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| d-information | シリーズ/作家 | ペリー・ローダン |

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535 [2008/11/03]


Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りします。

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◆目次
◇ペリー・ローダン近況


◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Action
[ http://www.perry-rhodan.net/produkte/hefte/praction/index.html ]

16 . Marc A. Herren / Tarkalons Abgrund / タルカロンの奈落
17 . Hans Kneifel / Das Auge des Kosmos / 宇宙の眼
18 . Timothy Stahl / Tod über Ekhas / エクハスを覆う死
19 . (作者不詳) / Die gläsernen Kinder / ガラスの子供たち
20 . (作者不詳) / Splitter des Feindes / 敵のかけら
21 . (作者不詳) / Die Puppe Tanisha / 人形タニシャ
22 . (作者不詳) / Feinde des Lebens / 生命の敵たち
23 . (作者不詳) / Jagdziel Rhodan / 獲物はローダン
24 . (作者不詳) / Kristallschmerz / 水晶の痛み

 隔週刊の企画物ヘフト・シリーズ。
 13話開始の、第2部 Kristallmond-Zyklus / 水晶月サイクル の4冊目。

□ Perry Rhodan-Action 16話「タルカロンの奈落」
[ http://perry-action.de/cgi-bin/heft.pl/16.html ]

 西暦2167年6月、銀河系、惑星タルカロン周辺――

「アルコン植民惑星タルカロン――住民はタルカ人」
「地上では~」
「なにやら先代独裁者ネルトを崇める、政治組織ネルティストが、暗躍」
「宇宙からは~」
「なにやら操られた、ポスビのフラグメント船11隻が、襲来」
「なにやら怪しい、オプル衛星――自律航行する月のようなもの――徘徊」
「で」
「右往左往、しているのが~」
「連合帝国大執政官ペリー・ローダン」
「巻きこまれ型、主人公」
「タルカ人、タニシャ・カビルちゃん――10歳」
「掻きまわし型、ゲストヒロイン」
「タニシャ・カビルちゃんは、超能力者ですが~」
「そのテレポート能力は、目標限定」
「一度でも触ったヒトを標識にして、跳躍できるだけ」
「――知らないヒトのところには、行けないんだからね」
「そんな両名が、喧嘩やら、何やら、しながら~」
「ポスビ船、オプル衛星を、経由して」
「惑星タルカロン地表に戻る、周回冒険旅行」

 惑星タルカロン、地表――

「でも、戻ったそこは~」
「墜落したフラグメント船がおこした、騒乱・混乱・阿鼻叫喚の真っ只中」
「ペリー・ローダン」
「タニシャ・カビルちゃん」
「名高い超能力者ベティ・タウフリーさん」
「惑星タルカロン臨時政府代表メクター」
「状況確認も、できぬまま~」
「とにかく、逃げる」
「と」
「――早く、こっちへっ」
「親切な現地の若者の誘導で、鉱山の横坑へ」
「――早く、これに乗るんだっ」
「若者の誘導で、トロッコで、地底深くへ」
「――ほら、ここだっ」
「到着したのは、地底の円形広間」
「と」
「いきなり」
「――!」
「完全武装の連中に、囲まれているのでした」

 惑星タルカロン、地底――

「――われわれは、先代独裁者ネルトを崇めるネルティストだっ」
「――わたしは、指導者ソルモンだっ」
「――政治的地位にある方々と対面できて、光栄だぜっ」
「――ところで」
「――そこの〈親切な現地の若者〉は、ウチの息子ドゥサンだっ」
「多勢に無勢」
「疲労困憊した一行は、武装解除されて~」
「惑星タルカロン臨時政府代表メクターは、その場で尋問の予定」
「ペリー・ローダン」
「タニシャ・カビルちゃん」
「ベティ・タウフリーさん」
「3名は、まとめて監禁」
「――とりあえず休息はとれるし、情報交換の時間もできたな」
「――ふん、オヤジが何か強がってるじゃない」
「――ふふふ、そう言う割には、仲良く寄り添ってるのねー」
「とか、余裕で微笑んでみた、ベティ・タウフリーさん、ですが」
「本人も、驚いたことに」
「――(なにかしら……このちょいとドス黒い気持ちは)」

