
「心の幻肢痛となって、痛むのです」
「そわそわしたり、ぼーっとしたり」
「意識が明瞭になるのは、ごくまれなこと」
「主治医のカル=アジム先生、曰く」
「――治るのは、確信していますが~」
「――テレポート能力の回復については、わかりません」

 執務室にもどったローダンに、訪問者――

「銀河系秘密情報局のナリム・トロクは~」
「サクオラ事件の捜査進捗を、報告して曰く」
「――背後関係の調査を、進めたところ~」
「――被疑者サクオラは、産業スパイもしていたようです」
「――取引先の情報屋は、ポロゴマル・ツィラルク」
「――クラブホールのバーで、接触してみます」

 クラブホールのバー――

「銀河系秘密情報局のナリム・トロクが~」
「潜入すると~」
「怪しげなフェロン人が、ひとり」
「――オレは、フェロン人大使サクオラの補佐役ヤリヌだぞっ」
「――きーっ」
「引きずられて、いきました」
「あからさまに、怪しいのですが~」
「――素姓がバレても、なんだしなー」
「銀河系秘密情報局のナリム・トロクは~」
「この場は、引き上げることに」

 一方――

「エンパスのジョクウィン・プラムさん+ペットのヘクターと~」
「パラ聴覚能力者のアナイ・オリアリーさんは~」
「――まだ、追跡よ」
「――まだ、追跡ね」
「粘り強く、ゴノツァル・アルコン大学のあたりを、うろうろ」
「と」
「――手伝ってあげるよー」
「と、やってきた、男がひとり」
「パラモルファーでテレキネシスも使えるグレフ・トゥラスコ」
「というのも」
「テレポーターのタコ・カクタが、グレフ・トゥラスコに命じて曰く」
「――あのふたりは、あからさまに挙動不審だっ」
「――〈剥奪者〉サクオラの共犯かもしれないっ」
「ふたりには、あらぬ嫌疑が」
「でも」
「もちろん、ふたりには、内緒です」
「エンパスのジョクウィン・プラムさんは~」
「ペットのヘクターと、エンパシーで心を通わせて」
「――くんくん」
「――くんくんくん」
「――こっちよっ」
「――あのフェロン人、クラブホールにいるわっ」
「――行くのよっ、ヘクターっ」
「――ばうっ」

 クラブホールのバー――

「銀河系秘密情報局のナリム・トロクは~」
「――素姓がバレても、なんだがなー」
「辛抱たまらず、店の奥へ侵入」
「怪しげなフェロン人ヤリヌは、縛られていました」
「身動きできないなら、好都合」
「話を、聞いてみると」
「――わたしは……フェロン人大使サクオラの情報を握っている」
「――わたしは……トルトの大甥だ」
「――下賎な者になんか……話はできぬっ」
「――大執政官ペリー・ローダンにだけ、直接、話したいのに」
「――馬鹿な警備ロボットでは……話が通じないっ」
「――情報屋ポロゴマル・ツィラルクに、ツナギをとってもらおうと~」
「――ここに、来たのだ」
「そういうこと、なら~」
「銀河系秘密情報局のナリム・トロクは~」
「フェロン人ヤリヌを、連れて逃げようとします」
「が」
「捕獲されて、情報屋ポロゴマル・ツィラルクの前へ」
「銀河系秘密情報局のナリム・トロクは~」
「――マズいかもなー」
「思いましたが」
「情報屋ポロゴマル・ツィラルクの方は、取引を申し出て、曰く」
「――フェロン人大使サクオラとは、一緒にこんなこともした……かも」
「――新たな足取りは、金星に続いている……かも」
「――んで」
「――情報提供、したら~」
「――わしは無罪放免、てことで、どうじゃ?」

