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196 [2002/05/06]


Perry Rhodan を中心とするドイツSFと周辺エンターテイメントの断片的情報を、私的興味の範囲でお送りします。

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◆目次
◇ペリー・ローダン近況


◆ペリー・ローダン近況

□ Perry Rhodan-Heft

2121 . Susan Schwartz / Turm der Visionen / ヴィジョンの塔
2122 . Ernst Vlcek / Die Prinzenkrieger / 王子戦士
2123 . Ernst Vlcek / Wahnzeit / 狂った時間
2124 . Uwe Anton / In der Zwielichtzone / 薄明地帯で
2125 . Hans Kneifel / Der Dunkle Nert / 暗黒のネルト
2126 . Rainer Castor / Signalkode Feuerblume / 通信コード・炎花
2127 . Arndt Ellmer / Kampf der Titanen / 巨人たちの戦い
2128 . H. G. Francis / Der Plan der Mascantin / マスカントの計画
2129 . Horst Hoffmann / Der Gewährsmann / 情報提供者

□ 2121話「ヴィジョンの塔」
[ http://www.perry-rhodan.net/html/2/2121.html ]

 ヴァッサーマル銀河――現地名アキムザバル――にて。
 トレゴンの真実を希求する《ソル》の7名――アトラン、トロト、モンドラ、マイルズ・カンター、スタータック、トリム、〈ドムラトの騎士〉モホデー・カシャ――は、〈マル帆船〉の乗客となり、入国審査試験〈ロッテリエ〉合格者らとともに、やがて、〈汎銀河統計学者〉の惑星ヴィジョンに到着。

「ヴァッサーマル銀河中央部の、惑星ヴィジョン――」
「現地名、ザバル・アルダラン」
「惑星暦――1年=450日――は、ヴァッサーマル銀河と隣接銀河ザガドラの、標準暦でも、あったりして」
「9つ惑星があるホラニ・ハメー星系の、第3惑星」
「地球を思い出させる、青い惑星なのです」

 アトラン一行が乗船する〈マル帆船〉は、都市リク・オムビルに着陸。

「都市リク・オムビルは~」
「〈汎銀河統計学者〉の知識をもとめる人々で、あふれ~」
「市街中心には~」
「――なんか、ありますねぇ」
「――横目で、ちらっと、見ると、塔みたいなものが……」
「――真正面むくと、見えません」
「――探知機に、反応なし。計測不能……」
「案内ロボット、曰く~」
「――高さ3キロメートル、基部直径500メートル、頂部直径80メートル」
「――ほぅ」
「――頂上に、〈汎銀河統計学者〉リクさまが、お住まいなのです」

 翌日、アトラン一行は、案内ロボットの先導で、都市中心の塔へ。

「塔は、中空の構造物」
「ガラス状の透明な基部は、地上およそ10メートルに浮遊し~」
「下の広場は、出入り自由」
「広場中心から見上げれば~」
「塔は、上にいくほど、不透明に、より暗く、より黒く」
「はるか上空、頂上とおぼしきところ、中心に、光こもれる穴がひとつ」
「――頂上に、〈汎銀河統計学者〉リクさまが、お住まいなのです」
「――いくぞっ」
「――おおっ」
「塔の真下に立てば~」
「肉体は重量をなくし、ふわーんと上昇」
「大半の訪問者は、数メートル上昇したら、ふわーんと下降」
「昇るほど、訪問者の精神を圧迫する、強い力」
「精神の圧迫にくじければ、ふわーんと下降」
「選ばれた訪問者だけが、高みに達すること、かなうのです」
「――いくぞっ」
「――ぉぉぉっ?」
「アトラン一行、大半が高度数~数百メートルで、ふたたび地表へ」
「ひとり上昇するのが――トリム・マラート」
「昇るほど、トリムの精神を圧迫する、強い力」
「――がんばれっ」
「――う」
「だめでした」
「でも」
「案内ロボット、曰く~」
「――あんな高く昇ったのは、数万年来、このヒトだけです」

 〈汎銀河統計学者〉は、惑星ヴィジョンの9都市に居住する9名のみ。
 〈汎銀河統計学者〉は、それぞれ固有の周期で、塔を降り、知識を開陳する。
 リクは99日周期、スバは45日周期、トシは25日周期、ラウドは990日周期、イポクスは4950日周期、イフは3万4650日周期、ジャーダは10万3950日周期、カドは17万3250日周期、フォフは、51万9750日周期――〈汎銀河統計学者〉5名が降下する〈小朔〉が4950日に1回、〈汎銀河統計学者〉9名がそろって降下する〈大朔〉は、1155ヴァッサーマル年に1回。
 塔頂への到達がかなわない今、アトラン一行の希望は、この都市の〈汎銀河統計学者〉リクの次回降下――しかし、これは、1週間後。
 アトラン一行は、都市のメディオテック――〈汎銀河統計学者〉が降下のとき開示した知識を保管する――へ。