 惑星タルカロン、地底の円形広間――

「ネルティスト指導者の息子ドゥサンは~」
「政府代表メクターを、尋問」
「――吐け・吐け・吐けっ」
「――うっ」
「加減を、知りません」
「で」
「ネルティスト指導者ソルモンは~」
「――わたしが、代わろうっ」
「――退任しろ・退任しろ・退任しろっ」
「――政権をネルティストに・ネルティストに・ネルティストにっ」
「――ひーっ」
「責め方が、不足な感じもしますが」
「――すぐ、その道の先生が到着するっ」
「――先生の手にかかれば、キサマなど、子羊同然っ」
「で」
「ネルティスト指導者ソルモンは~」
「――それまで、ペリー・ローダンと政治的対談と、いこうっ」
「――連れてこいっ」
「――見ておけ、息子よ……政治的対談の模範を見せてや……」
「息子ドゥサンの、姿がありません」

 惑星タルカロン、地底の監禁施設――

「ペリー・ローダンが、連行されて~」
「残るは」
「タニシャ・カビルちゃん」
「ベティ・タウフリーさん」
「そこへ」
「ネルティスト指導者の息子ドゥサンが~」
「――ベティさんは、美しい……」
「――ベティさんを、あーもあろ・こーもあろ……」
「不穏な好意を抱えて、襲来」
「対する」
「ベティ・タウフリーさん、としては~」
「――(若い素人さんに、いきなり超能力は無粋よねー)」
「――ねえねえ……あたしがお母さんより年上って、知ってる?」
「余裕の非暴力主義」
「が」
「タニシャ・カビルちゃん、としては~」
「――きーっ」
「無警告の先制攻撃」
「――!」
「ベティ・タウフリーさんも、ついつい加わって~」
「――!」
「あとは、もう」
「――ごめんなさい・ごめんなさい・ごめんなさいっ」
「ネルティスト指導者の息子ドゥサンが、逃げ出してから~」
「タニシャ・カビルちゃん、われに返って」
「――(あれ? あたし、テレキネシスも使えた?)」

 惑星タルカロン、地底の円形広間――

「ネルティスト指導者ソルモンは~」
「ペリー・ローダンと、政治的対談」
「――いやあ……ポスビがタイミング良く攻撃してくれて、助かりましたよー」
「――ほほう?」
「政治組織ネルティストと、宇宙からの脅威は、どうやら無関係」
「――それで、この惑星は明日からネルティストが統治しますんで」
「――ほほう?」
「政治的対談は、平行線」

 惑星タルカロン、地底の監禁施設――

「ベティ・タウフリーさん、語ります」
「――あたし、小さな頃、パパを殺したの」
「――だって、頭に虫が憑いていたんだもの」
「さりげないけれど、怖い話です」
「――ぞくぞく」
「タニシャ・カビルちゃん、思います」
「――(さっきのヒト、問答無用でボコボコにして、ごめんなさい)」
「――(ネルティストだって、悪いヒトばかりと違うのに)」
「――(ママも、夜中にネルティストの怪我を治療に出掛けたり、してたね?)」
「――(ああ、なんだかいろいろ、ごめんなさい・ごめんなさい)」
「ふたりの距離は、縮まったのか、そうでないのか」
「さらに」
「ベティ・タウフリーさん」
「ネルティストたちの思考を読んで、状況分析・計画立案」
「そこへ」
「ペリー・ローダンが、戻ってきて」
「――タニシャ、起きろっ」
「――テレポートして、脱出できないか?」
「でも」
「タニシャ・カビルちゃんは、疲労困憊」
「当面、脱出は無理な感じ」
「――よし、タニシャ、よく寝て回復しておくんだっ」
「――むにゃむにゃ(別に、あんたの為に睡眠とるんじゃ、ないんだからね)」

 惑星タルカロン、地底の円形広間――

「ネルティスト指導者ソルモンは~」
「政府代表メクターを、尋問再開」
「――ウチの長男が死んだのは、キサマのせいだろっ」
「――ごめんなさい、って言ってみろっ」
「――ひーっ」
「そこへ」
「その道の先生テルコシュ――アルコン人――が、到着」
「何よりも、まず、顔が怖いっ」
「――オレの手にかかれば、キサマなど、子羊同然っ」
「――ひーっ」
「で」
「ネルティスト指導者ソルモンは~」
「――では……5トンタ後に、政府代表の辞任表明演説を、撮影しますので~」
「――先生、よろしくお願いします」
「――任せておけっ」
「――ひーっ」
「ちなみに~」
「トンタは、アルコン文明圏の時間の単位」
「1トンタは、1.42テラ時間に相当します」