 同じ頃、ミュータント部隊・2度目の緊急集会――

「――保安上の理由から?」
「――集会の場所は、インペリウム・アルファの外で?」
「――オレたち、ぜんぜん信頼されてない?」
「適当な店〈グック少尉〉が、選ばれました」
「――エンパスのジョクウィン・プラムさんが、来ていない?」
「――パラ聴覚能力者のアナイ・オリアリーさんも、来ていない?」
「――パラモルファーでテレキネシスも使えるグレフ・トゥラスコも?」
「――なんで?」
「招集したローダン、曰く」
「――ピリピリしてたら、敵の思う壺だっ」
「でも、実際」
「隊員たちは、おたがい不信でいっぱい」
「そこへ、いきなり」
「――!」
「〈剥奪者〉サクオラの、攻撃」
「――オレの超能力がっ」
「――ひーっ」
「集会場所は、阿鼻叫喚」
「冷静なのは、ローダン=瞬間切り替えスイッチ作動」
「――テレポートで、隊員をよそへ移せっ」
「テレポーターのタコ・カクタは、指示に従い、テレポート往復」
「が」
「被害は、集会場所の内部にとどまらず~」
「周囲でも」
「一般市民が」
「――コワイよーっ」
「――ひーっ」
「〈剥奪者〉サクオラが、〈剥奪〉した暗示能力を、発揮すると~」
「周辺の群衆が、雪崩をうって、右往左往」
「押されて、踏まれて、死傷者続出」
「で」
「〈剥奪者〉サクオラの巨大な超能力は~」
「周囲のものを、巻きこんで~」
「――ばーん」
「潜んでいた、クラブホールは、内破・倒壊」
「〈剥奪者〉サクオラ自身は、テレポートで緊急脱出して、無傷」

 クラブホールの奥――

「――コワイよーっ」
「――ひーっ」
「〈剥奪者〉サクオラの暗示波は~」
「銀河系秘密情報局のナリム・トロクとフェロン人ヤリヌも、襲いますが~」
「なんとか、やりすごすことが出来ました」
「――ばうっ」
「――はっ」
「――どこかの、ペット?」
「ペットのヘクターは~」
「フェロン人ヤリヌを、助け~」
「フェロン人ヤリヌは~」
「銀河系秘密情報局のナリム・トロクを、安全な場所に誘導」
「で」
「――ばーん」
「クラブホールは、内破・倒壊」
「銀河系秘密情報局のナリム・トロクは~」
「フェロン人ヤリヌを連れて、ローダンのところへ行こうとする」
「と」
「遭遇したのは~」
「――ミュータント部隊のグレフ・トゥラスコ?」
「――助かった、援護してくれ」
「――これから、ローダンに〈剥奪者〉サクオラの重要情報を届けに……」
「が」
「ミュータント部隊のグレフ・トゥラスコは~」
「じつは、〈剥奪者〉サクオラの側についていました」
「――ばーん」
「いきなり、発砲」
「銀河系秘密情報局のナリム・トロクは、即死」
「裏切り者グレフ・トゥラスコは~」
「つづいて、フェロン人ヤリヌも、殺そうとします」
「が」
「――お待ちなさいっ」
「エンパスのジョクウィン・プラムさん、単身突入」
「――ウチのヘクターに、何するのっ」
「――ばうっ」
「結果的に、怪しいフェロン人を、助けたのでした」
「が」
「裏切り者グレフ・トゥラスコは~」
「エンパスのジョクウィン・プラムさんに、銃を向け~」
「――演習場で、キミの核ミサイル砲を細工したのは、オレだ」
「――さっき、アナイ・オリアリーを殺したのも、オレだ」
「でも」
「――(オレは、キミを愛しているから、撃てないんだぁぁっ)」
「裏切り者グレフ・トゥラスコ、ふっきれなくて、情けなく逃走」
「エンパスのジョクウィン・プラムさんも、同僚の背中を撃てず」

 一方、テラニア大学、地質学研究所――

「ローダンは~」
「テレキネシス能力者のタマ・ヨキダと~」
「暗示能力者のタイラ・エンリスさんと、共に~」
「――平屋根の上に、〈剥奪者〉サクオラを追いつめたぞっ」
「――グッキーから〈剥奪〉したテレポート能力は、もう抜けているぽいぞっ」
「――サクオラ、許すまじっ」
「と」
「暗示能力者のタイラ・エンリスさんが、突然」
「――サクオラさまの追跡を、やめなさいっ」
「――動くと、タマ・ヨキダを撃つわよっ」
「一瞬の膠着状態を、利用して~」
「〈剥奪者〉サクオラは、そこらへんのテレポーターから能力を〈剥奪〉」
「――テレポートっ」
「またも、逃走成功」
「残された、暗示能力者のタイラ・エンリスさんは~」
「テレキネシス能力者のタマ・ヨキダを、暗示下に置いて、曰く」
「――チーフを、ギタギタにするのよっ」
「で」
「ローダンは、暗示能力者のタイラ・エンリスさんを、やむなく」
「――ばーん」