「――へけへけの、でぃしでぃしは、現地暦134年、るくりった?」
「――くむくーの、るくりんまで、あんがちょった?」
「――?」
「トレゴン情報は、見つかりません」

 翌日、トリムは、昨日の無念を晴らすため、スタータックとともに、ふたたび塔へ。

「塔の真下、広場中心から見上げると~」
「はるか上空、頂上とおぼしきあたり、中心に、光こもれる穴がひとつ」
「――いってこいっ」
「――いってきますっ」
「トリムの肉体は重量をなくし、ふわーんと上昇」
「昇るほど、苦しいです」
「苦しいです」
「苦しいよー」
「すでに、ご存知のとおり~」
「モノクローム・ミュータンント、トリム・マラート」
「絶体絶命のピンチのとき~」
「トリムの下意識は、あの禁断の超能力をときはなちます」
「――むん」
「ふと、気がつけば~」
「トリムのかたわらに、トリムの分身――〈黒い双子〉――が実体化」
「〈黒い双子〉は~」
「挫折寸前のトリムより~」
「早く~」
「高く~」
「上昇していくのでした」
「――むーん」
「――ああ、光はもうすぐそこ」
「トリムが、つかんだのは、ひとつのヴィジョン」
「光のむこうに、空がひろがり~」
「星々が、輝く~」
「意識は混濁~」
「視覚やら思考は、トリム自身のモノなのか~」
「〈黒い双子〉のモノなのか~」
「〈汎銀河統計学者〉のモノなのか~」
「――ああ、ボクは目標に到達したんだ」
「ですが~」
「この恍惚は、長くつづきませんでした」
「下界では、なにやら事態が切迫」
「危険を知らせようと、スタータックが、強引にトリムのもとまでテレポートしてきたのです」
「その瞬間~」
「宇宙的な接触は、失われ~」
「トリムは、失意のうち、地表へ」

 一方、アトラン一行――
 手分けして各都市のメディオテックを探索していると、惑星ヴィジョン全域に警戒警報発令。

「相互に連絡をとりあう、アトラン一行」
「――〈網を歩む者〉のプシオン網マップ?」
「――ハトル人の子孫が、あんな遠くの銀河に、まだ生存?」
「――巨大恒星タクヌ、爆発寸前。コスモクラートは青い転子状船団を派遣?」
「――最後のグライコ人の運命とは?」
「――ま、とりあえず、合流だ」
「……!」
「トレゴン情報は、見つかりませんでした」

 そのとき、惑星ヴィジョン全域に疎開警報発令。

「――4時間以内に~」
「――全員、〈マル帆船〉で、この惑星を脱出してくださ~い」
「――!」
「――いきなり?」
「――トリムとスタータックは?」
「――連絡、とれないし」
「――あの塔、人智を超えてるからな~」
「――よし、行くぞっ」

 アトラン一行は、トリムとスタータックに合流。

「しかし~」
「最後の〈マル帆船〉は、すでに惑星ヴィジョンを離脱」
「――おーい」
「――ひとでなし~」
「くわえて、襲撃者船団が上空から投入した精神拘束兵器」
「行動可能なのは~」
「7名のうち、なんとか、アトラン、トロトの2名だけ」
「――ああ」
「――もう、だめかも」
「そのとき、天空を舞う一陣の風」
「颯爽とあらわれた、小舟が1艘」
「操縦席には、かつて〈マル帆船〉でアトラン一行に生命を救われたポウション人クニ・マガテの姿があった」
「――ささ、拙者の舟へ」
「――でも、なぜ?」
「――恩義には、報いねばならん」
「――では、これで恩は返していただいたわけだ」
「――否」
「――?」
「――恩は一生かけてお返し申し上げる」
「――!」
「――報恩かなわぬなら、ミシムするまで」

 アトラン一行とポウション人クニ・マガテの小型船は、上空の敵陣をすりぬけ、惑星ヴィジョン脱出船団に合流。そして、一行の船は、クミ星域を統治する王子戦士〈朝の主〉のもとへ飛ぶ。

【関連サイト】
・出版社が運営するドイツ公式サイト
[ http://www.perry-rhodan.net/ ]
・他、関連サイトはこちらを参照
[ http://rhodan.jp/ ]


◆今回のひとこと

 クニ・マガテの腰の脇差――現地語でミシムというそうで。


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