 惑星タルカロン、地底の円形広間――

「ペリー・ローダンが、連行されて、片隅の放熱機器なんかに縛りつけられる」
「広間の中央には、椅子ひとつ」
「椅子の周囲には、照明とカメラ」
「政府代表メクターが、力なく連行されて、着席」
「続いて」
「ネルティスト指導者ソルモン」
「ネルティスト指導者の息子ドゥサン」
「その道の先生テルコシュ」
「が、登場」
「そこで」
「――ぷぷっ」
「ペリー・ローダンは~」
「その道の先生テルコシュの顔を見て、つい安心して、笑ってしまう」
「そのまま、監禁場所で待機するふたりに脳内ブロックサイン」
「――テレポートっ」
「タニシャ・カビルちゃん」
「ベティ・タウフリーさん」
「休養を充分とった超能力者が、ふたりも介入」
「しかも、両名、テレキネシスが使えるという」
「投げ飛ばして~」
「――ぽい」
「武器を、奪って~」
「――ばーん」
「しかも」
「――せ、先生?」
「その道の先生テルコシュまで、ネルティスト一党を裏切って~」
「――ひーっ」
「ローダンの側に、負ける理由はありません」
「ネルティスト指導者ソルモン」
「ネルティスト指導者の息子ドゥサン」
「両名を捕獲」
「で」
「タニシャ・カビルちゃん、超能力発揮」
「――テレポートっ」
「一行は、難なく地表へ帰還」
「とりいそぎ、野戦病院へ」

 惑星タルカロン、地表――

「テベディア・ホルヌング少佐――元《ホンコン》艦長――は~」
「ペリー・ローダンに、報告して曰く」
「――《ホンコン》は、完全にダメです」
「――僚艦《メキシコ湾》から、救助ロボットが出動してます」
「――星系ヴォガ発、トマス・リーメイ提督の艦隊は、数時間後に到着です」
「被害は甚大、みたいで」
「……」
「ところで」
「その道の先生テルコシュは、扮装を解くと~」
「ジェレモン・ラザル――アルコン人とテラナーのハーフ」
「銀河系秘密情報局のために、粉骨砕身」
「秘密捜査官として~」
「スプリンガー自由通商惑星スペジムに、潜入したり」
「ネルティスト組織に、潜入したり」
「という、立派な御仁」
「ちなみに」
「――アナタと、ここで会うとはね」
「と語りかける、ベティ・タウフリーさん」
「――キミと、ここで会うとはね」
「と返答する、ジェレモン・ラザル」
「両者、緊張をはらんだ大人の関係を、演じてみたり」
「さらに」
「ベティ・タウフリーさん」
「――テレキネシス全開っ」
「――ごごごっ」
「超能力で、被災者救助」
「さらに」
「ベティ・タウフリーさん」
「いきなり、思いついて」
「――6月8日、お誕生日おめでとうっ」
「ペリー・ローダンの頬に、キスしてみたり」
「ま」
「本人が、どこまで意識しているかは、別として~」
「ベティ・タウフリーさん」
「あいかわらず、タニシャ・カビルちゃんが見ている、前では~」
「気持ちが、ちょいとドス黒い」
「と」
「そんな時」
「――!」
「ベティ・タウフリーさん」
「いきなり、超能力が減退していくような感覚に襲われます」
「――はっ」
「として、空を見上げると」