 事件後――

「何日も、かけて~」
「テラニア市街のかなりの範囲で、瓦礫と灰の取り除き作業」
「犠牲者が多数、遺体で発見されました」
「……」
「ミュータント部隊は~」
「隊員相互の人間不信で、もうガタガタ」
「……」
「でも」
「ローダンは、瞬間切り替えスイッチ付き」
「――追跡だっ」
「――〈剥奪者〉サクオラの手がかりを追って、金星へっ」
「――サクオラ、許すまじっ」

□ Perry Rhodan-Heft

2483 . Uwe Anton / Die Nadel des Chaos / 混沌の針
2484 . Horst Hoffmann / KOLTOROCS Atem / コルトロクの息吹
2485 . Arndt Ellmer / Hyperflackern / ハイパー・フリッカー
2486 . Hubert Haensel / Wispern des Hyperraums / 超空間のささやき
2487 . Christian Montillon / Die String-Legaten / 弦特使
   (中略)
2500 . Robert Feldhoff / Die fernen Stätten / 彼方の地

□ Perry Rhodan-Heft 2483話「混沌の針」
[ http://www.perry-rhodan.net/produkte/hefte/1/2483.html ]

 新銀河暦1347年10月、ハンガイ銀河――

「目下~」
「〈混沌の勢力〉が〈負の球体〉を建設中」
「周囲も内部も、終末戦隊〈反逆者〉が、うようよ」
「ハンガイ銀河の中心部では~」
「〈グローイン反逆者〉――〈負の球体〉中核施設――の建造が、急ピッチ」
「戦隊要塞〈反逆コーン〉を、連結して・連結して~」
「最終的には、3024基」
「全長、2万7216km」
「〈グローイン反逆者〉は、〈混沌の針〉とかも言われます」

 《前段パーツ3h3h2》は、〈グローイン反逆者〉建造現場に、到着――

「《前段パーツ3h3h2》――戦隊要塞24基からなる――には~」
「ギャラクティカーに与する、アズドゥンの〈世界賢〉の水槽、があって~」
「その水槽、には~」
「かつてのコスミッター、イソクラインが~」
「隠れています」
「水槽の基部、には~」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉と~」
「世話係ローレンス・サヴォワール博士が~」
「隠れています」
「……」
「〈グローイン反逆者〉の両端は、すでに超空間に霞んで見えません」
「《前段パーツ3h3h2》は~」
「超空間に埋まった一端に、合体」
「これで、合体した戦隊要塞〈反逆コーン〉は、1824基」
「完成まで、残り1200基」

 〈グローイン反逆者〉、パラポジトロニクス〈エッシャー〉――

「〈グローイン反逆者〉には、中枢計算脳がありません」
「戦隊要塞のスープラトロンがつながって、分散ネットワークを構成」
「そこへ、T誤謬予報士が接続して、プログラム・バグを補正しまくるので~」
「あれこれ画策するのは、至難の業」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉は、連日連夜フル回転」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉は~」
「喰らった人間の魂をプロセッサーとして、直感をピピピと働かす、超装置」
「ですが」
「アズドゥンの〈世界賢〉が、イソクラインを通じて~」
「ローレンス・サヴォワール博士に、そっと耳打ち」
「――〈エッシャー〉のプロセッサー連中が~」
「――負荷つづきで、オカシクなっとるようじゃ」
「でも」
「ローレンス・サヴォワール博士も、あきれたことに~」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉は、さらに計画の手を広げる」
「――まず?」
「――〈グローイン反逆者〉を、破壊したい?」
「――つづいて?」
「――ハンガイ銀河の塁壁に、穴を開けたい?」
「――そのために?」
「――〈素クインタディムトラーファー〉に、干渉したい?」
「……」
「〈素クインタディムトラーファー〉――」
「〈グローイン反逆者〉の部品である、戦隊要塞〈反逆コーン〉には~」
「穴がふたつ、開いています」
「戦隊要塞〈反逆コーン〉が、ねじねじと、よじれながら合体すると~」
「二重螺旋型の〈グローイン反逆者〉を、貫いて~」
「二重螺旋を描く長い穴が、できるのです」
「で」
「この穴が、〈素クインタディムトラーファー〉」
「――ぶぶーん」
「超空間の構造に干渉し~」
「――ぶぶーん」
「〈振動プシ〉の源泉とも、目されています」
「……」
「で」
「こんな巨大装置に、工作するのは大仕事」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉の計算能力では、力不足」
「所定の効果を、あげるには~」
「何週間も、何ヶ月も、かかってしまう」
「――ああ、いろんなコトが、ままならないっ」