 オプル衛星、襲来――

「再接近、していたのです」
「空に大きくかかった、オプル衛星が~」
「――くわっ」
「と、割れて~」
「灼熱の溶岩の塊が、いくつも~」
「――どささどさささっ」
「惑星タルカロンの地表へ、降りそそぐ」
「地表は、炎上」
「野戦病院も、炎上」
「で」
「拘束されていた、ネルティスト指導者ソルモンは~」
「――この機会に、政府代表メクターをっ」
「と、行動に出ます」
「が」
「――ごめんなさい・ごめんなさい・ごめんなさいっ」
「宗旨替えした息子ドゥサンに、遮られて断念」
「で」
「その傍らでは~」
「ベティ・タウフリーさんが、オプル衛星を睨んで」
「――力を貸してっ……タニシャちゃん」
「――テレキネシス発揮っ」
「超能力で、オプル衛星をなんとかしようと、してみたり」
「が」
「その間にも、被害は拡大」
「――うわー、溶岩流がっ」
「ネルティスト指導者ソルモン、落下して死亡」
「――うわー、溶岩礫がっ」
「政府代表メクター、降ってきた塊に当たって死亡」
「――きゃー、明るい色の振動水晶がっ」
「タニシャ・カビルちゃん、水晶に当たって、失神して~」
「異質な存在に、意識を持っていかれます」
「――あなたは……オプル?」
「――人でもないし、悪魔でもない?」
「――オプル衛星、そのもの?」
「――なんだか、女性的なの?」
「さらに、話を聞いてみましょう」
「――ローダンは、疫病神?」
「――ペリー・ローダンを狩りたてろ、って言われて?」
「――こき使われて?」
「――ポスビの操作まで、させられて?」
「そうこう、するうち」
「オプル衛星、撤退」
「タニシャ・カビルちゃん、意識回復」
「開口一番」
「――今度は、こっちがヤツを追いかけるのよっ」
「ペリー・ローダン、尋ねます」
「――誰を、追いかけるって?」
「タニシャ・カビルちゃん」
「ペリー・ローダンとベティ・タウフリーさんの手をとって、曰く」
「――決まっているじゃない!」
「――ロク・アウラジンよっ!」

□ Perry Rhodan-Heft

2463 . Uwe Anton / Isokrain der Kosmitter / コスミッター、イソクライン
2464 . Arndt Ellmer / Das Archaische Programm / アルカイック・プログラム
2465 . Hubert Haensel / Nach der Stasis / 停滞の後
2466 . Michael Marcus Thurner / Galaxis der Antikrieger / 反戦士の銀河
2467 . Christian Montillon / Mentale Revision / 精神監査

□ Perry Rhodan-Heft 2463話「コスミッター、イソクライン」
[ http://www.perry-rhodan.net/produkte/hefte/1/2463.html ]

 新銀河暦1347年、ハンガイ銀河――

「目下、ハンガイ銀河では~」
「〈混沌の勢力〉が〈負の球体〉を建設中」
「〈混沌の勢力〉実動部隊=終末戦隊〈反逆者〉の艦艇が、ウヨウヨ」
「あちらこちらに、〈原混沌胞〉増殖中」
「物理法則が、オカシクなりはじめ~」
「探知も、ままならず」
「直進も、ままならず」
「普通の宇宙船は、まっすぐ航行できないありさま」
「で」
「目下、ハンガイ銀河では~」
「アトラン指揮下、ハンガイ銀河遠征隊が~」
「惑星ウィノラIIIに、基地設営」
「で」
「ロナルド・テケナー指揮下の《ソル》は~」
「崩壊寸前の〈負都市〉断片から、なにやら、拾ってきました」

 惑星ウィノラIII、遠征隊基地〈ウィン=アルファ〉――

「ロナルド・テケナーの性格は、けっして良くはありません」
「拾ってきた、アズドゥンの〈世界賢〉を~」
「予備知識なしの、アトランに、いきなり見せる」
「――この70mの球体の中の、存在が?」
「――2000万年前に、ペリー・ローダンという存在に、会った?」
「呆然とする、アトランに~」
「ロナルド・テケナー、大満足」
「でも」
「すぐ気をとりなおした、アトラン」
「まずは、自己紹介から」
「――さよう、このアトランは〈深淵の騎士〉だった、ことがあるのだ」
「――して、アズドゥンの〈世界賢〉殿の、望みは?」
「――ほほう、死んで肉体を離れたい?」
「つづいて、情報収集など」
「――〈負の球体〉の作り方?」
「――〈負都市〉?」
「――〈グローイン反逆者〉?」
「――カオターク〈クズレイン〉が、この宇宙に降臨して?」
「――コスモ遺伝子〈ドリークレ〉に、総攻撃?」
「――〈負の球体〉建設阻止のためには、〈反転〉しかない?」
「なんて、あれこれ」
「が」
「アトラン、不審なモノの気配に、気がつきます」
「〈セネカ〉の記録を追跡調査、してみると」
「――パル・アストゥイン?」
「――メルラン・ミュル?」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉の意志を、体現する〈使い魔〉」
「もとい、プロジェクション肉体〈エッシャー〉アバターの、2名」
「――両名が?」
「――アズドゥンの〈世界賢〉殿の、〈雪玉〉の中に、勝手に具現化?」
「――まさか、アズドゥンの〈世界賢〉殿を、こっそり、いぢめたり?」
「――しては、いまいな?」
「アトラン、パラポジトロニクス〈エッシャー〉の意図を、探ろうと~」
「人智を超えた機械の世話役、ローレンス・サヴォワール博士に~」
「意見を、求めます」
「が」
「なんだか、対応機敏ならず」
「――まさか、ローレンス・サヴォワール博士まで?」
「――日和ったのでは、あるまいな?」