 〈グローイン反逆者〉内部――

「パラポジトロニクス〈エッシャー〉は~」
「ローレンス・サヴォワール博士と、イソクラインに指示して~」
「〈グローイン反逆者〉内を、あれこれ、探らせる」
「――うわっ」
「――〈終末式部官〉に、見つかる寸前だったぞっ」
「それでも、探索は続く」
「――T誤謬予報士を、探せ?」
「――T誤謬予報士を、プロセッサーに組み込む?」
「と、いうのも」
「アズドゥンの〈世界賢〉が、イソクラインを通じて~」
「ローレンス・サヴォワール博士に、そっと耳打ち」
「――〈エッシャー〉が抱える問題は、危機的じゃ」
「――プロセッサー連中が、次第に障害・脱落、しておるようじゃ」
「でも」
「あきれたことに~」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉は、計画を休まない」
「――〈素クインタディムトラーファー〉に、ハッキングしたい?」
「――そのためには?」
「――塁壁内部に潜入させた《ソル》中央艦体との約束は、後回し?」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉の計算能力は、力不足」
「――ああ、もっと性能が、欲しいっ」
「――ああ、T誤謬予報士の魂が、欲しいぞっ」

 〈グローイン反逆者〉、685943=Qw区画――

「そこは~」
「T誤謬予報士の、居住・作戦区画」
「〈エッシャー〉アバターのひとり、メルラン・ミュルが、おもむいて~」
「T誤謬予報士1体を、説得」
「けっきょく」
「イソクラインの〈ナノコロン〉で気絶させて、誘拐」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉のハイパー次元マトリクスに、送りこむ」
「あきれたことに~」
「――最悪の状態を迎えるまで、1分もなかった?」

 一方、惑星アルコンIII……のようなところ――

「考古学者ワルディン・アタリンは~」
「――オレは、TLD工作員っ」
「――自由テラナー連盟のために、潜入作戦っ」
「そこへ」
「〈エッシャー〉アバターのひとり、パル・アストゥインが、おもむいて~」
「――現実逃避、してるんじゃなーい」
「――はっ」
「プロセッサー、ワルディン・アタリンを覚醒させたり」

 〈グローイン反逆者〉、パラポジトロニクス〈エッシャー〉――

「そんな、こんなで」
「――はっ」
「現実逃避していた、プロセッサーの、回復と~」
「――ここは、ハイパー数学能力に超理想的な環境かも」
「誘拐されて、プロセッサーにになったT誤謬予報士の、同意と同調」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉は、回転好調」
「――そうだ、これが、ボクの実力だっ」
「――もっと、性能をっ」
「――もっと、T誤謬予報士の魂が、欲しいぞっ」
「最終的に~」
「T誤謬予報士7体が、魂を喰われてプロセッサー化」
「不要になった、T誤謬予報士7体のサイボーグ体は~」
「――これから行う破壊工作の、罪を着てもらうのだっ」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉の指示で~」
「イソクラインが~」
「――テレポートっ」
「685943=Qw区画へ運んで、偽装工作」
「で」
「685943=Qw区画で~」
「計算脳の誤動作と爆発が、連続発生」
「同時に」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉は~」
「――この隙に」
「――〈素クインタディムトラーファー〉を、ボクの影響下にっ」
「――ハンガイ塁壁を揺るがし、チラつかせてやるのだっ」
「ところが」
「――あ……」
「破壊工作の余波で~」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉がハッキングに使用する通信機器も損傷」

 1ヶ月後――

「ローレンス・サヴォワール博士とイソクラインは~」
「破損した通信機器の交換・完了」
「〈素クインタディムトラーファー〉の機能は、オカシクなりはじめ~」
「〈グローイン反逆者〉内に、警報発令」
「でも」
「アズドゥンの〈世界賢〉は~」
「〈混沌の勢力〉の大将クズレインの元ペット……のようなもの」
「アズドゥンの〈世界賢〉の水槽の基部、に隠れた~」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉は、発見されないまま」
「そして」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉の、内部では~」
「T誤謬予報士7体のプロセッサーが、それなりに馴染みはじめ~」
「成果が、楽しみです」

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◆今回のひとこと

 コンピュータって。


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