 人智を超えた機械、パラポジトロニクス〈エッシャー〉――

「――思うに、ワタシの存在理由は~」
「――いまや、原〈負の球体〉ハンガイの〈核壁〉突破」
「――ペリー・ローダン直轄部隊が、突入するとき~」
「――〈核壁〉に道を拓くことが、崇高なるワタシの使命」
「――これは、必死でかからねば」
「――必死とは、必ず死ぬと書くのです」
「――つまり」
「――これは、アナタの目的とも重なるのです、アズドゥンの〈世界賢〉」
「と、牽強付会」
「……」
「アトランとて、馬鹿ではありません」
「――パラポジトロニクス〈エッシャー〉の考えること、くらい~」
「――このアトランは、お見通しだっ」
「推測するに」
「――まず、アズドゥンの〈世界賢〉殿を、〈反逆者〉のもとへ帰すのだ」
「――そして、アズドゥンの〈世界賢〉殿が、お願いするのだ」
「――捕まるのは、もうイヤです」
「――安全なところ、たとえば〈核壁〉の中に、匿ってください」
「――とか」
「――使い古した、トロイの木馬作戦だが~」
「――〈負の球体〉建設計画の要〈グローイン反逆者〉に、肉迫するには~」
「――たしかに、コレしかあるまい」
「さらに、推測するに」
「――〈エッシャー〉本体も同行する、つもりだな?」
「――〈エッシャー〉が、いなくなると~」
「――まっすぐな航路が計算できなくなるが……致し方なかろう」
「わからない、のが」
「――〈エッシャー〉は、どうやって同行するのだ?」
「――生還のためには、どんな秘策が?」
「わからない、ので」
「――ええいっ」
「――〈エッシャー〉本人に、問いただしてやるっ」
「アトラン、〈雪玉〉の中の〈エッシャー〉アバター2名に~」
「正面きって、問合わせ」
「すると」
「〈エッシャー〉アバター2名から~」
「変化球で、応答が……」
「――この〈雪玉〉の中に~」
「――アズドゥンの〈世界賢〉殿と~」
「――〈エッシャー〉アバター2名と~」
「――それ以外に、もうひとり」
「――いる、みたいです」

 200万年前、コスミッター所属イソクライン――

「コスミッター――」
「〈力強き者たち〉とか、〈深淵の騎士団〉とか~」
「コスモクラート配下の組織を、支援したい」
「いわば、宇宙秩序の義援隊」
「スローガンは~」
「――闇は、消えるっ」
「――だって、われらが光をもたらすからっ」
「……」
「昆虫種族インスク=カレウ――」
「300万年から、コスミッター運動に参加」
「手弁当で、探偵仕事など、こなしてきました」
「そうして」
「インスク=カレウ種族は~」
「〈深淵の騎士団〉の衰退にあわせて、滅亡したのです」
「……」
「イソクライン――」
「インスク=カレウ種族の一員」
「200万年前に、〈負都市〉の偵察などを担当」
「罠にはまって、捕獲されて~」
「あとは、〈負牢〉で、永久保存処置の上~」
「〈負都市〉名物、拷問吏アソメガの、プロフェッショナルな拷問」
「――必殺〈アソメガ噛みつき〉っ」
「――うっ」
「耐えました」
「――さあ、コスミッター本部の場所を、白状せよっ」
「――うっ」
「耐えました」
「で」
「そうこう、するうちに~」
「イソクラインは~」
「インスク=カレウ種族の生来の〈ナノコロン〉生成能力を~」
「記憶の底から、呼び起こす」
「――ぷりっ」
「〈ナノコロン〉を、産み落とすと~」
「〈負牢〉の計算脳を制御して、脱獄」
「――ぷりっ」
「〈ナノコロン〉を、産み落とすと~」
「〈負都市〉の計算脳も制御して、脱出……しようとします」
「が」
「〈負都市〉の計算脳は、〈負牢〉より、少々高級」
「〈ナノコロン〉の制御が、効きません」
「で」
「そうこう、するうちに~」
「イソクラインは~」
「〈負都市〉の一角で、アズドゥンの〈世界賢〉と遭遇」
「――ずーっと、友だち?」
「――ずーっと、友だち?」
「アズドゥンの〈世界賢〉の誘引インパルスに、アテられて~」
「以後、〈雪玉〉の中で、ルームメイトの関係」
「……」
「〈雪玉〉内部」
「アズドゥンの〈世界賢〉と、イソクラインは~」
「――肉体が死んで、精神体に、なって?」
「――〈反逆者〉から、自由になれたら?」
「――幸せかも?」
「――幸せー?」
「妄想、次第に逞しく」
「と」
「――〈反逆者〉が?」
「――どこか別の〈負の球体〉を完成、するために?」
「――コスモクラートを陽動、するために?」
「――この〈負都市〉の一角を?」
「――オトリ……犠牲に、するつもり?」
「――これって?」
「――好機かも?」
「――好機ー?」
「イソクラインは~」
「プロジェクション肉体で~」
「――〈負都市〉のこの一角に、破壊工作っ」
「〈負都市〉のこの一角は、コスモクラートの追撃を脱した、直後」
「――ばーん」
「爆発は、もう止まらない」
「〈雪玉〉内部」
「アズドゥンの〈世界賢〉と、イソクラインは~」
「――肉体が死んで、精神体に、なって?」
「――〈反逆者〉から、自由になれたら?」
「――幸せかも?」
「――幸せー?」
「期待、無限に膨らんで」
「と」
「――この《ソル》って……どこの船?」
「――だから……救ってくれなくて、良いのだっ」
「――おいこら……勝手に、運び出すなっ」

 人智を超えた機械、パラポジトロニクス〈エッシャー〉――

「――原〈負の球体〉ハンガイの〈核壁〉突破」
「――これは、必死でかからねば」
「――必死とは、必ず死ぬと書くのです」
「――つまり」
「――これは、アナタの目的とも重なるのです、イソクライン」
「と、牽強付会」
「かくして」
「アズドゥンの〈世界賢〉と~」
「イソクラインと~」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉は~」
「必ず死んでしまう同盟、締結」
「……」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉――もと高さ250mの建築物――は~」
「〈雪玉〉――直径70m――に、到底、収まりません」
「アトランが、様子をうかがっていると~」
「――拿捕した〈戦隊輸送艦〉のパーツから?」
「――〈雪玉〉の台座、みたいなものを?」
「――そこに、パラポジトロニクス〈エッシャー〉を格納?」
「――まさか、ローレンス・サヴォワール博士まで?」
「――同行したい?」
「――おいこら、博士?」
「――必死って、どういう字を書くか……知ってるか?」

 5月3日――

「――〈反逆者〉の大艦隊、探知?」
「――〈戦隊マシーン〉も1基、同行してる?」
「――それだっ」
「かくして、作戦開始」
「今回の作戦の、大筋は~」
「逃げる、〈雪玉〉――〈反逆者〉のもとに、逃げ帰る」
「追跡する、《ソル》――ボロボロにやられて、逃げ帰る」
「すなわち」
「《ソル》の役目は重要で、とにかく危険」
「アトランとしては~」
「自分が、《ソル》を指揮したい」
「ロナルド・テケナーから、無理矢理、指揮を譲りうけ~」
「――どどーん」
「――ばーん」
「計画どおり、ボロボロにされて、逃げ帰る」
「で」
「アトラン、思うに」
「――それにしても、酷い目にあった」
「――まさか、ロンにしてやられたのか、オレ?」
「ロナルド・テケナーの性格は、けっして良くはありません」
「そして」
「アトラン、思いを馳せるに」
「――〈雪玉〉は、無事〈核壁〉の内側へ行けただろうか?」

 同じ頃――

「〈雪玉〉+台座の中で~」
「アズドゥンの〈世界賢〉と~」
「イソクラインと~」
「パラポジトロニクス〈エッシャー〉は~」
「――どきどき」
「この先の展開を、待っていました」
「で」
「台座の一角」
「ローレンス・サヴォワール博士が、ただひとり」
「いまさら、ちょっと後悔していました」
「――必死って、必ず死ぬって、書くんだっけ?」

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◆今回のひとこと

 ベティさんのイメージが……ごめんなさい。


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